ほうれん草の栄養・効果は鉄分だけじゃない!正しいゆで方や保存期間とは

淵江公美子

ほうれん草は、野菜の中でも非常に栄養価が高い野菜だと言われています。

そこで、今回はほうれん草に含まれる7つの栄養素の効果と、ほうれん草を美味しく食べるためのポイントについてまとめました。

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管理栄養士淵江 公美子
子どもとママ専門の管理栄養士。子どもの味覚を育てる離乳食、好き嫌いを克服できる幼児食、元気な赤ちゃんを産むための妊産婦食。著書:子供の好き嫌いを克服できる!躾けるレシピ: 現役の保育園栄養士が伝授!子供の好き嫌いへの対処法 お母さん、頑張りすぎないで!

 

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ほうれん草ってどんな野菜?

ほうれん草は緑黄色野菜のひとつ。鉄分が豊富で、鉄分の吸収を助けるビタミンCも多く含む食材です。その他、β-カロテン、ビタミンB群などのビタミン類、葉酸、食物繊維も含まれており、非常に栄養価が高い野菜として知られています。

 

ほうれん草はアカザ科ほうれん草属の野菜で、日本には江戸時代の初め頃に伝わったとされています。菠薐草(ほうれん草)の名前は、ほうれん草の栽培がはじまったペルシャのことを意味するという説や、ネパールから唐に伝わったので当時のネパールの地名の「頗陵(ポリン)国」に由来するという説があります。

ほうれん草の種類

「ほうれん草」とひとことで言っても、様々な種類があります。そこで、ほうれん草にはどんな種類があるかをご紹介いたします。

ほうれん草(交配種)

ほうれん草には日本種系と西洋種系の2つの品種があります。

 

日本種系のほうれん草の葉は、もみの木の葉のようなギザギザした形をしており、剣のような形に見えることから剣葉と言われています。冬の霜に耐えて育つ日本種系は根が赤色で甘みが強く美味ですが、栽培に手がかかると言われています。

 

一方で、西洋種系の葉はギザギザのない丸い形をしているのが特徴です。根は緑色でアクが強く、葉は肉厚です。現在は、この2つの品種の良いところを掛け合わせた交配種のほうれん草が市場に多く出回っています。茹でて水にさらしてアクを抜き、お浸し、和え物、炒め物、鍋などに利用されます。

ちぢみほうれん草

冬の寒さにさらす「寒締め栽培」という方法で育った凍土や甘みが高いほうれん草です。葉肉が厚く全体的にちぢれており、甘みがあってくせが少ないのが特徴です。お浸し、和え物、炒め物など、様々な料理に利用出来ます。

サラダほうれん草

アクが少なく葉先がやわらかく、生食用に改良された品種です。生のままサラダで食べるのに向いています。

赤茎ほうれん草

アクが少なく、茎の赤い生食用の品種でサラダの彩りに使われています。一般的には、ベビーリーフとして販売されています。

ほうれん草の産地

ほうれん草畑

ほうれん草は約9割が国内で生産・消費されており、冷凍ほうれん草の多くは輸入されています。

 

ほうれん草は、主に冬場は宮崎県や福岡県、夏場は岐阜県や北海道で生産が行われています。群馬県、愛知県では周年栽培が行われています。

 

2017年の農林水産省作物統計によると、国内のほうれん草生産トップシェアは千葉県となっています。

ほうれん草に含まれる7つの栄養素と効果

1.貧血予防に役立つ鉄分

ほうれん草の代表的な栄養素と言えば鉄分です。鉄分は、赤血球を作る材料になり、貧血予防に役立ちます。

 

2015年の厚生労働省の調査によると、日本人女性の約10人に1人は貧血だと言われています。女性であれば、意識的に摂取したいですね。 

2.鉄分の吸収を促すビタミンC

ほうれん草には、鉄分の吸収を促すビタミンCも多く含まれています。特にほうれん草は夏場よりも冬場のほうれん草の方がビタミンC量が多いと言われており、そのビタミンC量は夏場に比べて(※1)約3倍程度です。

 

効率良くビタミンCを摂取したいのであれば、冬場のほうれん草がおすすめです。(※1 2015年版食品標準成分表によると、ほうれん草,生,夏採れのビタミンC量が20mg。ほうれん草,生,冬採れのビタミンC量が60mg。) 

3.抗発ガン作用が期待できるβ-カロテン

β-カロテンは、抗がん作用が免疫賦活作用で知られていますが、その他にも体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持に役立つと言われています。

 

また発育を促す効能もあり、成長期の子どもにもおすすめです。油で調理すると、独特のえぐみが抑えられるだけでなく、β-カロテンの吸収率がアップします。

4.骨の形成や健康維持に役立つマンガン

ほうれん草の根の部分にはマンガンが含まれており、その他に含まれるカルシウムやマグネシウムと共に、骨の形成や健康維持に役立ちます。

5.塩分を排出するカリウム

ほうれん草に含まれるカリウムは摂り過ぎた塩分を体外に出す栄養素です。血圧を下げる効果があるため、むくみの解消にも有効です。

6.赤血球を作る葉酸

レバーや豆類などに含まれている葉酸ですが、ほうれん草にもたくさん含まれています。葉酸は赤血球を作り子供の発育を助けるものなので、貧血気味の人や乳幼児、妊娠中の女性は摂りたい栄養素です。

7.尿路結石の原因となるシュウ酸

ほうれん草の強いアクは、シュウ酸という成分です。過剰に摂取すると、尿路結石の原因になると言われていますが、一般的に摂取する程度であれば問題ありません。茹でて水にさらすことで取り除くことが出来ます。

ほうれん草の旬

ほうれん草グラタン

明治時代から1960年代頃までは、ほうれん草は初秋~冬にしか出回らない野菜でした。当時は日本種系の品種の栽培が主流で、葉が肉厚で甘みがあるものの暑さと湿度に弱く夏の栽培には適していなかったためです。

 

しかし、30年程前に暑さ、湿度、温度に強い西洋種系の品種が開発され、真夏にも容易に手に入るようになりました。現在では、味の良い日本種系と暑さに強い西洋種の長所を併せ持った交配種が多数開発され、1年中ほうれん草が手に入るようになりました。

 

とはいえ、本来の旬の時期は11月~1月頃です。夏のほうれん草は植えつけから30日程で収穫出来ますが、冬は70~80日かけて育てるため、葉や茎に養分を蓄えることができ、冬のほうれん草は栄養価が高いとも言われています。

ほうれん草の選び方

葉先がピンとしていて葉肉が厚く、緑色が濃いものがおすすめです。葉の中央を走る葉脈を軸として左右に折りたためるように対称であるものが良いとされています。茎が適度に太く弾力性のあるもので、根元に近い部分から葉が密集してボリュームのあるものを選びましょう。

 

ほうれん草の根元の赤色はミネラル、マンガンの色です。赤みが強いほど甘みが強くなるので、根元の色と大きさも重要です。黄ばんだりしなびたりしているものは選ばないようにしましょう。新鮮でみずみずしいものが良いですね。

ほうれん草の茹で方・茹で時間

ほうれん草を茹でるときは、ビタミンCなど水溶性の栄養素が多く失われないように短時間でゆでるのがポイントです。ほうれん草の茹で方について、ご説明していきます。

1.よく洗う 

まずは、ほうれん草をよく洗います。ほうれん草の根の付け根部分には砂や土が残りやすいので、流水でしっかり洗いましょう。

2.根元から茹でる。

鍋にたっぷりの水を入れて沸騰させ、根元部分を先に浸し、約1分茹でます。根元の部分がしんなりとしてきたら葉全体を浸して約10秒茹でます。

3.冷水にとる

茹であがったらすぐに氷水にさらし、一気に熱をとります。氷水か流水で一気に冷やすことで色止めします。

4.水気を絞る

冷たくなったらすぐに取り出し、根もとを揃えて余分な水気を絞ります。束ねて絞ったほうれん草を、等間隔に切り分けたら、保存容器で保存しましょう。

ほうれん草の保存方法

ほうれん草冷凍保存

野菜室で保存

ほうれん草は、ぬらした新聞紙で包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で立てて保存します。ほうれん草は収穫度も呼吸をしていて水分を発散しています。乾燥を防ぐためにも新聞紙に包んで保存しましょう。保存期間は1週間程度です。

冷凍保存

ほうれん草の保存方法は以下の方法があります。

<ほうれん草の保存方法>
  1. かために茹で、冷水に取ってから水気をよくしぼり、ラップに包んで冷凍する。
  2. 洗って3~4cmの長さにざく切りにし、水気を拭き取って生のまま冷凍保存袋に入れて保存する。

保存期間

どちらの保存方法も保存期間は1ヶ月程度です。かために茹でてから冷凍したほうれん草は、凍ったまますりおろせば、簡単にペースト状になります。ホットケーキの生地に混ぜたり、ポタージュスープに入れたり、離乳食作りにも便利です。

ほうれん草の美味しい食べ方

ほうれん草のお浸し

ほうれん草のおひたし

【材料】2人分
  • ほうれん草 1束
  • 塩 少々
  • A だし汁 50ml
  • A 醤油 大さじ1
  • かつお節 適量

 

【作り方】
  1. ほうれん草は、根元がついたままよく洗う。鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩を加え、ほうれん草を約1分茹でる。
  2. 茹で上がったら、冷水に取り、冷ます。
  3. バットにAを入れ、2を約10分浸す。軽く水気を絞り、4~5cm幅に切る。
  4. 器に盛り付け、かつお節をかける。

 

Pointはほうれん草は茹ですぎないように注意しましょう。茹で時間を1分程度にしておくことで、シャキシャキした食感をお楽しみいただけます。 

ほうれん草のごま和え

【材料】2人分
  • ほうれん草 1束
  • 塩 少々
  • A 白すりごま 大さじ1
  • A 砂糖 小さじ1
  • A 醤油 小さじ1

 

【作り方】
  1. ほうれん草は、根元がついたままよく洗う。鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩を加え、ほうれん草を約1分茹でる。
  2. 茹で上がったら、冷水に取り、冷ます。水気を絞り、4~5cm幅に切る。
  3. ボウルにAと2を入れて混ぜ合わせる。

 

Pointは、白すりごまの代わりに白ごまをすり鉢で擦って使用すれば、より香り高いごま和えになります。醤油の代わりに味噌を使用して、味噌味のごま和えにしても良いでしょう。

ほうれん草とベーコンのスパニッシュオムレツ

ほうれん草とベーコンのスパニッシュオムレツ

【材料】2~4人分
  • ほうれん草 1束
  • ベーコン 4枚
  • じゃがいも 1個
  • 玉ねぎ 1/2個
  • 卵 4個
  • 塩、こしょう 各少々
  • サラダ油 適量
  • ケチャップ 適量

 

【作り方】
  1. ほうれん草は2cm幅に切る。ベーコンは1cm角に切る。じゃがいもと玉ねぎは皮をむき、1cm角に切る。
  2. フライパンに、サラダ油を中火で熱し、じゃがいも、玉ねぎを炒める。じゃがいもに火が通ったらベーコン、ほうれん草を加えてさっと炒める。
  3. ボウルに2.溶き卵、塩こしょうを加えて混ぜ合わせる。
  4. フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、3を一気に加える。裏面に焼き目がついたら裏返し、弱火にして蓋をし、約10分蒸し焼きにする。
  5. 中まで火が通ったら、食べやすい大きさに切り分け、器に盛り付ける。お好みでケチャップをつけていただく。

 

Pointは、ベーコンをウインナーソーセージやツナに変えても美味しく作れます。ほうれん草に含まれるビタミンCが、ほうれん草にも卵にも含まれる鉄の吸収を高め、貧血予防効果も期待できます。

 

また、ほうれん草のレシピは、こちらの記事でもご覧いただけます。レシピ動画とセットで「骨粗鬆症予防に効果的な、鮭とほうれん草のクリーム煮」をご紹介しています。

【管理栄養士監修】骨粗鬆症予防に。 ほうれん草と鮭のクリーム煮

まとめ

いかがでしたでしょうか。ほうれん草は栄養価が高く、積極的に摂取したい食材です。鉄分やビタミンCが豊富なので女性にもおすすめしたい食材のひとつ。様々な料理にアレンジも出来るので、美味しく栄養を摂取して下さいね。

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