白菜の栄養と効果がすごい!効能やレシピ・保存のコツなどを解説【管理栄養士監修】

タニカワ 久美子

白菜は世界的にもさまざまな料理に使用されている野菜です。白色から黄緑色をしていて色調としても色んな料理に合わせやすく、味わいについても癖がないので利用しやすく魅力的です。

 

実は、白菜は栄養も豊富で身体にとって良い効果や効能を期待できます。そこでこの記事では、白菜に含まれる栄養の種類や効果効能、栄養をうまく摂取するための料理方法、美味しい白菜の選び方や保存のためのコツなどを紹介します。

白菜とはどんな食材?

白菜 

まず白菜がどのような食材なのかを確認しておきましょう。植物としての分類や歴史、食材としての特徴や旬について紹介します。

白菜の起源と日本への到来時期

白菜はアブラナ科アブラナ属の植物で、キャベツや大根、クレソンやからし菜などと同じ分類です。

 

原産地は中国北部で、古代中国で育てられていたカブとタイサイが自然交雑して不結球性の白菜の原種が生まれたと推定されています。

 

中国では11世紀頃には栽培が行われていた記録がありますが、日本に到来したのは明治初期の1875年のことでした。そして、日本で全国的に食べられるようになったのは昭和初期のことです。

 

現在では日本の食生活に馴染んでいる野菜の1つで、大根やキャベツに次いで生産量も多い野菜です。

白菜の特徴と旬

白菜は葉物野菜として主にアジア圏で食べられてきました。欧米ではキャベツがよく食材として利用されていますが、同じ種なので似ている部分も多くなっています。

 

白菜は水分が9596%含まれていて、色々な栄養素を含んでいる野菜です。

 

旬は冬で11月から2月にかけて生産量や出荷量が増加します。出荷量では茨城県が多く、長野県や鹿児島県でもこの季節に生産されています。

 

現在では1年中白菜が手に入りますが、これは冷涼な地域で生産も行われているからです。夏から秋にかけての暑い時期には長野県や群馬県などの高原や北海道で生産された白菜が全国各地に出荷されています。

含まれる栄養素とその効果

白菜にはさまざまな栄養素が含まれています。代表的な栄養素には次のようなものがあります。どのような効果が期待できるのかを確認しておきましょう。

ビタミンC(ビタミン)

白菜には野菜の中でもビタミンCが豊富に含まれているのが特徴です。100g中に19mgのビタミンCが含まれています。ビタミンCは抗酸化成分として体内で発生した活性酸素を除去する役割を果たすビタミンです。

 

ビタミンCはコラーゲンの合成に必要で、張りのある肌を作るのに役立ちます。他にもエネルギー産生に重要な役割を果たすL-カルニチンの合成を助けたり、メラニン色素の生成を抑えたりするなどさまざまな代謝過程に関わっています。

葉酸(ビタミン)

白菜にはビタミンB群に含まれるビタミンの一つである葉酸も豊富です。

葉酸は100g中に61μg含まれています。細胞の分裂に欠かせないビタミンで、特に血液を作る際に重要な役割を果たしています。

妊婦の場合には摂取量を増やすことが推奨されていて、胎児が健康に育つために必要とされているビタミンです。

カリウム(ミネラル)

カリウムが豊富な野菜は多いですが白菜も例外ではありません。

 

100g中に220mgのカリウムが含まれています。カリウムは体内のミネラルバランスを保つのに重要な役割を果たしているミネラルです。ナトリウムの排泄を促すことで適切な血圧や体内水分量を維持します。

 

また、神経や筋肉などの活動を正常に行わせるためにも欠かせない役割を果たしています。

カルシウム(ミネラル)

白菜にはカルシウムもたくさん含まれているので摂取するのに適している食材です。100g中に43mgのカルシウムが含まれています。

 

骨や歯などの形成に欠かせないミネラルで、特に子供や妊婦、高齢者での摂取が推奨されています。心臓や筋肉、神経などが正常な活動をする上でも必須のミネラルです。

マグネシウム(ミネラル)

マグネシウムも白菜に多いミネラルです。100g中に10mgのマグネシウムが含まれています。

 

さまざまな代謝過程で必要な酵素を合成するのに必要なミネラルです。心臓や血管の機能を正常に保つ、神経活動を安定させるなどのさまざまな役割を果たしています。

その他の栄養

白菜には食物繊維、ビタミンK、微量元素であるモリブデンも豊富に含まれています。他にも数種類のビタミンやミネラルが少しずつ含まれているので栄養補給に優れている食材です。水分が多いので低カロリーというのも魅力的な点でしょう。

白菜の栄養がもたらす効能

このように、さまざまな栄養を含む白菜には、その分多くの効能があります。栄養や成分の観点からどのような効能があるかを考えてみましょう。

がん予防

白菜と健康の関わり合いを考える上で重要な効能ががん予防です。

 

白菜に含まれているアリルイソチオシアネートにはがんの予防効果があります。また、ビタミンCも抗酸化作用を持つのでがん細胞が生じるリスクを低減させることができます。

動脈硬化予防

血管の健康を促す作用がアリルイソチオシアネートにあるため、白菜には動脈硬化を予防する効能もあります。ミネラルバランスを保つ上で重要なカリウムも豊富なので、血圧を低く保ち、動脈硬化が起こるリスクをさらに低減させられるでしょう。

塩分の過剰摂取リスク軽減

塩分の過剰摂取は現代の食生活では大きな問題となっていますが、白菜にはカリウムが豊富なのでリスクを軽減できます。

カリウムによってナトリウムの排泄を促せば、過剰に摂取した塩分を尿と一緒に除去できるからです。

風邪予防

白菜は免疫力を補助して風邪の予防にも効果を発揮します。

免疫系が正常に機能するためにはビタミンCが十分に供給されていなければなりません。白菜にはビタミンCが豊富なので寒い時期の風邪予防に適しています。

高血圧予防

カリウムはミネラルバランスを変えて血圧を下げる方向で身体に働きかけるため、白菜を食べると高血圧予防にもなります。カルシウムやマグネシウムも豊富で心臓の機能も正常化され、心機能の低下によって心疾患が起こるリスクも下がるでしょう。

便秘解消

食物繊維やマグネシウムが豊富な白菜は便秘解消にも役立ちます。不溶性食物繊維も水溶性食物繊維も含まれているので、便のかさが足りない人も、硬くて困ってしまっている人も白菜で対策が可能です。

調理した場合の栄養素と効能

加熱した場合

白菜を加熱することで、かさが減ってたくさん食べられるようになりますが、白菜に含まれるミネラルは水に溶け、ビタミンCは熱により分解される性質があります。

 

加熱する場合は、ミネラルの漏出や、ビタミンCが壊れることを留意しておきましょう。

漬物やキムチにした場合

白菜を漬物にしても栄養が失われることがありません。また、キムチのように発酵させると消化吸収も良くなります。

 

特にキムチには唐辛子に含まれるカプサイシンという成分が含まれています。カプサイシンは、アドレナリンを分泌されて代謝アップを促します。

 

代謝のアップは脂肪の分解を促しますが、「カプサイシン」だけではダイエット効果は薄いです。合わせて「運動」も取り入れましょう。

白菜に含まれるイソチオシアネートとは?

白菜料理

白菜にはアブラナ科に特徴的な成分であるイソチオシアネートが含まれているのも特徴です。

 

イソチオシアネートにはわさびやからしに含まれるアリルイソチオシアネート、ブロッコリーに含まれるスルフォラファン、キャベツに含まれるベンジルイソチオシアネートなどの様々な種類があります。

 

独特の刺激を持つ辛味成分として知られていて、わさびやからしのように、特に多く含まれる野菜は香辛料として用いられています。イソチオシアネートは揮発性が高くて、すりおろしたり刻んだりしたときに目などへの刺激性があるものも多いですが、配糖体(糖類)などに変換されていることで刺激性そのものが失われているケースも少なくありません。

 

どちらの場合でも効果についてはよく研究が行われていて、がん予防に効果的とされています。

イソチオシアネートを含むアブラナ科の野菜を摂取することで発がんリスクが低減することを示すことが1970年代後半から示されてきていて十分なデータの蓄積があります。

 

イソチオシアネートにはがん細胞を死滅させる作用があり、がんの予防のために摂取すると効果を期待できます。また、アリルイソチオシアネートは還元力を持つ硫黄化合物なので抗酸化作用を示し、体内で発生する活性酸素を除去する役割も果たします。

 

その結果として血管の健康を維持し、動脈硬化予防などにも効果があります。

良い白菜の選び方

白菜を食材として取り入れていこうと考えたら、できるだけ良いものを選びたいと考えるでしょう。良い白菜を選ぶにはポイントがあります。

巻きが固く肉厚か?

巻きが固くてしっかりとしていて、肉厚なものを選びましょう。

 

十分に育っていて栄養が豊富に含まれているのが巻きの具合からわかります。肉厚になっていて大きな葉になっているのも成長した証ですが、しっかりと厚くなっていると旨味も強くて甘みも強く、白菜の本来の味が楽しめるのも魅力です。

 

実際に持ってみると本当に良いものかどうかは分かりやすくなります。ずっしりと重い白菜は水分も十分に含んでいて巻きもしっかりしています。

ツヤがあり黄ばみが少ないか?

一方、鮮度という観点からは外観が判断基準として役に立ちます。白い筋部分につやがあり、葉が青々としていて黄ばみが少ないものが良い白菜です。2分の1や4分の1にカットされている場合には切り口も確認するのが大切です。

 

みずみずしさがあることが重要ですが、しっかりとラップされていると分かりにくい場合もあります。葉の付け根の部分が盛り上がってきている場合には切ってからだいぶ日にちが経ってしまっています。切りたてのときには切断面が平らで、切断面も真っ白でキレイです。

 

カットされているものは日持ちが悪いので、できるだけ切りたてのものを選ぶようにしましょう。

白菜を調理するときのポイント

白菜お浸し

白菜を調理するときには美味しく、栄養を逃さないようにするのが大切です。

 

白菜は部位によって固さや火の通りやすさに違いがあるので、白い筋になっていて分厚い部分と葉先とを分けて調理するのが基本です。葉先や中心の柔らかい部分は生でも食べることができます。やや固いときにも小さめにスライスしてしまえば生食が可能です。

 

生で食べるとビタミンCが熱で壊れてしまうことがなく、ミネラルも漏出するリスクがないので栄養摂取には優れていますサラダにして食べることもできますが、漬物にしても栄養が失われることがありません。キムチなどのように発酵させると消化吸収も良くなるので栄養摂取の観点からも優れていると言えます。

 

それ以外の筋などは火を通した方が柔らかくなって食べやすくなります。

葉先や中心の部分についても加熱調理した方がたくさん食べられるようになるので、ビタミンC以外の栄養をたくさん取りたいときには加熱調理が適切です

ただし、ビタミンCは熱により分解してしまいやすくなります。ミネラルも水に溶けてしまう性質があるので、鍋物にして食べるよりもスープなどにして全て摂取できるようにした方が栄養を取りやすくなるでしょう。

 

ゆでて食べるときにも、ゆで汁を味噌汁などに利用すると栄養を無駄にせずに済みます。せっかく含まれている栄養なので捨ててしまわないようにしましょう。

白菜の保存方法

白菜は保存性の高い野菜なので正しく保存すれば長く使えます。

冷凍よりは冷やして保存

丸ごとの白菜は冷暗所に保存しておけば1カ月から2カ月程度は保存できるので、冬場は涼しい所に立てておけば問題ありません。新聞紙やキッチンペーパーに包んでおくと湿度を適切に保てるので保存性が高まります。長期的に保存するときにはときどき新聞紙などの濡れ具合を確認し、湿っているときには交換するのが大切です。

 

また、地域にもよりますが、夏場野菜室に入れて保存した方が安心です。使用するときには外側の葉から剥いていくようにして使うようにすると日持ちが良くなります。芯の下の切り口をときどき切って新しくし、キッチンペーパーなどを当てておくと新鮮さを維持できます。

芯をカットした場合の保存法

一方、芯を切るようにしてカットしてしまった白菜は乾燥してしまいやすく、日持ちも悪くなるのでビニール袋に密封して入れて野菜室で保存しましょう。カットした場合には味落ちしやすく、腐りやすいので数日のうちには使い切るのが大切です。

 

また、カットしていない白菜を同じようにビニール袋に密封して保存すると腐りやすいので気をつけましょう。水分が豊富なので密封すると蒸れてしまいやすいのです。白菜はカット済みかそうでないかを区別して保存することが欠かせないのです。

白菜を上手に使って栄養を補給しよう!

白菜はビタミンCやカリウムなどの様々な栄養が豊富で、人にとって欠かせない栄養を満遍なく含んでいることから健康のために適している食材です。新鮮な白菜を手に入れて上手に調理し、普段の食生活に取り入れていきましょう。

 

白菜は食材としてさまざまな料理にマッチするので、積極的に使おうと思えば毎日食べることも難しくありません。旬の時期には栄養も豊富になるので食べる価値も高まります。丸ごとの白菜もたくさん流通するので、外側の葉から順番に使って適切な形で保存し、いつでも食べられるようにしておくと良いでしょう。

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