入院時の食事代(標準負担額)はいくらですか?2026年6月から一般は1食550円、住民税非課税世帯は270円(入院90日超は220円)、指定難病・小児慢性特定疾病は330円です
入院時の食事代(標準負担額)は、1食いくらですか?
2026年6月1日から、一般の方は1食550円です。協会けんぽのページでは、2025年4月から2026年5月までの510円から、2026年6月1日以降は550円に変わっています(2026年10月23日にライフジャパンが確認)。
入院時の食事代は、入院時食事療養費の標準負担額と呼ばれ、病院の食事の費用のうち患者が負担する定額部分です。残りは健康保険から医療機関に支払われます。協会けんぽのページには、1日の標準負担額は3食分が上限だと書かれています。たとえば一般の方が1日3食を食べると、550円×3食で1日1,650円です。
なお、西宮市と福岡市のページには、医療機関の施設基準などによって一般の額が510円になる場合があると書かれています(新宿区のページにも同じ注記があります)。入院する医療機関の窓口で、自分の額を確認します。
区分ごとの標準負担額は、いくらですか?
協会けんぽのページに載っている、2026年6月1日以降の1食あたりの額は次の表のとおりです。表は、同じ区分の改定前の額(2025年4月から2026年5月まで)と並べています。
| 区分 | 2025年4月〜2026年5月 | 2026年6月1日〜 |
|---|---|---|
| 一般の方 | 510円 | 550円 |
| 指定難病・小児慢性特定疾病の患者(住民税非課税世帯を除く) | 300円 | 330円 |
| 住民税非課税世帯の方 | 240円 | 270円 |
| 住民税非課税世帯で、過去1年間の入院日数が90日を超えている場合 | 190円 | 220円 |
| 住民税非課税世帯に属し、所得が一定基準に満たない70歳以上の高齢受給者 | 110円 | 130円 |
表の最後の区分は、国保や後期高齢者医療のページでは「低所得者I」「低所得者II」といった名前で書かれています。西宮市のページでは、住民税非課税世帯が低所得者II、所得が一定基準に満たない人が低所得者Iです。福岡市のページでは、低所得IIが非課税世帯(70歳未満)または70〜74歳の低所得II、低所得Iが70〜74歳の低所得Iと書かれています。
厚生労働省の告示(平成8年厚生省告示第203号)には、一般が1食550円、低所得の区分が270円(入院90日以下)と220円(入院90日超)、130円と書かれています。令和8年3月5日付の告示第66号による改正で、2026年6月1日から適用されると附則に書かれています。適用日より前の食事に対する標準負担額は、従来の額のままです。
指定難病・小児慢性特定疾病の患者は、いくらですか?
指定難病の医療で入院する患者と小児慢性特定疾病の患者は、住民税非課税世帯を除いて1食330円です。協会けんぽのページでは、2025年4月から2026年5月までの300円から、2026年6月1日以降は330円に変わっています。
西宮市のページには、指定難病患者と小児慢性特定疾病児童等は「一般」の区分で300円(2026年6月からは330円)と書かれています。福岡市のページは指定難病の医療で入院する人を330円とし、新宿区のページも指定難病の患者を1食330円としています。
協会けんぽの表の難病・小児慢性の行には、「住民税非課税世帯を除く」と明記されています。住民税非課税世帯の難病・小児慢性の患者に当たる額は、このページの表には書かれていません。自分がどの区分に当たるかは、加入している医療保険の窓口に確認します。
小児慢性特定疾病の扱いは、確認した範囲では協会けんぽと西宮市のページに書かれており、新宿区・福岡市・堺市のページには小児慢性特定疾病への言及が見つかりませんでした。
入院が90日を超えると、食事代は変わりますか?
住民税非課税世帯の方は、過去12か月の入院日数が90日を超えると、1食あたりの額が270円から220円に下がります。ただし、国保や後期高齢者医療では、長期入院に当たることの申請が必要です。
福岡市のページには、220円の適用に長期入院該当の申請が必要だと書かれています。堺市のページ(大阪府後期高齢者医療)は、領収証や入院証明書など入院期間が確認できる書類を持って区役所に申請すると案内しています。長期入院該当は申請日の翌月1日から適用され、申請日から月末までは差額が支給の対象になると書かれています。新宿区のページにも同じ内容が書かれています。西宮市のページは、90日を超える場合に長期認定の申請が必要だとしています。
協会けんぽのページは、「過去1年間の入院日数が90日を超えている場合」の額として190円(2026年6月から220円)を載せています。協会けんぽの長期入院の手続きの細部は、確認したページに書かれていませんでした。
療養病床に入院したときは、食費と居住費がいくらかかりますか?
医療療養病床に入院する65歳以上の方は、食費に加えて居住費が1日430円かかります。協会けんぽのページでは、入院時生活療養費の標準負担額として、2026年6月1日から食費が一般で1食550円(管理栄養士等が未配置の施設は510円)、居住費が1日430円です。
協会けんぽのページと福岡市のページに書かれている2026年6月1日以降の額を、次の表にまとめます。表の食費は1食あたり、居住費は1日あたりです。
| 区分 | 食費(1食) | 居住費(1日) |
|---|---|---|
| 一般(課税世帯) | 550円(施設によっては510円) | 430円 |
| 指定難病の患者など | 330円 | 0円 |
| 低所得者II(住民税非課税世帯) | 270円 | 430円 |
| 低所得者I | 160円 | 430円 |
低所得者Iの食費は、協会けんぽのページと新宿区のページでは160円です。福岡市のページには、境界層該当の人が食費130円・居住費0円になると書かれています。新宿区のページの居住費の欄は、低所得者のところが読み取れませんでした。福岡市のページと協会けんぽのページでは、低所得者IIと低所得者Iの居住費は430円です。
療養病床に入院した場合の対象は65歳以上で、療養病床に当たるかどうかは医療機関に確認する必要があります。新宿区のページにも、療養病床に該当するか医療機関に確認すると書かれています。福岡市のページによれば、入院医療の必要性が高い人の食費は、療養病床以外の入院と同じ額です。
食事代は、高額療養費の対象になりますか?
食事代は高額療養費の対象になりません。協会けんぽのページには、標準負担額などの食事療養費の自己負担額は、高額療養費の対象から除外されると書かれています。
入院費用の月ごとの自己負担の上限を決める高額療養費とは別に、食事代は全額が自己負担として別計算になります。2026年10月時点で、一般の方が30日入院して毎日3食を食べると、食事代は550円×3食×30日で49,500円です(計算はライフジャパンによる、協会けんぽの額と3食上限にもとづく)。
食事代の減額は、どうやって受けますか?
住民税非課税世帯などの減額は、協会けんぽの場合、限度額適用・標準負担額減額認定の申請をして認定証を受け取る方法があります。協会けんぽのページの手順は次のとおりです。
- 「健康保険限度額適用・標準負担額減額認定申請書」に低所得の証明書を添えて、全国健康保険協会の都道府県支部に提出します。
- 認められると、「健康保険限度額適用・標準負担額減額認定証」が交付されます。
- マイナ保険証で受診する場合は、マイナ保険証を提示したうえで、認定証を医療機関の窓口に提出します。資格確認書で受診する場合も、認定証を提出します。
低所得の証明書類は、住民税非課税世帯なら住所地の市区役所または町村役場で受けた住民税非課税証明書です。所得が一定基準に満たない70歳以上の場合は、非課税証明書に加えて給与または年金の源泉徴収票が要ります。生活保護法の要保護者は、福祉事務所長による標準負担額認定該当の証明です。
国保では、手続きがマイナ保険証の利用で省略できる場合があります。西宮市のページ(2026年6月11日更新)には、オンライン資格確認を導入している医療機関では、利用登録済みのマイナ保険証や資格確認書を提示すれば認定証は不要で、市役所への申請も不要だと書かれています。ただし、長期入院に当たる場合は申請が必要で、保険料の納付状況によっては適用されないことがあり、その場合は認定証の申請が必要だとも書かれています。
福岡市のページ(2026年6月1日更新)でも、マイナ保険証を使えば医療機関の窓口で本人同意により所得区分に応じた標準負担額が適用されると書かれています。マイナ保険証がない人は、申請すると限度額区分を記載した資格確認書が発行されると書かれています。
認定証を出さずに払ったときは、差額が戻りますか?
届出が遅れた場合、届出日から月末までの差額が後日の申請で支給される自治体があります。堺市のページには、負担額が変わるのは届出日からで、窓口での支払いは届出日の属する月の翌月から変わり、届出日から月末までの差額は後日申請すれば支給されると書かれています。
新宿区のページには、医療機関の窓口で減額の確認ができなかった場合は、差額の支給対象になることがあると書かれています。申請方法は、高齢者医療担当課に問い合わせると案内されています。
差額を申請できる期間(時効)は、確認したページには書かれていませんでした。福岡市のページにも、領収書による差額申請の期限は書かれていません。
確認できなかったことは、何ですか?
確認した範囲の資料に書かれていなかった事項は、次のとおりです。
- 協会けんぽの限度額適用・標準負担額減額認定証の有効期間と、長期入院の場合の手続き。
- 差額を申請できる期限(時効)。
- 個別の人がどの区分に当たるかという判定結果。
- 精神病床など、療養病床以外の特別な扱いの詳しい条件(西宮市と福岡市のページには、2016年3月31日時点で1年以上精神病床に入院していて同年4月1日以後も入院している人の食事代を260円とする記載があるのみです)。
区分や申請の方法は、加入している健康保険(協会けんぽの都道府県支部、市区町村の国民健康保険、後期高齢者医療広域連合)によって手続きが違います。
この記事で確認した内容と確認日
ライフジャパンは2026年10月23日に、全国健康保険協会(協会けんぽ)の「入院したとき」「入院時生活療養費・標準負担額の軽減」のページ、厚生労働省の告示(平成8年厚生省告示第203号。令和8年3月5日付告示第66号による改正が2026年6月1日から適用)、兵庫県西宮市(2026年6月11日更新)、東京都新宿区(2026年7月27日更新)、堺市(2026年6月1日更新)、福岡市(2026年6月1日更新)のページを確認しました。
確認した内容は、2026年6月1日以降の区分ごとの1食の額、指定難病・小児慢性特定疾病の患者の額、90日を超える入院、療養病床の食費と居住費、高額療養費の対象外であること、減額認定証とマイナ保険証による申請の流れ、届出日が遅れたときの差額です。協会けんぽの二つのページには更新日の記載がありませんでした。自分の区分や申請の方法は、加入している医療保険の窓口に確かめてください。
確認した公式資料
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「入院したとき(入院時食事療養費の標準負担額)」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3170/sbb31703/1952-255/
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「入院時生活療養費・標準負担額の軽減」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat710/sb3160/sb3170/sbb31702/1951-254
- 厚生労働省「健康保険及び国民健康保険の食事療養標準負担額及び生活療養標準負担額(平成8年厚生省告示第203号)」 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84064320&dataType=0&pageNo=1
- 兵庫県西宮市「国民健康保険 入院したとき」 https://www.nishi.or.jp/kurashi/kokuminkenkohoken/kyufu/kokuhonyuin.html
- 東京都新宿区「入院したとき(後期高齢者医療)」 https://www.city.shinjuku.lg.jp/hoken/koreiiryo01_000001_00023.html
- 堺市「入院したとき(後期高齢者医療)」 https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/honen/kourei/kouki_benefit/hospitalization.html
- 福岡市「国民健康保険 入院時の食事代」 https://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/hokennenkin/hp/kokuminkenkouhoken/07-02_2.html