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グルタミンの効果は筋トレや風邪の際に発揮!グルタミン酸との違いや副作用まで

佐藤 樹里

筋肉を育てるには、トレーニングだけでなく栄養の管理も大切です。

 

必要な栄養の代表例がプロテインなどに含まれるタンパク質ですが、タンパク質を構成するアミノ酸にも注目すると、より質の高い栄養状態を生み出すことができます。

 

今回は、アミノ酸の中でも体のコンディションに大きな影響を及ぼす「グルタミン」についてご紹介します!

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佐藤樹里(管理栄養士)
管理栄養士。アスドリファクトリー代表。フィットネスジムでの運動・栄養指導経験後、約1年海外移住をし、現地のレストランでシェフと共に働く。現在はスポーツイベント開催、アスリートへの栄養講座、栄養個別サポートを通算1000人以上に行う。

グルタミンとは

まずは、グルタミンとはどのような栄養なのかについてご説明します。

 「準必須アミノ酸」である

グルタミンは筋肉の材料となるタンパク質を合成する20種類のアミノ酸の1つです。

 

アミノ酸は20種類全て揃うことで初めてタンパク質を作ることができるようになります。どれか一つでも欠かすことはできません。

 

タンパク質は筋肉だけでなく体のあらゆる組織を維持するために必要ですので、体には自力でいくつかのアミノ酸を作る力が備わっています。

 

体が作れるアミノ酸は11種類あり、これを「非必須アミノ酸」と言います。

 

一方、体では生成不可能であり、食事などから取り入れる必要がある9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」と言います。

グルタミンは体が作り出せる非必須アミノ酸に該当しますが、少し特殊なアミノ酸でもあります。

 

グルタミンは体に存在するアミノ酸の中で最も量が多く、筋肉の細胞内に存在する遊離アミノ酸の6割以上を占めます。

<遊離アミノ酸とは>

タンパク質と結合せず単体で存在しているアミノ酸のこと。

それにもかかわらず、必要量がとても多いために不足する可能性が高いアミノ酸でもあります。

 

そのため、グルタミンは「準必須アミノ酸」または「条件下必須アミノ酸」と呼ばれ、意識的に摂ることが望ましいとされています。

「効果なし」と誤解されやすい

グルタミンは、トレーニングに励む方の中では「効果なし」と言われることがあります。

 

これには主に2つの理由があります。

 

1つ目の理由は、「グルタミンが筋肉内に存在する遊離アミノ酸であること」です。

 

遊離アミノ酸はタンパク質と結合していないアミノ酸という意味であるため、グルタミンはタンパク質を構成しないと勘違いされてしまうことがあります。

 

しかしこれは、あくまでも筋肉内の遊離アミノ酸の多くをグルタミンが占めているというだけであり、グルタミンはタンパク質を構成するアミノ酸です。誤認しないように気をつけましょう。

 

2つ目の理由は、「グルタミンが体内で作ることのできる非必須アミノ酸であること」です。

 

体内で作ることができるからと言って、摂取しても効果がないのではないか?と誤認されるケースがあります。

 

しかし実際は、グルタミンはトレーニングによって消費されやすい栄養素です。しっかりと補ってあげる必要があるのです。 

筋トレや風邪のストレスに対抗する

グルタミンの消費量が多い理由は、ストレスに対抗するエネルギーとなるからです。

 

人間の体は、寝不足や暑さ、寒さ、空腹などのようなあらゆるものに対してストレスを感じます。

 

このストレスに対抗して体を守るために、グルタミンが使われます。

 

さらに、筋トレは強い肉体的ストレスの引き金になります。

 

筋トレを日常的に行っている方は通常よりも多くのグルタミンが必要になり、積極的に摂るべきだと考えられます。

 

グルタミンはアミノ酸の中でも注目度が高いものの一つと言えるでしょう!

グルタミンの効果

マッチョな男性

グルタミンはストレスに対抗するエネルギーになるという話をしました。

 

グルタミンは様々な効果をもたらすと期待されるアミノ酸です。

 

どのような効果を得られるのか、具体的に見ていきましょう!

筋肉の分解を防ぐ

激しい筋トレによる疲労からストレスが感知されると、体はグルタミンを消費して対抗しようとします。

 

この時に体内のグルタミン量が少なければ、体はグルタミンを調達して不足分を補おうとします。

 

どのようにグルタミンを供給するかというと、筋肉を分解してグルタミンを取り出すのです。

 

つまり、グルタミンが足りなければ筋肉が分解されて減ってしまうのです。

 

グルタミンを外部から摂取すれば、このような事態を防ぐことができます。

 

トレーニングの頑張りが無駄になってしまわないように、グルタミンで筋肉を守りましょう!

免疫力を上げて風邪を予防

グルタミンは筋肉の維持だけでなく免疫力のアップにも貢献します。

 

グルタミンはマクロファージやリンパ球などの免疫細胞のエネルギーとなります。

これらの細胞がエネルギーを得ることで、免疫力が上がることになります。

 

よく風邪をひいてしまう方はグルタミンを飲んでみると、体調が改善されるかもしれません。

トレーニングを行っているとグルタミンが消費されやすく、風邪をひく確率も高まります。

筋トレをするようになって風邪をひきやすくなってしまった方は、グルタミン不足を疑ってみましょう。

 

体の外側だけでなく内側も強化するために、グルタミンは外せません!

胃腸のエネルギーになる

グルタミンは胃腸などの消化管のエネルギーとしても働きます。

 

グルタミンは胃腸薬として使用されていた経緯もあり、胃や腸の環境を整える効果が期待されています。

 

胃腸の状態が良くないと感じている場合は、グルタミンを飲むと良いでしょう。

回復をサポートする

グルタミンを摂るとトレーニングによる筋肉痛を和らげる効果があると考えられています。

 

健康な男女を対象にした研究では、グルタミンを摂ったグループはトレーニングによる筋肉痛が緩和されたという結果が出ました。(*1)

 

筋肉のエネルギー源である筋グリコーゲンを増やす効果もあると言われており、筋肉のエネルギーを回復させる役割も期待されています。

 

免疫力アップと合わせて、疲労回復に大きく貢献してくれるのがグルタミンです!

副次的に肌へも好影響

これはグルタミンの直接的な効果というわけではありませんが、グルタミンによる免疫力の向上や、腸の環境が整えられることにより肌へも好影響をもたらします。

 

グルタミンを意識的に摂取してから、肌が綺麗になった人もいるようです。

 

あくまで副次的な効果ですが、グルタミンは美肌を目指す人にも相性のよい栄養素と言えそうです。

グルタミンとグルタミン酸の違い

グルタミンと混同されがちなものに「グルタミン酸」が挙げられます。

 

しかしこの2つは全く異なる栄養素です。ここではどのような違いがあるのか?を解説します。

グルタミン酸は脳に働く

グルタミン酸はグルタミンと同じ非必須アミノ酸の1種で、脳の神経伝達物質の材料として働きます。

生体内では脳内の含量が高く(※2)、認知や学習や記憶などの脳の機能に関与しています。(※3

 

また、グルタミン酸とナトリウムを結合させた「グルタミン酸ナトリウム」はうま味成分を出すための化学調味料として使われています。

グルタミンとグルタミン酸はアンモニアの処理に関与

グルタミンとグルタミン酸はそれぞれ異なる仕事をしますが、無関係というわけではありません。

 

運動などによって体内にアンモニアが発生すると、グルタミン酸がアンモニアと結合してグルタミンになります。(※4)これによってアンモニアは無毒化されます。

 

グルタミンとグルタミン酸は、アンモニアを通して関係していると言えます。

グルタミンの摂り方

グルタミンが体にとって役割を果たすことがわかりました。

 

次に、どのようにグルタミンを摂ればいいのかをご紹介します!

過剰摂取による影響はあるのか?

グルタミンの摂取については、国のサイトによると次のように述べられています。

国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所のサイトより引用>

適切に用いれば経口摂取で安全性が示唆されている。40 g/日まで安全という報告がある。(※5 

そのため、グルタミンを摂取する際は、140g以下に気をつけることで、過剰摂取にならないように気をつけましょう。

グルタミンが豊富な食品

まずは食品からグルタミンを摂る場合についてご説明します。

 

グルタミンは、肉や魚、卵や大豆、パスタなどに多く含まれています。

 

ただ、グルタミンは熱に弱く加熱によって吸収効率が悪くなってしまいます。

焼き魚よりもお刺身、卵焼きよりも生卵の状態で食べるとより効果的だと思われます。

サプリなどにはL-グルタミンの状態で配合

グルタミンは日本では、サプリメントなどの加工食品から摂取する際は、L-グルタミンという物質の状態で配合することが認められています。(※6

 

グルタミンとL-グルタミンは別物なのか?と疑問に思われる方もいるかと思うのでご説明します。

 

グルタミンには、L-グルタミンと呼ばれる状態と、D-グルタミンと呼ばれる状態があります。

 

タンパク質を合成するアミノ酸は全てL-グルタミンの状態になっています。そのため、サプリメントなどの食品にはL-グルタミンが配合されているのです。

 

なお、L-グルタミンから得られる効果はこれまでご説明したグルタミンの効果と同じです。

サプリメントで効率的にグルタミンをチャージ!

グルタミンは必要量が多いアミノ酸であり、筋トレを行う方は特に不足しがちです。それゆえ、食べ物からだけでは十分な量を確保できない可能性もあります。

 

そんな時に役立つのがサプリメントです。

 

サプリメントであればグルタミンだけを狙って摂取することができます。

 

現在は多くのグルタミンサプリが販売されています。水に溶かして飲むだけの、簡単に準備できるパウダータイプの商品が多く、使い勝手も抜群です。

 

トレーニングの直後に飲んで筋肉の分解を防ぎ、少し経ってからプロテインを飲むことで着実な筋肥大につなげられます。

 

プロテインにも多少のグルタミンが含まれているので、5~10g、可能であれば15gのグルタミンをサプリから摂れれば十分でしょう。

副作用にも気をつけて!

グルタミンのようなアミノ酸は吸収が早く一度に大量に摂ると濃度調整の関係で副作用として下痢をしてしまう可能性があるので、少量から試して少しずつ量を増やすと良いでしょう。

 

また、グルタミンはアンモニアとグルタミン酸が結合することでも生まれますが、グルタミンからアンモニアとグルタミン酸が生まれることもあります。

 

つまり、大量にグルタミンを摂ると大量のアンモニアが発生してしまうリスクが高まるのです。

 

アンモニアは疲労や悪臭の原因となってしまうので、なるべく大量発生は避けたいところです。

 

グルタミンの効果を得ようとして、やみくもに摂ろうとするのはおすすめできません。

 

なお、筋肉にとってはグルタミンのみのサプリよりもタンパク質を摂れるプロテインの必要性の方が高いです。

 

まずはプロテインを用意して、余裕があればグルタミンを買うようにしてみるのが良いかと思います!

グルタミンの効果は筋トレや風邪の際に発揮!グルタミン酸との違いや副作用まで

グルタミンと組み合わせたいサプリメント

グルタミンを他のサプリメントと併用することで筋トレの効果をより引き出すことができます。

プロテインは基本ですが、プロテイン以外にもグルタミンと合わせたいサプリメントが存在します。

 

ここからは、グルタミンと組み合わせたいサプリメントについてご紹介します!

BCAA

筋肉の合成を促進させるBCAAは、グルタミンとの相性が良いサプリメントです。

 

運動中にBCAAを飲んで筋肉の合成が高い状態でトレーニングをして、運動が終わった後にグルタミン(+プロテイン)を飲んで筋肉を分解から守ることで、効率の高いバルクアップを進めることができます。

 

BCAAの効果で合成を進めるためには材料となるアミノ酸を満たしておかなければならないので、運動前にあらかじめプロテインを飲んでおきましょう。

 

早く吸収されるホエイプロテインであれば、運動の1時間ほど前が目安です。

グルタミンの効果は筋トレや風邪の際に発揮!グルタミン酸との違いや副作用まで

クレアチン

クレアチンは筋肉のエネルギーの材料として筋力のアップに貢献し、高重量でのトレーニングを可能にしてくれます。

 

筋肉は与えられるストレスが強いほど筋肥大につながる反応が高まるので、クレアチン効果による高負荷のトレーニングはとても効果的です。

 

しかし、肉体にかかるストレスが強まると、それに応じてより多くのグルタミンが使われます、

 

ここでグルタミン不足による筋分解を防ぐために、トレーニング後の段階でグルタミンを飲むのです。

 

グルタミンが十分にあると筋肉を分解する必要がなくなるので、筋肉が守られます。

 

クレアチンでハードにトレーニングする際はグルタミンもお忘れなく!

グルタミンの効果は筋トレや風邪の際に発揮!グルタミン酸との違いや副作用まで

まとめ

グルタミンは筋肉量の維持や疲労回復、免疫向上などの様々な効果が見込めるリカバリー系のサプリメントです。

 

消費量が多いので不足しないように、食事やサプリから十分な量を補う必要があります。

 

グルタミンの力で筋肉や体調を良い状態にキープして、トレーニングを効率的に行ってください!

この記事を書いた人
佐藤 樹里