協会けんぽの健診は2026年度から何が変わりましたか?一般健診の自己負担は最高5,500円、20歳・25歳・30歳も最高2,500円で受けられるようになり、人間ドックに最高25,000円の補助が始まりました
協会けんぽの健診は2026年度から何が変わりましたか?
自己負担額の引上げ、20歳・25歳・30歳への対象拡大、人間ドック補助の開始、節目健診への名称変更、骨粗しょう症検診の追加の5つです。協会けんぽ兵庫支部の案内には、令和7年度から令和8年度への変更点として、現在の検査費用などを考慮し健診にかかる費用を引き上げたこと、20歳・25歳・30歳の被保険者も補助を受けられるようになったこと(胃・大腸がん検査を除く)、一般健診・節目健診に追加できる健診として骨粗しょう症検診と喀痰検査を加えたこと、付加健診を一般健診と統合して「節目健診」に名称変更したことが書かれています。
協会けんぽの「新しい健診のお知らせ」には、35歳以上の被保険者を対象に人間ドック健診に対する補助を開始したことも書かれています。協会けんぽは主に中小企業で働く従業員とその家族約4,000万人が加入する医療保険者で、健診の変更は令和8年4月1日から令和9年3月31日までの受診に適用されます。ライフジャパンが2026年10月2日に協会けんぽのサイトで確認しました。
一般健診の自己負担はいくらですか?
最高5,500円です。協会けんぽ広島支部の案内には、自己負担額上限が5,282円から5,500円になると書かれています。協会けんぽ兵庫支部の案内には、35歳から74歳までの被保険者が年度(4月から翌3月)に1回限り、約20,000円相当の一般健診を自己負担額最高5,500円で受けられると書かれています。
一般健診は、血液検査や尿検査などの一般的な検査に胃・大腸・肺のがん検診を加えた基本の健診です。「最高」とあるのは、健診機関の料金が協会けんぽの基準額を下回る場合に自己負担が5,500円より少なくなるためです。健診機関への申込みは直接行い、協会けんぽへの申込手続きは不要です。75歳の誕生日の前日まで受診できます。
年齢ごとに受けられる健診と自己負担額はいくらですか?
被保険者(本人)は年齢と性別で受けられる健診が決まります。協会けんぽの「新しい健診のお知らせ」の健診メニューをライフジャパンが1つの表にまとめました。
| 健診 | 対象(被保険者) | 自己負担額または補助額 |
|---|---|---|
| 一般健診(若年) | 20歳・25歳・30歳 | 最高2,500円 |
| 一般健診 | 35歳から74歳 | 最高5,500円 |
| 人間ドック健診 | 35歳から74歳 | 協会けんぽが最高25,000円を補助 |
| 節目健診 | 40歳・45歳・50歳・55歳・60歳・65歳・70歳 | 最高8,280円 |
| 乳がん検診 | 一般健診・節目健診を受ける40歳から74歳の偶数年齢の女性 | 最高1,700円 |
| 子宮頸がん検診(単独) | 20歳から38歳の偶数年齢の女性 | 最高990円 |
| 子宮頸がん検診 | 一般健診・節目健診を受ける36歳から74歳の偶数年齢の女性 | 最高990円 |
| 骨粗しょう症検診 | 一般健診・節目健診を受ける40歳から74歳の偶数年齢の女性 | 最高1,390円 |
| 肝炎ウイルス検査 | 一般健診・節目健診を受ける人で過去にC型肝炎ウイルス検査を受けたことがない人 | 最高540円 |
表の要点は、2026年度は20歳・25歳・30歳の被保険者も最高2,500円で健診を受けられるようになったことと、40歳からは5年に1度の節目健診を最高8,280円で受けられることです。一般健診(若年)は血液検査や尿検査などの一般的な検査に肺のがん検診を加えた健診で、胃・大腸の検査は含みません。節目健診は一般健診の検査項目に尿の詳しい検査、腹部超音波、眼底検査などを加えたもので、5年に1度受けられます。
人間ドックの補助はいくらですか?
協会けんぽが最高25,000円を補助します。協会けんぽの「新しい健診のお知らせ」には、人間ドック健診の対象は35歳から74歳の被保険者で、一般健診の項目に検査項目がさらに追加され、当日の医師による健診結果説明や特定保健指導も含まれる総合的な健診と書かれています。生活習慣病予防健診に「血液の詳しい検査」「眼圧検査」「医師による健診結果の説明」などを加えた項目です。
補助は最高25,000円で、人間ドックの料金から補助額を引いた残りが自己負担です。人間ドックの料金が50,000円の健診機関なら自己負担は25,000円、40,000円なら15,000円です。ライフジャパンが補助額から計算しました。人間ドックの費用は医療費控除の対象になりませんが、健診で重大な疾病が見つかり引き続き治療をした場合は治療費と合わせて対象に含められます。
家族(被扶養者)の健診はどうなりますか?
40歳から74歳の被扶養者は特定健診を補助額最高7,150円で受けられ、令和9年度からは新しい健診がすべて被扶養者も対象になります。協会けんぽの「新しい健診のお知らせ」には、被扶養者の特定健診の対象は40歳から74歳、補助額は最高7,150円、尿検査や血液検査などにより生活習慣病のリスクを発見し予防するための健診と書かれています。
同じページに、令和9年度からはこれらの健診がすべて被扶養者も対象となりますと書かれています。2026年度の時点では、人間ドック補助、若年健診、骨粗しょう症検診は被保険者だけが対象で、被扶養者は特定健診のみです。被扶養者は受診券(セット券)に記載の資格情報を確認してから健診機関に予約し、受診当日は受診券とマイナ保険証等を持参します。
健診の後の特定保健指導は有料ですか?
被保険者は無料で、被扶養者は協会けんぽの補助を超えた分が自己負担です。協会けんぽの「新しい健診のお知らせ」には、特定保健指導の費用は被保険者が無料、被扶養者は協会けんぽが補助する額を超えた分が自己負担で、動機付け支援の場合は上限9,290円、積極的支援の場合は上限27,500円を補助すると書かれています。
特定保健指導は、健診を受けた40歳以上の人のうちメタボリックシンドロームのリスクがある人を対象に、保健師または管理栄養士が20分から30分の初回面談で目標と行動計画を設定し、3か月から6か月の実践を支援し、目標達成度を確認する3段階で行います。喫煙は血圧・血糖・脂質のリスクが1つ以上ある場合にのみ追加リスクとして数えます。特定保健指導の自己負担額は、一定の基準に該当する人が受けたものであれば医療費控除の対象になります。
健診結果でどの数値なら医療機関に行くべきですか?
協会けんぽは収縮期血圧160mmHg以上、拡張期血圧100mmHg以上、空腹時血糖126mg/dL以上、HbA1c 6.5%以上、LDLコレステロール180mg/dL以上を医療機関への早期受診が必要な基準として示しています。協会けんぽの「新しい健診のお知らせ」には、血圧値、空腹時血糖値(またはHbA1c)、LDLコレステロール値の検査または胸部エックス線検査の結果で医療機関への受診が必要と判定された人で受診が確認できなかった人に案内を送ると書かれています。
| 項目 | 医療機関への早期受診が必要な数値 | 放置した場合のリスク(協会けんぽの記載) |
|---|---|---|
| 血圧 | 収縮期160mmHg以上または拡張期100mmHg以上 | 血圧が高くなるほど脳卒中の発症リスクが高まる |
| 血糖 | 空腹時血糖126mg/dL以上またはHbA1c 6.5%以上 | 放置すると透析治療が必要になる場合がある |
| 脂質 | LDLコレステロール180mg/dL以上 | 基準値より高い人は心筋梗塞等になりやすい |
| 胸部エックス線 | 「要治療」または「要精密検査」判定 | 肺がん、肺結核、肺炎等の呼吸器疾患の疑い |
表の要点は、健診で上の数値に当たった人には協会けんぽから受診案内が届くほど、放置のリスクが明確に線引きされていることです。協会けんぽの基準をライフジャパンが整理しました。尿蛋白陽性は慢性腎臓病の疑いで、慢性腎臓病の人はそうでない人と比べて透析治療が必要な状況になりやすいと書かれています。
歯の検診は協会けんぽの健診に含まれますか?
含まれません。歯周病の検診は市町村が健康増進法に基づいて実施する歯周疾患検診で受けます。厚生労働省医政局歯科保健課の資料「歯科口腔保健の推進に向けた取組等について」(2025年3月10日)には、歯周疾患検診は健康増進法に基づく健康増進事業として市町村が努力義務で実施し、対象年齢は20歳・30歳・40歳・50歳・60歳・70歳で、令和6年度から20歳と30歳が追加されたと書かれています。
同じ資料には、歯周疾患検診の受診率が平成30年度で5.0%にとどまる一方で、過去1年間に歯科検診を受けた人の割合が52.9%(平成28年度)であることが書かれています。協会けんぽの一般健診と市町村の歯周疾患検診は別の制度なので、対象年齢に当たる年は市町村からの案内を確認して両方を受けます。
2026年10月の時点で何を確認すればよいですか?
自分の年齢で受けられる健診、健診機関の料金、年度内の受診日の3つです。協会けんぽの「新しい健診のお知らせ」には、令和9年3月31日時点の年齢と性別を選ぶと対象の健診メニューが表示される仕組みがあります。35歳以上なら一般健診(最高5,500円)と人間ドック(補助最高25,000円)のどちらを受けるかを選び、40歳・45歳など5歳刻みの年なら節目健診(最高8,280円)を検討します。
健診は年度に1回限りで、令和8年度は2027年3月31日までの受診が対象です。健診機関によって料金が異なるため、自己負担額の「最高」より安くなる機関があるかを確認します。2027年度からは被扶養者も新しい健診の対象になるため、家族の健診は2027年4月以降の受診で人間ドック補助や若年健診を使えるかを協会けんぽの案内で確認します。
この記事で確認した内容と確認日
ライフジャパンは2026年10月2日に、全国健康保険協会(協会けんぽ)の「新しい健診のお知らせ」、協会けんぽ兵庫支部の「【ご本人】生活習慣病予防健診・人間ドック健診のご案内」、協会けんぽ広島支部の「被保険者(ご本人)の健診 生活習慣病予防健診等のご案内」、厚生労働省医政局歯科保健課の「歯科口腔保健の推進に向けた取組等について」(2025年3月10日)を確認しました。
人間ドックの料金別の自己負担額は、ライフジャパンが協会けんぽの補助額から計算したものです。協会けんぽの資料に一覧として載っているものではありません。自己負担額の上限は健診機関との契約で変わり、支部ごとに案内の内容が異なるため、受診前に加入している支部の案内と健診機関に確認してください。
確認した公式資料
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「新しい健診のお知らせ」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/lp/2026kenshin/
- 全国健康保険協会 兵庫支部「【ご本人】生活習慣病予防健診・人間ドック健診のご案内」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/hyogo/health_guidance/001/index.html
- 全国健康保険協会 広島支部「被保険者(ご本人)の健診 生活習慣病予防健診等のご案内」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/hiroshima/health_guidance/007/index.html
- 厚生労働省 医政局歯科保健課「歯科口腔保健の推進に向けた取組等について」(2025年3月10日) https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001448512.pdf