タンパク質の含有量でプロテインを選ぶ
たくさんタンパク質が入っているプロテインを選ぶことが、本当に筋肉を大きくする上で正しい選択なのでしょうか?
商品のランキングを見る前に、一回のプロテイン摂取でどの程度のタンパク質を摂取することが筋肥大にとって最適なのかをおさらいしておきましょう!
含有量とプロテインの活用目的
商品によって、プロテイン一杯に含まれるタンパク質の含有量は異なります。
商品のランキングを付けるにあたり、MYREVO編集部が16個の商品を実際に購入して分析をしたところ、市販の人気プロテインは次のように分類できました。
商品の活用目的 | 一杯あたりのタンパク質含有量 |
1.女性向けダイエット補助 | 10g前後 |
2.スポーツの補助 | 15g前後 |
3.バルクアップ・筋肥大の補助 | 20g以上 |
上記のように、タンパク質の含有量は商品の活用目的によって異なります。
ここからは「3.バルクアップ・筋肥大の補助」を目指す方向けに話を進めて行きます!
1回20g以上の摂取は効果があるのか
筋肥大を目指してトレーニングに励む方であれば「1回に20g以上のプロテインを摂取してもあまり効果が無い」という話を耳にしたことがあるかもしれません。
ですが、実際に1回に20g以上のタンパク質を摂取できる商品も数多く販売されています。これはどうしてなのでしょうか?
2016年に行われたスターリング大学やバーミンガム大学らの研究では以下のように報告されています。
トレーニング経験者の男性を対象に研究をしたところ「プロテインを20g摂取した時よりも40g摂取した時の方が筋タンパクの合成反応が大きかった」という結果が得られた。(*1)
こちらの研究結果が示すように、「1回20gで筋肥大の効果は頭打ち」と考える必要はないかもしれません!
取りすぎや過剰摂取ではどうなる
タンパク質は、体内でエネルギーとして代謝される際にアンモニアを生じます。
アンモニアは体にとって有害な物質です。そのため肝臓によって、体にとって無害な尿素とオルニチンという物質に変換されます。
このプロセスを尿素回路(=オルニチン回路)と呼びます。
しかし、タンパク質を過剰に摂取すると、尿素回路(=オルニチン回路)が処理できるアンモニアのキャパシティを超えてしまいます。
尿素回路(=オルニチン回路)で処理できなかったアンモニアは、腎臓によって処理がなされます。また、汗や尿を通じても体外へ放出されます。
その結果、タンパク質の過剰摂取は、肝臓や腎臓の負担増加、汗や尿の匂いが臭くなる、などのデメリットを生む場合があります。
タンパク質の含有量が多いプロテインを選ぶ際は、これらのリスクをあらかじめ頭に入れておきましょう!
適切なタンパク質の摂取量
タンパク質の摂取量は本来どの程度が適量なのでしょうか?
そもそも、筋肥大は筋トレによって一度破壊された筋繊維が修復する際にもたらされます。そして、修復の際に筋肉の材料となるのがタンパク質です。
そのため、トレーニングをする日、しない日で適切なタンパク質の摂取量は異なります。また、体重が増えると(≒筋肉が大きくなると)それだけ多くのタンパク質が必要になります。
下記を目安の量とすると良いでしょう。
<トレーニングをする日>
タンパク質の目安摂取量(g/日)=体重(kg)×2(g)
<トレーニングをしない日>
タンパク質の目安摂取量(g/日)=体重(kg)×1(g)
上記の摂取量を摂ることができれば、トレーニングと並行して筋肉を増やしていくことが可能でしょう。
タンパク質の摂取目安量から、食事では摂りきれない不足量をプロテインのサプリメントから摂ると良いでしょう!