「背中や肩のこりが気になって仕事に集中できない!」なんて悩みをお持ちの方、多いのではないでしょうか?
パソコンやスマホの見すぎが原因とわかっていても、なかなかやめられないのが現代社会ですよね。そんなあなたにオススメしたいのが、背筋のストレッチです!
ストレッチは、誰でも簡単にできて、筋肉や骨格を正常な状態に戻してくれる効果があります。そこで今回は、ストレッチのメリットや効果、そしてストレッチの方法について紹介していきます。
ストレッチトレーナー福原 壮顕
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ストレッチ・トレーニング専門店で店長としてダイエット顧客を数多く担当した後、フリーランスに転向。現役モデルやダイエットインストラクターとして、美容専門学校や企業顧客向けセミナーの講師など幅広く活躍中。資格:日本ダイエット健康協会認定インストラクター/JSA-CSTP (日本ストレッチング協会認定ストレッチングトレーナーパートナー) |
「筋肉痛の際にストレッチをしてもいいの?」この点に関して、どうすれば良いかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言うと、痛みを感じるようならばストレッチは控えたほうがいいでしょう。
なぜなら、ストレッチは筋肉痛の予防に有効ですが、筋肉痛の回復には大きく影響しないからです。
もし、筋肉痛になってしまったら、無理なストレッチを行うのではなく、痛みが強く感じない程度に筋肉を伸ばしてあげましょう。それ以外にも、軽い有酸素などを行い筋肉の血流をよくしてあげることも効果的。
また、しっかりと栄養補給(タンパク質・ビタミンB1など)を行うのも筋肉痛の早期回復に有効です。
ストレッチは、健康的な体の維持に重要な働きをします。
中でも、背筋のストレッチは様々なメリットが得られるので、日常生活に取り入れることをオススメします。
背筋ストレッチで得られる効果は下記の4つです。
順番に詳しく見ていきましょう。
肩こりや腰痛に、背筋のストレッチは絶大な効果を発揮します。
首から肩甲骨まで続く筋肉である「僧帽筋」をストレッチすると、肩こり解消に効果的です。同時に眼精疲労などの改善も期待できます。
そして、背骨に沿った筋肉である「脊柱起立筋」のストレッチを行えば、腰痛の原因となってしまう筋肉の緊張をほぐせるので、腰痛の予防や症状緩和に効果的です。
ただし、すでに強い痛みが腰に出ている場合は、無理にストレッチを行っても症状を悪化させてしまう可能性がありますので注意しましょう。
ストレッチは、疲労回復にも効果があります。
なぜなら、ストレッチを行って、筋肉血流が良くなると、疲労感の原因となる老廃物を流してくれるからです。
デスクワークで長時間座ったままだと、知らず知らずのうちに、背中や肩の筋肉に疲労が溜まってしまいます。
そこで、慢性的な「こり」になる前にストレッチを行うのがオススメです。
また、背筋の筋トレを行った直後にストレッチをすれば、翌日の筋肉痛や疲労感の軽減ができます。
そのため、トレーニングとセットでストレッチを行うのがいいでしょう!
デスクワークが多いと、どうしても猫背になってしまうものですが、ストレッチを行えば、猫背を改善できます。
猫背になってしまう原因は、長時間同じ姿勢でいることです。
スマホやパソコンをしていて同じ姿勢を続けていると、筋肉が衰えて骨格が歪み、その結果猫背となってしまいます。
ストレッチを行えば固まった筋肉や骨格をほぐし、使っていなかった筋肉を適度に刺激できます。
定期的に猫背改善のストレッチを行えば、背骨や肩甲骨などの歪みを修正できるので、猫背も少しずつ改善できるでしょう。
ただし、ストレッチだけでなく、普段の姿勢も重要なので、正しい姿勢の意識も忘れずに行わなければいけません。
年齢を重ねると、どうしても筋肉は硬くなってしまいます。
そのままの状態で更に年齢を重ねてしまうと、筋肉はどんどんと硬くなっていってしまうでしょう。
そこで有効なのがストレッチです。
ストレッチを行うことで、筋肉を柔らかく、弾力のある状態に改善できます。
また、神経の刺激による脳の活性化も期待できるので、肉体面の老化予防だけでなくボケ防止などにも有効です。
体が衰えてきたと感じたら、筋トレよりも先にストレッチからはじめて見るのがオススメです!
ストレッチは、疲労回復だけではなく、トレーニングの質の向上にも効果を発揮します。
なぜなら、筋トレにおいては関節の可動範囲が重要だからです。
ストレッチを行うことで、筋肉が柔らかくなり、関節の動く範囲が広がります。
そして、筋トレの際に少しでも関節を動かせる範囲が広くなると、筋肉により多くの刺激を与えられるようになるのです。
ストレッチ行うことで、柔軟な筋肉ができ、よりスムーズな動きを行いやすくなるでしょう。そのため、怪我の予防にもストレッチは活躍します。
トレーニングを短時間で効率よく行ったり、怪我をするリスク減らしたりしたい方には、トレーニングの後のストレッチを習慣化することを強くオススメします。
背筋のストレッチ方法は、伸ばしたい場所によって大きく方法が異なります。
また、体の固い方は無理にストレッチを行わず、簡単なものから行っていくようにしましょう。無理なストレッチは怪我の原因となりますので注意して下さい。
首や肩の筋肉を伸ばす、僧帽筋上部のストレッチです。
デスクワークの最中にも気軽に行えるストレッチなので、肩こりが気になる方にオススメです。
上記を左右2回ずつ行いましょう。
自然な呼吸でゆっくりと行うとより効果が期待できます。
肩こりよりも背中のこりが気になるという方にオススメなのがこのストレッチです。
猫背の改善も期待できるので、姿勢が気になっている方にもオススメです。
上記を2セット繰り返しましょう。
こちらも椅子に座ったままできるストレッチです。
主に、脊柱起立筋や腹筋周りを伸ばせるので、腰痛などが気になる方にオススメです。
上記を左右2セット繰り返しましょう。
あまり強く引っ張りすぎると腰を痛める可能性があるので、気持ちいい程度範囲で行って下さい。
こちらは、脊柱起立筋や広背筋などのストレッチに加えて、太もも裏側のハムストリングスもストレッチができます。
座ったままできますが、床につく必要があるので多少のスペースが必要です。
上記を2回繰り返しましょう。
手を前につく際に、股関節を軸に曲げている意識を持つことが重要です。
体育の授業などでもおなじみのストレッチです。
主に腰まわりとハムストリングスを伸ばせるストレッチとなっています。
上記を2回繰り返しましょう。足を真っ直ぐ伸ばした状態では辛い場合、軽く膝を曲げて行って下さい。
肩甲骨が凝り固まっている人にオススメのストレッチです。
僧帽筋の下部や広背筋のストレッチとして効果的です。肩をよく使うスポーツなどをされる方にもオススメですよ!
上記を左右2セット繰り返しましょう。
体を倒す際に背中が丸まってしまいがちなので、胸を張るのを意識して下さい。
ダウンドッグのポーズはヨガでの定番ポーズです。
幅広く上半身の筋肉をストレッチできるので、猫背や肩こりにも効果的です。
上記を2セット繰り返します。
足からお尻、手からお尻が一直線になるように意識するのが重要です。背中や腰が丸まったり、膝が曲がったりしないように注意しましょう!
机や椅子、手すりなどを使って行うストレッチです。広背筋や僧帽筋などが伸ばせます。
また、胸や背骨をしっかりと開けるので、猫背の改善に非常に効果的です。
上記を2セット繰り返します。
背骨を丸めてしまうとストレッチの効果が薄れてしまうので、しっかりと腰を反らせるイメージを持って行いましょう!
ここまで紹介してきたストレッチは、ゆっくりと筋肉を伸ばす静的ストレッチでしたが、こちらは動かしながら行う動的ストレッチです。
動かしながら行うので、血流を良くする効果が高く、肩関節がゴリゴリするような場合に有効です。
上記を30回行い、下から上へ回すパターンも30回行いましょう!
このストレッチは、僧帽筋上部から中部を深く緩めるストレッチです。
ここまで紹介したストレッチよりも、難易度が上がるので首を痛めないように注意してください。
上記を2セット繰り返します。
首を痛める可能性があるので、ポーズの途中で首を左右に動かさないように注意して下さい。
ここまで紹介してきたストレッチでは、特別な器具は使用しませんでしたが、道具を使用するとストレッチの幅が広がります。
ここで、背筋ストレッチに使い勝手のいい、おすすめのアイテムを紹介します。
ストレッチポールは、筒状の形をしたストレッチ器具です。
その長さは様々なものがありますが、上半身がすっぽり入る程度の長さのものが一般的。
ストレッチポールの使い方は沢山ありますが、基本的にはストレッチポールを床に置き、その上にほぐしたい部位を乗せ、自分の体重を使って筋肉をマッサージするのが基本です。
使い方によっては、骨盤矯正や姿勢改善など幅広く応用できるので、日頃からスポーツをしている人は1つ持っていると便利でしょう。
また、ストレッチポールは最近定番になりつつある「筋膜リリース」も行えるのも特徴。
「筋膜リリース」は筋肉を覆っている膜をほぐすエクササイズで、ストレッチを合わせて行うと疲労回復や柔軟性により効果的です。
ストレッチだけでは物足りないという方は、筋膜リリースにも挑戦してみると良いかもしれません。
ストレッチャーは、仰向けに寝転がるだけで背筋を伸ばし、ツボを刺激してくれる器具です。
背中用の健康サンダルと考えるとわかりやすいでしょう。
仰向けに寝転がる使い方しかできませんが、ストレッチポールに比べて寝転がるだけなので非常に簡単に使用できます。
そのため、とにかく楽に背中を伸ばしたいという方にオススメできる器具です。ただし、器具は大きめになるので、収納する場所に困るという欠点があるので注意です。
ストレッチチューブは、伸縮性があるので、一人では伸ばしきれないようなストレッチを行う際に、補助として利用すると大変便利です。
通常のストレッチよりも、しっかりと体を伸ばしたいという場合にはストレッチチューブの利用を検討するといいでしょう。
ストレッチ以外にもチューブトレーニングなどに応用できるので、トレーニングが好きな方は持っておいて損はないはずです。
また、ストレッチチューブは薄いゴムでできているため、収納場所に困りません。ですので、自宅でストレッチを行うのに最適です。
ここまで背筋のストレッチを紹介してきましたが、背筋が1つの筋肉だと思っている人はいませんか?
実は、背筋はたくさんの筋肉の総称です。
これらの筋肉について知っておけば、ストレッチの際にどのように伸ばせばいいのか意識しやすくなります。
僧帽筋は、首筋から肩甲骨にかけて存在している筋肉で、肩甲骨を動かすのに使用します。
肩こりに大きく影響する筋肉なので、肩こりが気になる方は、僧帽筋の上部をほぐすストレッチを主に行うと良いでしょう。
広背筋は、脇の下あたりから腰にかけて存在する筋肉で、「逆三角形」の背中を作り上げるのに必要です。
腕を引く際に使用するので、腕を伸ばした際にストレッチできます。
脊柱起立筋は、背骨に沿って存在する筋肉で、正しい姿勢をキープするのに使われています。
脊柱起立筋が凝り固まってしまうと、腰痛などが発生しやすくなります。
ですので、腰痛が気になる方は、脊柱起立筋のストレッチを意識して行うといいでしょう。
背筋のストレッチは、スポーツを行う人だけでなく、すべての人にとって重要です。
背筋を柔らかく柔軟に保っておけば、キレイな姿勢を維持しやすいだけでなく、腰痛や肩こりの予防にもなります。
もし、腰痛や肩こりに悩まされているのであれば、今すぐにでもストレッチを始めるのがオススメ。今回紹介したストレッチの中から、できそうなものを選んで、少しずつ始めていくのが良いでしょう。
ぜひ、チャレンジしてみてくださいね!