食事・運動・睡眠などの、毎日のライフログに合わせて専門家からのアドバイスが届く健康アプリを個人向け、法人向けに展開しているリンクアンドコミュニケーション社。
この企業が開発したアプリが大手のフィットネスジムや、自治体に導入され、今注目を集めています。
今回は、リンクアンドコミュニケーション社の注目の健康アプリ、「カロママ」と「カロママ プラス」について詳しくお話を伺っていきたいと思います。
リンクアンドコミュニケーション渡辺敏成
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一橋大学商学部経営学科卒業後、味の素株式会社に入社。家庭用冷凍食品のプロダクトマネジャー、マーケティング意思決定支援システム開発等、マーケティング関係に従事する。
■1999年株式会社ケアネットに入社。常務取締役として、医師向けコンテンツ事業を管掌。医師向けポータルサイトの立ち上げに携わる。 ■2002年リンクアンドコミュニケーションを創立。食と健康、医療の側面から、新しい健康サービスプラットフォーム構築を推進中。 |
目次
―以下、渡辺さま―
そしてミッションの実現のために、毎日の生活のなかの食事や運動、睡眠などの生活行動に対して、自然に健康的な行動を選べるようなアドバイスを提供する身近な存在、そのようなパーソナルアドバイザーのような仕組みを作っていきたいと考えています。
そしてそれを実現したアプリが「カロママ」「カロママ プラス」という2つのAI健康アプリ、「カロママ」シリーズとして展開しています。
―以下、渡辺さま―
「カロママ」は個人向け、「カロママ プラス」が法人に所属している方向け、いわゆる法人の会員向けアプリです。
どちらのアプリにもAI管理栄養士が搭載され、食事・運動・睡眠にアドバイスをしてくれます。
アプリはタイムライン形式になっていて、いわゆるメッセージ型アプリです。AI管理栄養士のキャラクターが話しかけてくるので、それに答えていくと、自然に健康管理ができていきます。
―以下、渡辺さま―
「昨日はたくさん運動できましたね!」とか、リモートワークで歩いてない場合は「昨日は運動不足だったので、今日は少し運動したほうがいいですよ!」など、AI管理栄養士が昨日の生活をふりかえり朝のアドバイスを送ってきます。
他にも、「体重計に乗りましたか?」などと聞いてきます。
メッセージに合わせて、体重計に乗って結果をアプリに入力すると、キャラクターが「昨日と比べて何キロ減りましたね。」とか、体重が増えていても筋肉量の増減などもふまえて「筋肉が増えているのであれば、体重が増えても気にしないでいいですよ!」などと声をかけてくれます。
睡眠についても、「よく眠れましたか?」という質問を投げかけてくれます。
ウェアラブル端末のFitbit等と連携している場合は、「昨日ぐっすり眠れていないのは、途中に覚醒が多かったからです。」など睡眠の詳細データを元にしたアドバイスや、「途中に覚醒があるのは、昨日お酒を飲み過ぎたからではないですか?」など食事のデータを踏まえた指摘もしてくれます。
―以下、渡辺さま―
食事の写真を撮ってアプリに登録すると、AI画像認識機能により「500キロカロリーです。」などとカロリーを教えてくれたり、「朝食ではタンパク質がしっかり摂れましたね。
でも、野菜が足りないので、お昼は野菜を食べたほうがいいですよ!」などの栄養バランスもふまえてアドバイスが返ってきます。
食事メニューだけではなく、食材や食事量をAIが自動認識するのは当社だけ、日本初の技術です。
1日の終わりには、その日の栄養バランスや、カロリー収支など、1日のまとめアドバイスが送られてきます。
週の終わりには、「一週間のまとめアドバイス」がきます。 AI管理栄養士とアプリで会話をするだけで、健康状態や生活習慣が可視化され、生活習慣に基づくフィードバックやアドバイスがもらえるという流れです。
―以下、渡辺さま―
アプリには、企業やスポーツクラブなどの法人が契約を行います。 企業が「カロママ プラス」を導入すると、「健康診断データ」と連携することができ、健康診断結果をふまえたアドバイスを従業員に提供します。
また「社員食堂」と連携し、社食で食べた場合は社食データを自動連携します。従業員は何もしなくても食事アドバイスがもらえます。 スポーツクラブでは、現在、ルネサンスと連携しています。
ルネサンスの会員は、ルネサンスでの運動メニュー(スタジオメニューなど)を登録することができ、消費カロリーがアプリに反映します。
「カロママ プラス」は、企業、スポーツクラブ以外にも、神戸市など自治体にも展開しています。神戸市の市民であれば、みなさん当社の「カロママ プラス」をご利用することができます。
一方、「カロママ」は、個人向けアプリです。 特に会員登録の必要はなく、どなたでもご利用になれます。
「カロママ」はコンビニのローソンと連携をしており、食事アドバイスの際「次の食事をローソンで食べるのなら、こんなメニューがいいですよ!」というようなメニュー提案をもらうことができます。
ローソンの商品データと連携しているため、より正確な栄養情報やカロリーを提示することができます。今後はスーパーマーケットや外食店とも連携していこうと考えています。
―以下、渡辺さま―
弊社の創業は2002年、今年で18年目になりますが、その間にも様々な健康課題が取り上げられてきています。
例えば2002年、健康課題と言えば、糖尿病、脂質異常、高血圧などの生活習慣病が中心でしたが、その後、生活習慣病予備軍としてのメタボリックシンドロームが注目されました。
一方、近年では、若年女性を中心とした低栄養も問題化され始めています。また高齢者の場合では、寝たきりにつながるロコモティブシンドロームや認知症も課題です。
この18年をみても、さまざまな健康課題が増えてきています。 一方で、様々な健康課題に対応するソリューションも出てきています。 健康食品や機能性表示食品、特定保健用食品、サプリメントなど、実に様々な商品やサービスが発売されています。
たくさんの健康課題、たくさんの解決策。自分の健康のためには、一体どのような選択肢をすべきなのか?判断はとても難しくなってきています。
このような問題を解決していこう、というのがAI健康アプリ「カロママ」シリーズです。生活者が自分にとって最適な健康行動を選択できるようなアドバイスを影響できる存在になりたいと考えています。
―以下、渡辺さま―
美味しいものがあったら食べたいですし、運動しようと思っても疲れていたら先延ばしにする。やらなくてはいけない仕事があれば睡眠時間を削ってでも終わらせないといけない。
毎日の生活の中で、健康のために頑張り続けることはなかなか難しいと思います。
そこで、頑張らずに「自然に」、意識せずに自然に健康な選択ができるようなアドバイスを提供することを、突き詰めていきたいと考えています。
―以下、渡辺さま―
ルールベースのアルゴリズムでは、ユーザーごとに最適な摂取栄養素や摂取カロリーをB分析した上で、実際の食事内容との過不足をみてアドバイスを提示します。
アルゴリズムを組むことで、エビデンスに基づいたロジックから、なぜこのアドバイスが出たのかというトレースも可能です。
また5年ごとに改定される食事摂取基準への対応や、新しい検査等をふまえたロジックの追加など、かなりフレキシブルな開発も可能です。
アルゴリズムに陥りがちなパターン化を補い、パーソナル化を進展させているのがAIの役割です。食事画像認識にもAIは活用され、ユーザーの入力の手間などが軽減されています。
―以下、渡辺さま―
企業と連携した場合は健康診断データ、スポーツクラブのでは来館記録なども対象になります。
また医療機関の場合は、薬の情報なども連携対象です。 これらのデータを活用することで、AIを活用し、よりパーソナライズに、本人に寄り添ったアドバイスをしていきたいという思いで取り組んでいます。
データ活用は、新たな健康サービスの開発にも生かしていきたいとも考えています。
―以下、渡辺さま―
今年の9月に、妊産婦の方向けのコースが新たに登場します。
コースの幅を広げることで、より多くの方をサポートしたいと思います。
また海外展開も視野に入れています。ご導入いただいている企業さんから、「海外の駐在員の健康管理もサポートしてくれるとうれしい」というお声も多くいただいています。
食文化の影響からか、アジアでは糖尿病が増えているとも伺います。そのような課題解決にも、我々のサービスが貢献できればと思っています。
一般向けアプリ「カロママ」では、コンビニ連携に加えて、スーパーとの連携を予定しています。購買履歴などの情報を元に、レシピの提案などを行う予定です。
「カロママ」と「カロママ プラス」、2つの「カロママ」シリーズは、今後ますます便利に、またひとりひとりの生活に寄り添ったAI健康アドバイスアプリへとアップデートしていく予定です。ぜひご期待ください。
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