【股関節のストレッチ15選!】柔軟性を高める周辺筋肉のほぐし方

福原 壮顕

股関節は関節です。そのため、柔軟性を高めるには股関節周辺の筋肉をストレッチする必要があります。

 

股関節の柔軟性は姿勢や歩き方、腰痛や頻尿にいたるまで体のあらゆる不調に関わります。日頃から股関節周りをストレッチする習慣を身につけておきましょう。

 

この記事では、股関節を柔らかくするために必要な周辺筋肉のストレッチ方法をご紹介します。

まさたかさんアイコン
ストレッチトレーナー福原 壮顕         
ストレッチ・トレーニング専門店で店長としてダイエット顧客を数多く担当した後、フリーランスに転向。現役モデルやダイエットインストラクターとして、美容専門学校や企業顧客向けセミナーの講師など幅広く活躍中。資格:日本ダイエット健康協会認定インストラクター/JSA-CSTP (日本ストレッチング協会認定ストレッチングトレーナーパートナー) 

股関節とは

股関節は太ももの付け根と骨盤が接する部分に位置しています。球状の骨(骨頭:こっとう)が、骨盤の窪み(寛骨臼:かんこつきゅう)にはまる形になっています。

股関節

股関節は文字通り「関節」です。そのため、股関節を動かす際は、股関節周辺の筋肉の動きが欠かせません。股関節の柔軟性を向上させたい場合は、股関節周辺の筋肉のストレッチを行うことになります。


股関節周辺の筋肉

では、股関節の柔軟性を高めるために、どの筋肉をストレッチするのが有効なのでしょうか。

 

股関節は胴体と脚の界にある関節のため、動きに関わる筋肉は多いです。そのため体の一部分ではなく、太もも、お尻、腰の筋肉をそれぞれほぐしてあげることが大切になります。具体的には次の筋肉のストレッチを行いましょう。

<ほぐすべき筋肉>
  • 腸腰筋(腰のインナーの筋肉)
  • 大臀筋(お尻の筋肉)
  • 大腿四頭筋(太もも前側の筋肉)
  • ハムストリング(太もも裏側の筋肉)
  • 内転筋(太もも内側の筋肉)

 

これらの筋肉は、股関節を左右にひねる動きや、前後に曲げ伸ばしする動きに大きく関わっています。筋肉の硬さには個人差があるため、これからご紹介するストレッチを行い、特に硬いと感じる筋肉のストレッチを積極的に行っていきましょう。

股関節ストレッチの効果

股関節周辺の筋肉のストレッチは次の効果が期待できます。

<股関節ストレッチの効果>
  • 姿勢が良くなる。
  • 怪我をしにくい体作り。
  • 運動パフォーマンスの向上。
  • 腰痛(ヘルニア・ギックリ腰)の予防や改善。
  • 頻尿の予防や改善。

 

骨は「股関節→骨盤→背骨」と繋がっているため、股関節の柔軟性が高まることにより、上記のように骨盤や背骨にまつわるトラブルも改善することができます。

 

また、股関節の柔軟性が高まり、関節の可動域が広がると怪我の予防や運動のパフォーマンス向上などの効果をもたらします。

股関節の動的ストレッチ

股関節の柔軟性を高めるストレッチをご紹介します。股関節周辺の筋肉を全体的にほぐす動的ストレッチ、そして周辺筋肉を個々にほぐす部位別のストレッチの順に並べます。

 

体にかかる負荷の軽いものから、初級・中級・上級とご紹介していきます。まずは股関節周辺の動的ストレッチからです。

<動的ストレッチとは>

動きながら取り組むストレッチのことでエクササイズ要素も入っています。様々な動作を組み合わせたストレッチなので、股関節周辺の筋肉を全体的にストレッチすることが可能です。

(初級)股関節の動的ストレッチ

主に内転筋群の柔軟性を高め、歩く、走るなどの日常動作や姿勢の改善に効果的なストレッチです。骨盤の傾き改善にも有効です

動的ストレッチ初級

<やり方>
  1. つま先を正面に向け直立の姿勢をとります。
  2. 股関節の動きを意識して片方の足を大きく回します。
  3. 左右の足で内回しと外回しをそれぞれ20回ずつ行いましょう。

 

このストレッチのポイントは膝をできるだけ遠くに大きく回すことです。また、足を回す際に骨盤まで動いてしまうと、肩甲骨が動きづらいので注意しましょう。

(中級)股関節の動的ストレッチ

左右の股関節の硬さのバランスが悪いと体の左右差が大きくなり姿勢の悪さにつながります。それを、リズミカルに左右の足を交互に出す縦割りのストレッチで改善していきます。

股関節動的ストレッチ2

<やり方>
  1. つま先を正面に向け直立の姿勢をとります。
  2. 片足前に出し沈み込みます。
  3. その際後ろに残した足はかかとを上げてつま先を立てます。
  4. 前に踏み込んだ足で床を蹴り直立姿勢に戻ります。
  5. 踏み込む足を変えて同じ動きを繰り返します。

 

直立姿勢に戻るときに、しっかりと床を蹴り上げることがポイントです。そうすることで、股関節の柔軟性だけでなく、体幹の筋力強化にも効果的です。2日に1回のペースで、30回を目標に取り組んでみてください。

(上級)股関節の動的ストレッチ

股関節の柔軟性だけでなく、体側にもアプローチのできるエクササイズです。バランスがとりづらいエクササイズなので、体幹の筋力強化にもオススメです。

動的ストレッチ上級股関節

<やり方>
  1. つま先を正面に向け直立の姿勢をとります。
  2. 片足を前に出し沈み込みます。
  3. その際踏み出し足と反対側の腕を大きくひねり体側を伸ばします。
  4. もう片方の手は後ろに残した足のかかとにつけましょう。
  5. 前に踏み込んだ足で床を蹴り直立姿勢に戻ります。
  6. 踏み込む足を変えて同じ動きを繰り返します。

 

ポイントは足を踏み出した際に、体側を大きく伸ばすように腕をひねること。そして、もう片方の手をかかとにしっかりとつけることです。この点を意識することで、動きに大きなひねりが加わりしっかりと体側を伸ばすことができます。

股関節ストレッチ(腸腰筋編)

腸腰筋は背骨の方からのびて、股関節にくっついている筋肉です。腸腰筋(股関節の前)が硬くなってしまうと、足を前後に動かした際に違和感を覚える可能性があります。感覚としては「足を動かす時に詰まる感じがする」と表現される方が多いです。

 

腸腰筋が硬いと骨盤が前傾してしまい腰が反り、腰痛などの不調を引き起こします。また、骨盤が反ることで膀胱が過剰に引っ張られます。尿意は膀胱が過剰に引っ張られることで生じるため、腸腰筋の硬さは頻尿も引き起こすのです。

(初級)腸腰筋のストレッチ

腸腰筋のストレッチ

<やり方>
  1. 直立の状態から片足のスネを椅子に乗せます。
  2. 膝を曲げて椅子に乗せた足に重心を乗せます。
  3. 30秒以上キープしましょう。

 

ストレッチを行う際は、背筋を伸ばしながら行いましょう。椅子を使って簡単に行うことができるストレッチなのでぜひトライしてみください!

(中級)腸腰筋のストレッチ

腸腰筋ストレッチ中級

<やり方>
  1. 直立の状態から、右ひざを後ろに引いて膝をつきます。
  2. 左膝を立てて、床に手をつきましょう。
  3. 背筋を伸ばしながら重心を前に移動させていきキープします。
  4. 反対側も同様に行いましょう。

 

猫背にならないようにすることがポイントです。前側にゆっくりと重心を移動させることにより、腸腰筋が伸びてきます。毎日30秒〜60秒を目安に呼吸をしながらおこなってください。

(上級)腸腰筋のストレッチ

(上級)腸腰筋のストレッチ

<やり方>
  1. 左足を前に出し深く曲げます。
  2. 腰を落とし右股関節の前側にストレッチを効かせます。
  3. このとき骨盤の向きが正面を向き、猫背にならないようにしましょう。
  4. 30秒キープしたら反対側も同様に行います。

 

このストレッチを行う際は、膝に負担がかからないように、前に出した脚の膝がつま先から出ないように注意しながら行いましょう。

股関節ストレッチ(大臀筋編)

大臀筋はお尻の筋肉です。大臀筋が硬いと骨盤が後に傾いてしまい、下っ腹が出る、猫背になるなどの不調を引き起こします。

(初級)大臀筋のストレッチ

ストレッチ

<やり方>
  1. 床に仰向けに寝ます。
  2. 右足の膝を曲げ胸に近づけます。
  3. 両手で曲げた膝を抱えます。
  4. 30秒〜60秒この姿勢をキープします。
  5. 反対側の足も同様に行います。

 

このストレッチを行う際は、腰が反らないように気をつけましょう。腰が反ってしまうと、大臀筋以外の体の部位に力が加わり、大臀筋が思うように伸びてこないので、注意しましょう。

(中級)大臀筋のストレッチ

椅子をつかった大臀筋ストレッチ

<やり方>
  1. 椅子に浅く腰掛け背筋を伸ばします。
  2. ももの上に片方の足を乗せます。
  3. ももの上に置いた足の脛骨(膝から足首の間)を床と平行になるように手で押していきます。
  4. 脛骨が平行になったら背筋を伸ばし前方に体を倒します。
  5. 30秒〜60秒キープします。
  6. 足を組み替えて反対側も同様に行います。

 

体を前に倒す際は、猫背になってしまうとお尻の大臀筋が伸びてこないため、背筋を伸ばして行いましょう。

 

また、デスクワークなどで長時間座ることが多い方におすすめのストレッチです。長時間同じ姿勢で座っていると、お尻の血行が悪くなり痛みが生じる場合があります。1日1回はこのストレッチを行ってお尻の大臀筋をほぐしましょう。

(上級)大臀筋のストレッチ

大臀筋ストレッチ上級

  1. <やり方>
  2. 床に仰向けで寝ます。
  3. 両膝を曲げます。
  4. 片方の足をもう片方の膝に乗せます。
  5. 乗せた足と逆足を浮かせ、腿裏を両手で掴み胸の方へ引き寄せます。
  6. 30秒以上その姿勢をキープします。
  7. 反対側の足も同様に行います。

 

膝にかけた脚の脛骨(膝から足首までの間)を体と平行にしましょう。また、脚を両手で抱えてあげることが大切ですが、体が硬くて脚を抱えるのが難しいという方は、タオルを使って代用ができます。

大臀筋ストレッチ上級

足の土踏まずにタオルを引っ掛けて手で引っ張ってあげましょう。

股関節ストレッチ(大腿四頭筋編)

大腿四頭筋は、太ももの前についている大きい筋肉で、その名の通り大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋という4つの筋肉で構成されています。骨盤の近くについている筋肉であるため、ストレッチをすることで股関節のトラブル改善につながります。

(初級)大腿四頭筋のストレッチ

(初級)大腿四頭筋のストレッチ

<やり方>
  1. うつ伏せになる。
  2. 片足を曲げ、足の甲を手で引っ張る。
  3. 足の裏をできるだけお尻に近づける。
  4. そのまま10秒〜15秒間ほどキープします。
  5. 反対側も同様に行いましょう。

 

左右の脚それぞれで、10秒〜15秒間、3回ほどやってあげるのがおすすめです。大腿四頭筋はとても大きな筋肉なので、お風呂上がりなどの筋肉が温まりほぐれた状態で行うと取り組みやすいでしょう。

(中〜上級)大腿四頭筋のストレッチ

大腿四頭筋の中〜上級のストレッチは、前述の動的ストレッチの中級・上級のストレッチメニューでカバーすることができます。それらを行っていきましょう。

股関節ストレッチ(ハムストリング編)

ハムストリングは、もも裏の筋肉の総称です。 大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、半腱様筋(はんけんようきん)半膜様筋(はんまくようきん)、の3つの筋肉からなります。 膝関節を曲げる際に使用され、歩行の際などに使用されます。

ハムストリングの筋肉

(初級)ハムストリングのストレッチ

ハムストリングストレッチ

<やり方>
  1. 椅子の横に立ち、椅子の上に片足を乗せる。
  2. のせた方の足の伸びを感じながら、体をたたむように倒します。
  3. 30秒以上キープします。
  4. 反対側も同様に行います。

 

椅子など硬いところで行うと、筋肉の伸びている感覚を得やすいですのでできるだけ硬いところで行いましょう。また実際にストレッチを行ってみて、少し辛いと感じる方は、椅子の代わりにベッドを使うと柔らかいため、やさしく伸ばしてあげることができます。

(中〜上級)ハムストリングのストレッチ

(中〜上級)ハムストリングのストレッチ

<やり方>
  1. 椅子に座ります。
  2. 少し長めのタオルを足の裏に巻きつけ、両手でゆっくりと引き寄せ、そのまま膝を伸ばしていきます。
  3. 腿の裏が伸びたと感じたら、呼吸を止めずに30秒間はキープします。
  4. 反対側の足も同様に行いましょう。

 

ストレッチを行う際に伸びた感覚が少ないと感じたら、体を真っ直ぐに伸ばしたまま前方に倒していくと効果的です。最初は、椅子や壁などにもたれかかりながら、膝を伸ばすことで十分に伸ばされていきます。

股関節ストレッチ(内転筋群編)

内転筋群は太もも内側の筋肉です。内転筋群の筋肉は大きく分けて5つあり、恥骨筋、短内転筋、長内転筋、大内転筋、薄筋という筋肉です。

内転筋の説明

内転筋群は、その名の通り股関節を内転、内旋させる時に使われます。

(初級)内転筋群のストレッチ

股割りストレッチ

<やり方>
  1. 足裏を合わせて座ります。
  2. 両足をできるだけ股に近づけます。
  3. 両膝を下に下ろしていきます。
  4. 股関節の内側に伸びた感覚があったところから、呼吸を止めずに30秒間はキープします。

 

反動をつけて行うことで筋肉の神経が興奮し、柔軟性とは違った効果になるので、ゆっくりと下に下げて、内腿(うちもも)が伸びているのを感じます。また、ストレッチの際は体がまっすぐに伸びていることに注意してください。

(中級)内転筋群のストレッチ

片足前屈

<やり方>
  1. 床に座ります。
  2. 片足を伸ばし、もう一方の足は膝を曲げてかかとを股関節の方に折り曲げます。
  3. 背筋を伸ばし、伸ばした足の方に体を倒します。
  4. 30秒以上キープしましょう。

 

しっかりと背筋を伸ばし猫背にならないように注意しながら行ってください。なるべく膝を伸ばし、つま先をタッチできるように意識して行いましょう。

 

まずは片足の開脚から取り組み、柔軟性が向上してきたら両足を開脚したバージョンへ負荷を上げていきましょう。両足を広げて行う開脚前屈のやり方はこちらの動画をご参照ください。

(上級)内転筋群のストレッチ

股関節ストレッチサイドランジ風

<やり方>

肩幅よりも少し足を開いて立ちます。

つま先は正面を向け、片方の足は伸ばし、もう片方は膝を深く曲げます。

膝を曲げきったら動きを止めず曲げる足を入れ替えます。

左右それぞれ20回程度行いましょう。

 

背筋を伸ばし猫背にならないようにして行いましょう。また、しっかりと片足を伸ばすことが大切です。重心は伸ばしていない方の足にしっかりと乗せましょう。

まとめ

股関節のストレッチ方法を周辺筋肉ごとに15個ご紹介しました。

硬くなった筋肉をほぐすためには、お風呂上がりなどの筋肉が温まりほぐれた時間がオススメです。

 

今回ご紹介したストレッチを生活に取り入れて、股関節が柔らかい健康的な体を目指してみてください!

この記事を書いた人
福原 壮顕
LINE友達申請
無料会員登録