Tシャツからチラリと見える、たくましい二の腕って憧れますよね。二の腕の筋肉は、上腕二頭筋と上腕三頭筋の2つが主な筋肉です。今回この記事で紹介するのは、そのうちの一つである上腕二頭筋。
「たくましい腕になりたい!」「上腕二頭筋のトレーニング方法は?」「トレーニングをしていたら痛みがでた!」なんて悩みや疑問を持つ方に、二の腕を鍛える方法や、詳しく紹介していきましょう。
フィジーカー 栗原強太
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湘南オープンメンズフィジーク172cm以下の部で5位入賞したフィジーカー。体脂肪率は1桁。複数のジムを掛け持ちして日々トレーニングに励む。 |
目次
上腕二頭筋と言うと難しく聞こえますが、上腕二頭筋はいわゆる「力こぶ」を指します。鍛え上げられ、盛り上がった「力こぶ」は男らしくかっこいいですよね。上腕二頭筋を鍛え上げて、男の象徴を手に入れたい!そんな方も多いのではないでしょうか?
上腕二頭筋の鍛え方について解説する前に、その仕組みや構造、そして働きなどについて解説していきましょう。仕組みを知れば、トレーニング時に意識できるようになり、トレーニングの効率もアップしますよ。
先程も説明したとおり、上腕二頭筋は「力こぶ」です。すなわち、肘よりも上の腕の筋肉で、肘を曲げた時に内側に来る筋肉を指します。
一方で、外側は上腕三頭筋と呼ばれる筋肉です。そのため、上腕二頭筋とは異なりますので注意。上腕二頭筋は肘を曲げたときにポコッと膨れてくれるので、どこにある筋肉なのかすぐに把握できるでしょう。
上腕二頭筋はその名の通り、2つの筋肉に分かれており「長頭」と「短頭」の2つがあります。
「長頭」は、上腕二頭筋の中でも、体の外側に位置する筋肉です。一方で、「短頭」は、体の内側に位置する筋肉。
2つの筋肉に分かれているため、しっかりと鍛え上げられた上腕二頭筋は、はっきりと「長頭」と「短頭」の境目がわかるので、ボディビルダーの写真を見るのがわかりやすいでしょう。上腕二頭筋は、1つの筋肉を指すのではなく、2つの筋肉で構成されるのを覚えておいてください。
上腕二頭筋には、「長頭」と「短頭」の2つの筋肉があると説明しました。そのため、2つの筋肉で、使われ方が微妙に異なります。
「長頭」は、上腕二頭筋の中でも、体の外側に位置する筋肉で、前腕を外側にひねる動作に主に使用されます。一方で、「短頭」は、体の内側に位置する筋肉で、肘関節を曲げる動作で主に使われます。
肘関節を曲げる際に、手のひらを垂直にすると「長頭」が使用される割合が多くなり、手のひらを上に向けると「短頭」が使用される割合が多くなるので、違いを試してみるのがいいでしょう。これらの働きの違いは、トレーニングの際に意識すると、より効果的に筋肉を鍛えられます。
上腕二頭筋を鍛えるには、ダンベルを使ったトレーニングが最も一般的で、効果が高いです。ダンベルを使用しない自重でのトレーニングもありますが、ダンベルを使ったトレーニングに比べ、負荷の調整が難しいため、難易度が高くなってしまいます。
そのため、自重でのトレーニングは、ダンベルを所持していない方にオススメです。ダンベルを所持しているなら、ダンベルを利用したほうがいいでしょう。
などの点があげられます。
腕が引き締まっていると、特にTシャツを着ているときに、違いがハッキリとでます。鍛え上げられた腕を見れば、男女問わず好印象を持たれること間違いありません。ただし、腕ばかり鍛えてしまってはアンバランスになってしまいますので、体全体をバランスよく鍛えたほうがいいでしょう。
上腕二頭筋は、自重トレーニングでは鍛えるのが難しい筋肉です。なぜなら、上腕二頭筋は、腕を引き上げる動作で鍛えられるからです。
自重トレーニングでは、基本的には腕立て伏せやスクワットのような押し上げる動作が主体なので、上腕二頭筋を鍛えられる種目はあまり多くありません。
腕の力に自信がない方は、パームカールというトレーニングがオススメです。パームカールのトレーニングは、自分の力を抵抗にするトレーニング方法で負荷の調整ができます。
<参考動画 「パームカール」のやり方>
MYREVOフィジーカーの栗原強太が、上腕二頭筋の筋トレ種目であるパームカールのやり方を解説します。
ポイントは、抵抗になる左手の力を腕を伸ばす際にも緩めないところです。負荷を自分で調整できるのが魅力ですが、あまり重い重量ではトレーニングできないのが弱点。
そのため、初心者向きといえます。回数は限界回数×5セットを基準に行うといいでしょう。左腕を鍛える場合は、左右反対で行ってください。
自重トレーニングで、上腕二頭筋を鍛えるのに最も一般的なトレーニングは、「逆手懸垂」です。逆手懸垂は、鉄棒を使って行う種目で、手のひらを手前に向けて鉄棒を握るのが特徴。ただし、負荷が高くなる傾向にあるので、トレーニング初心者の方は、パームカールから行うのがベストです。
回数は、限界回数×3セット程度で行いましょう。最初のうちは負荷が高すぎる場合が多いため、回数をこなせないかもしれませんが、継続すれば回数は徐々にこなせるようになってきます。
上腕二頭筋のトレーニングに最適なのが、ダンベルやケトルベルを使ったトレーニングです。ダンベルの優れているところは、負荷が調整できたり、負荷を1点に集中させやすいというところ。大きな力こぶを作りたいのであれば、ダンベルでのトレーニングが最適です。
ダンベルカールは、ダンベルを使ったトレーニングで最も一般的なものです。
<参考動画 「ダンベルカール」のやり方>
MYREVOフィジーカーの栗原強太が、上腕二頭筋の筋トレ種目であるダンベルカールのやり方を解説します。
最初は軽めの重量でスタートし、徐々に重量を上げていきましょう。最終的には、10~12回程度で限界になるような重量にすれば、筋肉が肥大しやすくなります。上記の回数×3~5セットを目安に行うのがオススメ。
ダンベルカールの場合は、両方の腕を同時に鍛えられるのがいい所です。ただし、肘が動いてしまったり、反動を使ったりするとトレーニングの効率が落ちてしまいますので、肘はしっかりと固定するようにしましょう。
コンセントレーションカールは、ベンチや椅子に座って行うトレーニングです。ダンベルカールとは違いしっかりと肘を固定できるので、負荷を集中させやすいのが特徴。
<参考動画 「コンセントレーションカール」のやり方>
MYREVOフィジーカーの栗原強太が、上腕二頭筋の筋トレ種目であるコンセントレーションカールのやり方を解説します。
ダンベルカールと同じく、最初は軽めの重量でスタートし、徐々に重量を上げていきましょう。最終的には、10~12回程度で限界になるような重量にすれば、大きな筋肉へと成長しやすくなります。上記の回数×3~5セットを目安に行うのがオススメです。
筋トレをしたあとは、ストレッチを行うとケガの予防に役立ちます。加えて、疲労回復にも役立つので、筋トレとはセットで行うのがオススメです。ストレッチは、痛いほど伸ばすのではなく、気持ちいい程度で留めておくのがいいでしょう。
長頭のストレッチは、仰向けになって行うため、少し場所を選びます。ですが、肩甲骨のストレッチも同時に行えるので、肩こりなどで悩んでいる方にもオススメできるストレッチ方法です。
3のキープ時に、体を左右にゆっくりと振るのも効果的です。あまり無理に伸ばすと筋肉を痛めやすいので、心地いいと感じる程度に留めておきましょう。
こちらのストレッチは、短頭をほぐすストレッチ。
スペースがなくても行えるので、どこでも上腕二頭筋をストレッチできるのでオススメです。
このときに、後ろで組んだ腕を左右にゆっくりと振るのも効果的です。
トレーニングをしていて、痛みを感じた場合は、無理をしてトレーニングすべきではありません。基本的には安静にすべきですが、トレーニングをしていると継続したいというのが本音ですよね。無理をしてしまうと大怪我につかがってしまいますので、症状ごとに詳しく解説していきます。
もし、痛みの原因が筋肉痛であるなら、それほど心配はいりません。トレーニングするのに支障がない程度であれば、トレーニングしても問題ありませんが、痛みがなくなるまで回復させるのがベストです。
トレーニングするのが困難なほどの痛みがあるのであれば、安静にしておきましょう。軽くストレッチやマッサージを行うのもいいですが、あまり無理に行う必要はありません。軽めの有酸素運動を行い、血の巡りをよくすることで、痛みは多少和らぎます。
筋肉痛の回復には、水分の摂取が重要なので、電解質を含むスポーツドリンクなどを摂取するといいでしょう。タンパク質やナトリウム、ビタミン類などをしっかりと補給するのも、筋肉の回復を促してくれます。食事をしっかり摂っていないと筋肉痛の回復は遅くなってしまいますので注意しましょう。
肘を伸ばした状態で、ものを持ち上げたりすると痛みが走る場合、上腕二頭筋腱損傷、または断裂といった可能性が出てきます。また、肩の付近に痛みを感じる場合は上腕二頭筋長頭腱炎の可能性があります。
上腕二頭筋長頭腱炎は、肩付近から伸びている長頭筋の付け根に炎症がある場合に、痛みが発生します。このような症状の場合は、無理にストレッチやマッサージを行うのではなく、整形外科などを受診し、適切な処置を受けるようにしましょう。
二の腕に痛みや違和感がある場合でも、腕を動かさなければならない場合、テーピングが効果的です。テーピングを施すことで、筋肉の動きを補助してくれます。
テーピングを施す際には、肘の内側辺りから肩にかけて、二の腕の外側と内側の両方から力こぶを挟むようにテーピングを2本施しましょう。テープは、引っぱりながら貼るのがポイントです。このとき、テーピングが上腕二頭筋の長頭と短頭の役割を果たすようなイメージをすれば、貼りやすいでしょう。
テーピングを施すと、腕を動かしやすくなりますが、無理はしないように注意してください。
上腕二頭筋は目立つ筋肉なので、早く筋肉がついてほしいものですよね。ですが、あまり焦ってトレーニングに励んでしまうと、ケガを誘発する可能性があります。焦らずに軽い重量から始めて、筋肉をトレーニングに慣れさせるところから始めましょう。
トレーニング後もストレッチを忘れずに行うようにすれば、柔軟で強い筋肉が作れます。もし、トレーニングをしていて痛みが発生した場合は、無理せず早めの対処を。この記事を参考に、楽しくトレーニングを行ってくださいね。