「上半身を鍛えたい!」そう思ったとき、みなさんはどこから鍛え始めますか?
腕、肩、胸、お腹、背中、体幹…上半身といっても多くの部位があります。
そこでこの記事では、上半身を鍛える際のコツや方法を、それぞれの部位ごとに詳しく紹介します!
フィジーカー 栗原強太
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湘南オープンメンズフィジーク172cm以下の部で5位入賞したフィジーカー。体脂肪率は1桁。複数のジムを掛け持ちして日々トレーニングに励む。 |
目次
筋トレをする場合のコツは、鍛える筋肉を意識した上で筋トレを行うことです。
刺激を与えたい筋肉を意識することで、同じ筋トレをしていてもよりトレーニング負荷を高めた筋トレをすることができます。
では、上半身の筋トレをする場合は具体的にどの筋肉を意識してトレーニングを行えばよいのでしょうか。
上半身の主な筋肉を表にまとめました。
ブロック | 代表的な筋肉 |
お腹 | 腹直筋、腹横筋、腹斜筋、腸腰筋など |
背中 | 僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋など |
肩 | 三角筋など |
腕 | 上腕二頭筋、上腕三頭筋など |
胸 | 大胸筋など |
体幹 | 腹直筋、多裂筋など |
上表のように、上半身の筋肉は主に6つのブロックに分かれます。
自分が鍛えたい上半身のブロックを見極めた上で、そのブロックを効果的に鍛えられるトレーニングを行っていきましょう。
ではそれぞれの6つのブロックごとに、オススメの筋トレ方法を次の章から紹介します。
お腹の筋肉は、ひとまとめで腹筋と呼ばれることが多いですが実はいくつかに分かれています。
代表的なものは、バキバキに割れた腹筋の象徴とも言える腹直筋です。
腹直筋は、体を曲げ伸ばしする動きで鍛えることができます。
そして腹直筋の脇には、腹斜筋と腹横筋がついています。
腹横筋は、インナーマッスルと呼ばれる筋肉で、表には見えない筋肉です。この筋肉を鍛えたい場合は、後に紹介する体幹トレーニングをメインに行いようにしてください。
腹斜筋はくびれを作る上で欠かせない筋肉と言われています。
主に腰を捻る動きで鍛えることができます。
それでは具体的に、一つ一つトレーニングを見ていきましょう。
シットアップは腹直筋を鍛える基本的なトレーニングです。
男性ならシックスパックの腹筋、女性なら縦にうっすら線の入った腹筋を手に入れるために欠かせないメニューです。
レッグレイズは、下腹部を鍛えるのに効果的なトレーニングです。
ぽっこりお腹で悩んでいる人は積極的に取り組みましょう!
ここまで紹介した2つのトレーニングとは異なり、ジムでマシンを使うメニューです。
重量を調整することで強い負荷をかけることができるので、ジムに入っている方はぜひ取り組んでみてください!
背中の筋肉は、僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋の主に3つがあります。
僧帽筋は首から肩甲骨の間にある筋肉です。方をすくめる動きや、肩甲骨を上下に動かす動き、胸を張る動きなどによって動かされます。
僧帽筋を鍛えるには、肩甲骨を動かす動作の入っているトレーニングを行いましょう。
広背筋は、肩より下、腰にかけて存在する筋肉です。
逆三角形の背中を作るにはこの筋肉のトレーニングが欠かせません。
広背筋を鍛えるには、物を引く動作の入っているトレーニングを行うようにしましょう。
脊柱起立筋は、背骨を覆うように背中を縦に伸びている筋肉です。
脊柱起立筋は、腕を引き寄せる動作や肩甲骨を回転させるときに使われます。
脊柱起立筋を鍛えたい際は、こういった動作が含まれているトレーニングを行うことや、背中の筋肉を意識しながら姿勢をキープする動作の入っているトレーニングを行うようにしましょう。
それでは、一つ一つ具体的な背中のトレーニングを見ていきましょう。
バックエクステンションは脊柱起立筋をメインに鍛えることができるトレーニングです。
合わせてお尻の大臀筋にも刺激を与えられるため、ヒップアップの効果も見込むことができます!
ヒップリフトは脊柱起立筋と、僧帽筋を鍛えることができるトレーニングです。
足の力ではなく、背中の力で体を持ち上げることを意識して行いましょう!
ダンベルデッドリフトは背中の筋肉全体を鍛えられる負荷の強いトレーニングです。
フォームを正しく行わないと、怪我の恐れや、背中に的確に刺激が与えられないため、フォームを特に意識してください!
肩の関節周囲は三角筋と呼ばれる筋肉に覆われています。
肩を鍛えたい際はこの三角筋のトレーニングをメインに行いましょう。
三角筋は、1つの筋肉ではあるものの、前部・中部・後部のそれぞれで異なる筋繊維の方向が異なります。
そのため、三角筋を鍛えるには、肩の関節をつぼめたり、開いたり、肩の関節から腕を伸ばしたり縮めたり、様々な動きを取り入れることが大切です。
それでは、具体的なトレーニング方法を見ていきましょう!
パイクプッシュアップは三角筋と僧帽筋の上部を合わせて鍛えることのできるトレーニングです。
体を落として行く際に、肩に負荷がかかるように意識して行いましょう!
肩を始点にダンベルを上下させることで、三角筋に大きな刺激を与えることのできるトレーニングです。
ダンベルの重みで腕を下げる際にスピードがつきがちですが、腕を下げる時ほどゆっくり動かすように意識して取り組んでみてください!
また、手の甲を天井へ向けることで肩への負荷が強まるので、手の甲の向きを間違えないように気をつけましょう。
腕を大きく真横に開くことで三角筋に負荷をかけるトレーニングです。
腕を開く際に、肩がすくまないように気をつけながら行いましょう!
腕の筋肉で代表的なものは上腕二頭筋や、上腕三頭筋です。
この部分を鍛えることで、男性であれば力強い力こぶを作り、女性であれば二の腕のたるみを解消することができます。
これらの腕の筋肉は鍛えるには、肘関節を動かす動きを取り入れたトレーニングを行うのが効果的です。
それでは、具体的なトレーニング方法を見ていきましょう!
手幅を狭めて行う腕立て伏せです。
手幅を狭めることで、上腕二頭筋により効果的に負荷が与えられます!
コンセントレーションカールは、肘を固定することによって負荷を集中させるトレーニングです。
上腕三頭筋を鍛えるのに効果的なトレーニングです。
手幅が広くなると上腕三頭筋ではなく、上腕二頭筋に負荷がかかります。そのため、手幅はしっかり意識して行いましょう!
胸の筋肉は大胸筋と呼ばれます。
大胸筋を鍛える際は、大胸筋の内側、上部、下部とそれぞれを分けて考えると良いでしょう。
大胸筋の内側、腕を内側に寄せる動作で使われます。
そのため腕立て伏せなどのトレーニングを行う際も、腕の隙間を狭めある程度腕を内側に寄せて行うと効果的に鍛えることができます。
大胸筋の上部は、腕をあげる際に主に使われます。
また、大胸筋の上部は、筋繊維が斜め上に伸びるように走っています。
そのため、体に角度をつけて行うトレーニングを取り入れるとより効果的に鍛えることができるでしょう。
大胸筋の下部は、腕を前方に押し出す動きで主に使われます。
トレーニングの際は、肩などの周辺筋肉をできるだけ使わず、大胸筋の下部だけに刺激を与えられるとより効果的です。
そのため、肩の位置を固定したまま腕を前に押し出すような動きが入っているトレーニングを選ぶと良いでしょう。
それでは一つ一つ胸のトレーニングを見ていきましょう。
いわゆる腕立て伏せです。
動きをゆっくり行うことで、より胸に刺激を与えることができますよ!
足を腕の位置より高くして行う腕立て伏せです。
強い負荷がかかるため、大胸筋に加えて、腹筋や背筋、臀部の筋肉や体幹など、全身を一括して鍛えることができます!
大胸筋と上腕三頭筋を合わせて鍛えることのできるトレーニングです。
胸を鍛えながら、二の腕を引き締めることができるので、メリハリの効いた体を得たい人に特におすすめです!
体幹の筋肉とは、背骨周辺にあるいくつかの筋肉の総称のことを指します。
姿勢を維持する際などにとても重要な役割を担う筋肉です。
そのため、筋肉に力を入れた状態で姿勢をキープする動きが入っているトレーニングを行うと効果的に鍛えることができます。
それでは一つ一つ具体的なトレーニングを見ていきましょう。
腹筋周りのインナーマッスルを鍛えることのできるトレーニングです。
目線は斜め前に向け、頭が下がらないように気をつけながら行いましょう!
ハイリバースプランクは背骨に沿って体幹を鍛えることのできるトレーニングです。
姿勢をキープする際は、背中側の筋肉に刺激が入っていることを意識しましょう!
腹筋ローラーは筋トレの中でもかなりハードなメニューです。
全身の体幹が強くないと行うことすら難しいです。ぜひチャレンジしてみてください!
1度のトレーニングですべての上半身の筋肉を鍛える場合は、より大きな筋肉から鍛え始めた方がトレーニングの効果は高いといえます。
これは次の2つのことが理由です。
1つ目の理由は、大きな筋肉は小さな筋肉よりもトレーニングの体力を消費するためです。
体力が残っているうちに、大きな筋肉を鍛えるようにしましょう。
また、2つ目の理由は、大きな筋肉を鍛えるとその周辺の小さな筋肉まで合わせて鍛えられるためです。
関節や筋肉はつながっているため、トレーニングを行う際は単一の筋肉だけを動かして鍛える事は難しいです。
そのため、1つの部位の筋トレを行っているつもりでも、その周辺の筋肉にまでトレーニング効果は及んでいるのです。
以上のことから、上半身の筋肉を行う際はより大きな筋肉からトレーニングを始めるようにしましょう。
上半身の筋肉の大きさは、肩の三角筋、胸の大胸筋、二の腕の上腕三頭筋の順に大きくなっています。
上半身の筋トレを1日で行う場合は、肩の筋トレや胸の筋トレから始めるとより効果の高い筋トレが期待できるでしょう。
いきなり筋トレメニューを話すのではなく、「どういう効果があるからやるのか」という理由づけをまずやる必要があると思うので、効果についてここで解説する。
上半身を鍛えることで、疲れにくい体にすることができます。
特に現代人は、デスクワークを始めとする椅子に座っている時間がとても長いです。
体幹の筋肉や、背中や腹筋の筋肉がしっかりしていると、デスクワークの際も安定した姿勢で過ごすことができます。
姿勢の安定は、疲れを軽減してくれるだけでなく、筋力で体の重みを支えることができるため関節への負担も軽減してくれます。
そのため、上半身の筋トレをすることは、筋力がつき見た目がかっこよくなるだけでなく、腰痛や肩こりなどの不定愁訴の予防改善の効果も期待できるのです。
上半身の筋肉を鍛えることによって、エネルギー消費量が高まることもメリットの1つです。
筋肉の大きさは、太ももやお尻が特に大きく、個人差はありますが下半身の筋肉が全体の7割程度を占めると言われています。
筋肉全体の割合からすると、上半身の筋肉は下半身の筋肉の大きさに及びません。
しかし、日常の動作の中では、ものを持つ、持ち上げる、何かを押す、引くなど、上半身を使う動きは非常に多いです。
そのため、上半身の筋肉を鍛えて上半身をより円滑に動かせる体にしておくことは、エンルギー消費を高める上でとても大切です。
上半身の筋肉を鍛える事で、日中のエネルギー消費を増やすことで、筋肉質な体にさらに近づけるでしょう!
この記事では、上半身を鍛える方法を、体の部位ごとに詳しくご紹介しました。
上半身のトレーニングはすごく種類がある分、とても鍛えがいがあります。
ぜひたくさんのトレーニングを試して、上半身を鍛えることを楽しんでくださいね!