こんにちは。
パーソナルトレーナーの松浦晴輝です!
今回は、美脚を手に入れようと運動に取り組んでいる女性に向けた記事をお届けます。
筋トレというと、みなさまはどのようなイメージをお持ちですか?
筋トレは体を大きくするために行うもの、というイメージが強い方も多いのではないでしょうか。
そのため、美脚を手に入れるための運動として筋トレを選ばれる女性は少ないように感じます。
「美脚になりたいから足が太くなる筋トレは嫌…」
そのように思われている方がいたら、実はそれ、大きな誤解です!
そこで今回は、ダイエット・ボディメイクに役立つ、正しいフォームでの太もものトレーニング方法を紹介していきます!
目次
女性の体は元々太くになりにくい体をしています。
だから、筋肉がつきすぎてマッチョになってしまうという心配はほとんどありません。
理由は、ホルモンバランスによるもの。
女性は男性ホルモンの分泌量が少ないということはなんとなくイメージができますよね。
男性ホルモンは筋肉を作ってくれるホルモンなので、そもそも男性ホルモンの少ない女性は筋肉がつきにくい=マッチョにはなりにくいのです。
「でも私は実際に筋トレをしたら、足が太くなってしまった!」「二の腕がたくましくなってしまった」という声もあります。
これは、筋トレをやりすぎているとか、負荷が強すぎたということではないのです。正しい筋トレのやり方をできていないのが原因と言えます。
例えば、「チアダンスをしている女性が爪先立ちを繰り返すうちに、足がムキムキになってしまった」とおっしゃる方に会ったことがあります。
どうしてチアダンスをしている人が足が太くなるのかと言えば、前ももや、ふくらはぎの筋肉を使いすぎているからです。
筋トレでも同じように、やり方を間違えてしまうことによって、特定の筋肉だけを使いすぎる状態になり、足が太くなってしまうということが起きているのです。
例えばスクワット。
他の筋肉にも分散されていくべき刺激が、前ももにばかり集中してしまうことによって、前ももだけが太く、前に張り出しているような状態になってしまうことがあります。こうした間違った筋トレは、望まない筋肉がついてしまうだけでなく、ケガなどのリスクも増加します。
筋トレで望まない部位を太くしてしまわないためには、適切な部位を使った体の使い方を習得すればいいわけです。
女性が筋トレで望まない結果を生んでしまう例でもっとも多いのが、「お尻をきれいにしたい」というモチベーションで筋トレをして、間違ったフォームで足を太くしてしまっているというパターン。
女性がジムに行くと、スクワットや、レッグプレスというマシーンを使ったトレーニングを勧められますが、これには注意が必要。
これらはきちんとしたフォームで行わないと、前ももばかりを使って大きくなってしまうのです。
また、膝や腰を痛めてしまったりする原因になります。
前ももというのは股関節にくっついている筋肉なのですが、間違ったフォームでは刺激が分散せずに前ももばかりが緊張します。股関節にくっついているので、前ももばかりが緊張すると、骨盤が前に倒れてしまいます。骨盤が前に倒れているとまっすぐ立つことができないため、人間の体は別の場所でバランスを取ろうとして、結果反り腰や猫背になってしまうんです。反り腰は腰に負担がかかるので、腰痛の原因になってしまいます。
スクワットやレッグプレスで、やってしまいがちなエラー(=間違い)は2つ。
つま先に重心を置いてしまうと、前ももばかりつかうことになってしまいます。正しいフォームにするには、逆の重心、「かかと重心」にしましょう。
スクワットでもレッグプレスでもかかと重心にすることで、もも裏や、お尻の筋肉を使いやすくすることができます。女性がいちばんきれいにしたいと思う筋肉を使うことができるので、ご自身で行う際には参考にしてみてください。
スクワットやレッグプレスの際に、膝が内側になった状態でおこなってしまうと、お尻の筋肉がうまく活動せず、前ももばかりを使うことになってしまいます。
また、このフォームですと、膝に大きな負担がかかり、膝を痛めてしまう可能性もあるのでおすすめできません。スクワットやレッグプレスを行うときには、しっかりと膝を外側に向けるようにするのが大切です。
この「膝を外側に」というポイントですが、ただ意識するだけでは難しいこともあるかと思います。これはやる人に意志が弱いからとか、集中力がないといった理由ではありません。
これは、体の反応として当然のことなのです。スクワットやレッグプレスでどうしても膝が内側に入ってしまう人は、すでに前ももや外ももの筋肉(股関節の筋肉)が硬くなってしまっているのです。ももの前や外側が硬くこわばっていたままでトレーニングをおこなっても、意志とは関係なく膝が内側にきてしまうんです。
そのため、この筋肉の緊張をほぐしてからトレーニングを行うのが有効です。これを「抑制」のエクササイズといいます。さっそく紹介していきましょう。
特に難しいことをする必要はなく、ごく一般的に行われているストレッチで十分です。
足首を掴んで膝を曲げ、前ももの筋肉を伸ばしていきます。
このストレッチの際に、股関節までまっすぐになるように意識して行うようにしましょう。前に申し上げたように、前ももの筋肉は股関節にもつながっているので、しっかりと股関節まで意識しないと十分に伸ばされません。
可能であれば、うつ伏せになって行うとより安全に行うことができます。
このストレッチを、じっくり30秒以上おこないましょう。この「30秒」という時間は、筋肉がしっかり「伸びる」という反応するまでにかかる時間なのです。
10秒20秒など短い時間だけおこなったり、あとは痛みが出るまでストレッチをすると、伸張反射という反応がおきます。この反応は、筋肉がいきなり伸ばされることによってびっくりして、縮もうとしてしまうことを言います。この伸張反射を起こさせないためにも、じわじわとゆっくり、30秒以上かけてストレッチを行いましょう。
ストレッチはすでに、トレーニング前に取り入れられている方も多いかとおもいます。伸ばしたい筋肉がどこの支点から、どこの支点にくっついているのかを意識してみてくださいね。
ストレッチポールを使ったマッサージは、筋肉にポールの圧を加えて筋肉をほぐすという方法です。
ストレッチポールはたいていのジムに置いてあるので、活用しましょう。
やり方は単純で、硬い部位にポールを押し当てるだけ。
外ももの筋肉ならば、ストレッチポールを床に置いて、体を横向きにしてポールの上にももをのせたら、コロコロと転がしていきます。特に硬いと感じる部分があったら、そこを中心に行うことでほぐされていきます。
前ももの筋肉の場合は、同じようにストレッチポールを床に置いたら、うつぶせに上にのり、太ももの上でコロコロと転がしていきます。1分〜3分を目安に行っていきます。
ちなみに、外ももの筋肉が硬いと、O脚の原因にもなります。トレーニング前以外でも、O脚に悩んでいる方にもおすすめのマッサージです。
女性はそもそも筋肉がつきにくいため、筋トレをおこなうことによって腕や足が太くなってしまうことは多くありません。
とはいえ、一部の筋肉だけを使うような筋トレを行っていれば太くなることもありますし、それだけでなく、ケガのリスクが高くなります。
正しいフォームで行えばそのリスクを最小限にできますが、すでに硬くなった筋肉では正しいフォームをキープすることも難しいもの。ストレッチやマッサージを取り入れることで、正しいフォームでトレーニングが行えるようにしましょう。