Tシャツの上からでもわかるくらいに鍛え上げられた背中って憧れますよね。
そんな背中でも、最も目立つ筋肉なのが「広背筋」です。
たくましい広背筋を手に入れるには、特別なトレーニングが必要だと思ってはいませんか?
実はしっかりとフォームを意識して行えば、自宅や公園でも鍛えられるんです。
今回は、「広背筋」を自分の体重を使って鍛える「自重トレーニング」について詳しく紹介していきます。
フィジーカー 栗原強太
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湘南オープンメンズフィジーク172cm以下の部で5位入賞したフィジーカー。体脂肪率は1桁。複数のジムを掛け持ちして日々トレーニングに励む。 |
目次
背中の中でも、最も大きな筋肉である「広背筋」は、両脇の下から腰にかけてついている筋肉です。
逆三角形の背中を作りあげるのに必要な筋肉で、肩甲骨を引き寄せる動きのときに主に使用します。
例えていうと、カヌーのオールを漕ぐ動作を想像すればわかりやすいでしょうか。
腕を後ろに引いた状態で、脇の下に手を入れると「広背筋」の収縮を確認できます。
「広背筋」は、背中の筋肉でも大きな筋肉なので、鍛えるメリットが多くあります。
順番に見ていきましょう。
背中のなかでも、最も大きな筋肉である「広背筋」は、鍛えると目立ちます。
小さな筋肉を鍛えるよりも、はるかにトレーニングの結果を実感できるでしょう。
トレーニングの効果を実感できるのは、トレーニングを継続する上で大きなモチベーションとなります。
これからトレーニングを始める方にとって、「広背筋」のトレーニングは最初の一歩に最適です。
「広背筋」は、全身の中でも大きな筋肉です。
そのため、「広背筋」を鍛えると基礎代謝が増え、カロリーを消費しやすい体を作ることができます。
なぜカロリーを消費しやすくなるかというと、筋肉は脂肪に比べて維持するのにエネルギーが必要だからです。
大きな筋肉である「広背筋」を鍛えれば、効率よく基礎代謝量をアップすることができます。
「広背筋」を鍛えれば、良い姿勢を維持するのが楽になります。
私たちが普段、まっすぐ背中を伸ばしていられるのは、腹筋や背筋があるからです。
その背筋の中でも、大きな筋肉である「広背筋」を鍛えれば、かなり楽に良い姿勢を維持できるようになるでしょう。
姿勢の悪いマッチョがいないのが、何よりも証明しています。
ものを引き上げるのに使用する筋肉である「広背筋」を鍛えれば、ものを持ち上げるのも楽になります。
広背筋を鍛えるトレーニングでは、同時に腕の筋肉も鍛えられるものがほとんどなので、ものを持ち上げるパワーを向上させたいのであれば、真っ先に取り組むべきです。
仕事で重いものを持ち上げる機会が多い方はトレーニングしておくと、ケガ防止にも役立つでしょう。
筋力トレーニングには、大きく分けて2種類が存在します。
それは、自重トレーニングとウェイトトレーニングの2つです。
2つのトレーニングのメリット・デメリットについて見ていきましょう。
続いて、ウェイトトレーニングのメリット・デメリットについても見ていきましょう。
どちらのトレーニングが優れているという訳ではないので、目的に合わせてトレーニング方法を選ぶのがいいでしょう。
ここからは、実際の「広背筋トレーニング」について紹介していきます。
まずは、道具なしで行えるトレーニングから見ていきましょう。
「ハイリバースプランク」は、広背筋を含む背中全体に加え、下半身の「ハムストリングス」なども鍛えられるトレーニングです。
「ハイリバースプランク」では、最後の体を一直線にするところが最も大切です。
腰のあたりが下がってきやすいので、意識して一直線にするようにしてください。
息を止めずに自然な呼吸を意識しましょう。
30秒キープを目標にして、3セット行ってください。
余裕が出てきたら、キープする時間を伸ばしていくといいでしょう。
「ラットプルダウン」は、本来は器具を使って行うウェイトトレーニングの一種ですが、器具を使わず動きを再現するだけでも十分「広背筋」を刺激できます。
それが「フロントラットプルダウン」です。
この動作を20回繰り返し行い、3セット行いましょう。
肩甲骨を引き寄せるイメージで行うのが大切です。
「プローンレッグレイズ」は、うつ伏せになり足をあげるトレーニングです。
一見下半身のトレーニングのようにも見えますが、広背筋もバッチリ鍛えられますので安心してください。
また、お尻の筋肉も鍛えられるので、ヒップアップにも効果的です。
上記の動作を15回を目標に行い3セット行いましょう。
上半身は動かさないように固定するのが「プローンレッグレイズ」のポイントです。
また、足を持ち上げる際に、膝をできるだけ曲げないようにしましょう。
「ラットプレス」は、背中で行う腕立て伏せのようなトレーニングです。
「広背筋」へダイレクトに刺激を与えられ、加えて「大円筋」や「三角筋」などの背中や肩の筋肉を刺激できます。
上記を15回繰り返し、3セット行いましょう。
体を持ち上げる際には、肩甲骨を引き寄せるイメージをしながら行ってください。
「リバーススノーエンジェル」は、「広背筋」や「脊柱起立筋」などが鍛えられるトレーニングです。
動作も簡単ですが、意外に刺激が強いトレーニングとなります。
上記を10回繰り返し、3セット行いましょう。
腕は、ゆっくりと動かすのがポイントです。
家にあるタオルで行える自重トレーニングについても紹介していきます。
タオルを使うだけでも、トレーニングの幅がかなり広がるので、道具を使わないトレーニングでは物足りないという方はチャレンジしてみてください。
「タオルプッシュ&プル」は気軽なトレーニングでありながら、上半身の筋肉を多く使うトレーニングです。
「広背筋」はもちろん、「大胸筋」や「上腕二頭筋」も刺激できます。
こちらを左右10回行い、3セット繰り返しましょう。
タオルを引く方の手は絞りながら引くと、関節に負荷が掛かりにくいです。
「タオルシーテッドロウ」は、カヌーのオールを漕ぐようなイメージで行うトレーニングです。
「広背筋」「僧帽筋」などに効果的なトレーニングです。
上記を繰り返し10回行い、3セット行います。
できる限り背筋を伸ばして行うのがポイントです。
立って行うロウイング動作のトレーニングが「アイソメトリック・タオルロウ」です。
「タオルシーテッドロウ」と同じく「広背筋」や「僧帽筋」に効果的。
上記を10回繰り返し、3セット行いましょう。
こちらも背筋を伸ばし、肩甲骨を引き寄せるのが重要なポイントです。意識して行いましょう。
続いて、ドアを使用した広背筋の自重トレーニングについて紹介していきます。
ドアには体重が掛かってしまうため、ドアの耐久性に関しては十分確認してから行うようにしてください。
「ドアプルアップ」は、開いた状態のドアにぶら下がって行います。
そのため、開いたドアをドアストッパー固定した状態で行うようにしてください。
「ドアプルアップ」では、「広背筋」や「上腕二頭筋」など広範囲に刺激を与えられます。
これを8回程度繰り返し、3セット行いましょう。
負荷の高い種目なので、できる回数のみでも大丈夫です。
「ドアロウ」はドアノブにタオルを掛けてロウイングの動作を行う種目です。
上記を20回程度繰り返し、3セット行いましょう。
一人ではなくパートナーと協力して行う「広背筋」のトレーニングについて紹介していきます。
「パートナード・タオルロウ」は、二人で行うタオルロウです。
交互に動作して行いますが、筋力差がありすぎるとトレーニングにならないので似たような筋力の人と行うといいでしょう。
上記を繰り返し20回行い、3セット行いましょう。
引っ張られる側も入れる力を調整すれば、負荷を調整できます。
「パートナード・インバーテッドロウ」は、パートナーを持ち上げるトレーニングです。
こちらは、負荷の高いトレーニングですので、ある程度体を鍛えてから行うようにしましょう。
「広背筋」「僧帽筋」が鍛えられます。
これを繰り返し、10回×3セット行いましょう。
体を持ち上げる際に、パートナーが体をしっかりと固めるのが重要です。
そのほかに道具を使って行う、自重トレーニングについても紹介していきます。
「チンニング」は、懸垂用のバーを設置する必要があります。
突っ張り棒のようなタイプと引っ掛けるタイプのものがあるので、環境に合わせて選んでください。
もちろん公園などに設置されている鉄棒を使用してもOKです。
「チンニング」では、「広背筋」や「上腕二頭筋」など広範囲に刺激を与えられます。
これを8回程度繰り返し、3セット行いましょう。
負荷の高い種目なので、できる回数のみでも大丈夫です。
徐々に回数を増やしていきましょう。
「テーブルロウ」は、テーブルにぶら下がって行うトレーニングです。
こちらのトレーニングは「斜め懸垂」とも呼ばれることがあります。
「広背筋」「僧帽筋」に効果的なトレーニングなので、家にテーブルがある方はチャレンジしてみましょう。
テーブルがこけてしまうと危ないので、バランスはよく確認してから行ってください。
上記を15回繰り返し、3セット行いましょう。
足の位置が高ければ高いほど負荷が上がるので、負荷が足りない方は椅子などを使用して足を上げてみるといいかもしれません。
「スライディングラットプル」は床に手を置き、滑らせ行うトレーニングです。
手のひらを床につけて滑らせるため、床が滑りやすい板の間で「スライドディスク」などの滑りやすい物に手を乗せて行う必要があります。
これを左右各10回、3セット行いましょう。
冒頭でも述べたように自重トレーニング以外では、ウェイトを使った「ウェイトトレーニング」があります。
ウェイトトレーニングでは、重量の調整が行いやすいため、初心者から上級者まで全ての人が快適にトレーニングを行えるでしょう。
ウェイトトレーニングを使った、広背筋のトレーニング方法については、下記の記事で詳しく解説しています。
また、広背筋を効率よく鍛えるためにはストレッチも非常に大事です。広背筋のストレッチ方法に関してはこちらの記事を参考にしてみてください。
広背筋のトレーニングは、自重だけでも様々なものがあり、望む負荷によってトレーニングを選択できるでしょう。
ですので、初心者から中級者程度であれば、負荷の調整が行いやすいです。
たくましい背中を手に入れるためにも、まずは軽いものから始めて、日々の習慣にしてみてください。