皆さんはストレッチって日常的に行なっていますか?
広背筋のストレッチを普段から行なっていると、背中のダルさがなくなったり、トレーニングの際に怪我をしにくくなったりします。
「トレーニングの疲労がなかなか取れない」「姿勢が悪いのを治したい」「背中にコリを感じる」という方のために、広背筋のストレッチについて紹介していきます。
フィジーカー 栗原強太
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湘南オープンメンズフィジーク172cm以下の部で5位入賞したフィジーカー。体脂肪率は1桁。複数のジムを掛け持ちして日々トレーニングに励む。 |
目次
「広背筋」は背中の筋肉で、脇の下から腰の辺りまで続く、背中では最も大きな筋肉です。
いわゆる「逆三角形」の背中を作り出すために必要な筋肉で、鍛え上げると両脇の下の筋肉が盛り上がり、大きな背中を手にすることができます。
「広背筋」は、肩甲骨を引き寄せるのに使われる筋肉です。
日常生活でいうと、物を持ち上げたり、腕を使って物を引き寄せる際に使用します。
そのため「広背筋」を鍛えていれば、荷物を運ぶのも楽々こなせるようになるでしょう。
また、「広背筋」は、体を支える役割も担っています。
私たちが、背骨をまっすぐ維持できているのも「広背筋」や「腹筋」「脊柱起立筋」といった筋肉があるからです。
ですので、広背筋は全身の筋肉の中でも、日常生活から使用している重要な筋肉と言えます。
広背筋をストレッチについて紹介していく前に、広背筋ストレッチを行うとどのような効果があるのか見ていきましょう。
広背筋のストレッチを行うと
といった効果を見込めます。
順番に見ていきましょう。
「広背筋」のストレッチを行うと、肩こりや腰痛の改善が見込めます。
現代人は、パソコンやスマホの普及によって、猫背などの悪い姿勢をとってしまいがちです。
そして、猫背になってしまうと「広背筋」などの筋肉が硬くなってしまい、肩こりや腰痛を誘発してしまいます。
広背筋のストレッチを行えば、血流がよくなり、筋肉もほぐされ、良い状態に筋肉をリセットしてくれるのです。
背中に違和感を覚えている方には、「広背筋」のストレッチは非常にオススメできます。
ストレッチを習慣にすることで、トレーニング時の怪我のリスクを抑えられます。
筋肉を怪我してしまう要因の一つとして、筋肉の柔軟性が低いという点が挙げられますが、ストレッチを行うと筋肉の柔軟性を高められます。
ストレッチを行うことによって、筋肉が怪我をしにくい状況をつくることができるのです。
ただし、運動前に行うストレッチは、じっくりと伸ばす「静的ストレッチ」ではなく、アクティブに筋肉を動かす「動的ストレッチ」が良いとされているので、運動前のストレッチの方法については注意しましょう。
ストレッチは、トレーニング後の筋肉の回復を早めてくれます。
なぜなら、ストレッチを行うことによって、血流をよくし、固まった筋肉をほぐせるからです。
トレーニング前は「動的ストレッチ」が最適ですが、トレーニング後は、じっくりと体を伸ばす「静的ストレッチ」がオススメです。
まずは、自分の体だけで行える「広背筋ストレッチ」を紹介していきましょう。
「肩甲骨寄せストレッチ」は、立ったり座ったりしたまま行えるストレッチです。
ただし、体が硬い人にとって、最初はかなりキツいストレッチになるので、無理せず少しづつできる範囲を広げていくようにしましょう。
<参考動画>
上記と反対の側も行い、左右各3セット繰り返しましょう。
このストレッチの際には、骨盤は傾けずに胸から上を傾ける意識で行なってください。
気軽に行えるのが、こちらのストレッチ。
「広背筋」だけでなく、「僧帽筋中部」も同時にストレッチできます。
背中のこりにも効きやすいストレッチなので、オフィスで仕事をしている際にもオススメです。
<参考動画>
反対の手も行い、左右各3セットを目安に行なってください。
手を引き寄せる際には、引き寄せる側を外側へと押し出すイメージで行うと、しっかりと伸びを感じられるでしょう。
自然な呼吸を意識し、呼吸を止めないことが大切です。
ここからは、体以外に道具を必要とするストレッチについて紹介していきます。
その中でも、壁を使ったストレッチから見ていきましょう。
壁を使ったストレッチは、手軽ながらしっかりと体重をかけてストレッチできるので、手軽にしっかりと体を伸ばしたい方におすすめです。
このストレッチは、「広背筋」をメインに「大円筋」などにも効果的なストレッチです。
体重をかけて行うストレッチのため、しっかりとした壁の前で行うようにしましょう。
<参考動画>
反対側も同じように行い、左右2セットずつ行いましょう。
自然な呼吸を続けるのが大切なので、息が止まらないように気をつけて行って下さい。
体重を寄せるときに、バランスを崩すようであれば、反対側の手で壁を持って支えてもOKです。
「ダウンドッグのポーズ」は、床で行うポーズですが、壁を使って行うと簡単に行なえます。
こちらのポーズでは、「大胸筋」や「広背筋」をストレッチできます。
ですので、「広背筋」のトレーニングの前後だけでなく、大胸筋を使ったトレーニングの前後にも使用可能です。
<参考動画>
上記を2セット繰り返し行いましょう。
肩周りが固まっている場合は、このポーズを取れない可能性があるので、そのような場合はできる範囲でOKです。
上体の角度を変えるとストレッチできる部分が変わるので、体を軽く揺すってみてもいいでしょう。
続いてタオルを使った広背筋のストレッチについて紹介していきます。
タオルも壁と同じく、簡単で深く筋肉を伸ばせる方法です。
手軽に行えるので、タオルがある洗面所やお風呂上がりなどに気軽に行えるのが良いところ。
「バンザイストレッチ」はタオルを持って、体を斜めに倒すだけの簡単なストレッチです。
簡単ではあるものの「広背筋」や「大円筋」、そして「大胸筋」もストレッチできます。
<参考動画>
反対側も同じように行い、左右各2セットずつ繰り返しましょう。
このストレッチのポイントは、体を真横に倒すのではなく、斜め前に倒すところです。
真横に倒してしまうと、「腹斜筋」などのストレッチになってしまうので、気をつけましょう。
この「肩甲骨のタオルストレッチ」は、動的ストレッチです。
そのため、トレーニング後よりもトレーニング前に行うのが効果的でしょう。
関節を動かして筋肉を温めるイメージで行って下さい。
「広背筋」「僧帽筋」に効果があります。
<参考動画>
上記を10回繰り返し、2セット行いましょう。
しっかりとタオルを張った状態をいじするのがポイントです。
タオルが弛まないように注意して行って下さい。
椅子に座りながらできるストレッチについても紹介していきましょう。
椅子に座って行うストレッチは、オフィスでも気軽に行えるものが多いので、肩こりがひどいという方にぜひ取り組んでほしいストレッチです。
「前腕を合わせるストレッチ」は、「広背筋」だけでなく「僧帽筋」にも効果があるストレッチです。
首の根元が辛い方や姿勢が悪いと感じている方にオススメ。
<参考動画>
上記を繰り返し10回、2セットほど行いましょう。
背筋をしっかり伸ばしておかないと、ストレッチの効果が半減してしまうので、背筋を伸ばすように意識して下さい。
こちらも自然な呼吸を意識し、吸う呼吸で肩甲骨を広げ、吐く呼吸腕を前に出すイメージを持つと寄り効果的です。
こちらの「腕引きストレッチ」も、「広背筋」「僧帽筋」に効果的なストレッチです。
肩も伸ばすことができるストレッチなので、肩周りを総合的にほぐしたい方にオススメ。
上記を3回繰り返し、反対側も同じように行いましょう。
ストレッチの際は、自然な呼吸を維持するように意識して行って下さい。
最後は、床を使った広背筋ストレッチです。
床を使ったストレッチは、じっくりと伸ばせるものが多いので、就寝前に行うのがオススメ。
ゆっくりと落ち着いて行うといいでしょう。
「キャットストレッチ」は、言葉の通り猫のようなポーズを取るストレッチです。
ヨガでも定番のストレッチですので、効果はバッチリ。
「広背筋」「僧帽筋」に効果があります。
上記を繰り返し10回行いましょう。
呼吸が大切なので、呼吸を意識して行って下さい。
背中を丸める際には、おヘソを覗き込むようなイメージで行うと、より背中を伸ばせます。
こちらもヨガで定番のポーズで、背中や肩周りの筋肉を総合的に伸ばすことができます。
就寝前に行えば、リラックスして眠れるようになるので、お休み前に行うのがオススメです。
上記を2セット行って下さい。
お尻は膝の真上に来るようにするのがポイントです。
お尻を引きすぎてしまうと効果が半減してしまうので、確認しながら行って下さい。
自然な呼吸を繰り返し、リラックスして行いましょう。
吸う呼吸で、背中の広がりを感じ、吐く息で肩を床に沈めるイメージをして行うとより効果的です。
広背筋のストレッチには様々なものがありました。
どのストレッチにも共通して言えるのが、継続が大切ということです。
まずは、簡単に継続できるものからはじめて、習慣化するといいでしょう。
最初のうちは、思うようにポーズが取れず大変と感じるかもしれませんが、継続して行っていれば徐々に楽になっていきます。
毎日継続して、怪我をしにくい体を作っていきましょう。