ヒップリフトはお尻の大臀筋を鍛えるトレーニング種目です。
家で簡単に取り組めるトレーニング種目でありながら、ヒップアップや美姿勢を作るのに効果的です。
この記事ではヒップリフトの効果や正しいやり方をご紹介します。膝を痛めないコツや、お尻の筋肉への負荷を高めるアレンジ法まで合わせて解説していきます。
ヒップリフトとは、「Hip(お尻)+Lift(持ち上げる)」というふたつの言葉から出来ており、「おしりを持ち上げる運動」のことを指します。
<参考動画>
ヒップリフトはお尻を持ち上げる際に、臀部(お尻)の中でも一番大きな筋肉である、大臀筋に負荷をかけることができるトレーニングです。
また、お尻を浮かせた状態を維持するために、背中や腹筋下部の体幹のインナーマッスルにも負荷がかかります。
ヒップリフトはお尻を持ち上げる動作をすることで、お尻や背中、お腹周りまでを幅広く鍛えることのできるのです。
ヒップリフトを行うには特に器具は必要なく、負荷も小さく誰でも簡単に行えるという点から初級者向けのトレーニングと言えます。
しかし、片足で行う、ダンベルやバーベルを乗せて行うなどのアレンジを加えれば、ある程度体を鍛えている方でも十分な負荷を得ることができます。
そもそも、お尻の大臀筋をメインで鍛えるトレーニング自体の数が少ないので、家で自重トレーニングに励んでいる方には欠かせないトレーニング種目と言えるでしょう。
実際にヒップリフトに取り組むと、どんな効果やメリットが得られるのでしょうか。この章ではヒップリフトを行う前に知っていただきたい効果やメリットを3つご紹介します。
ヒップリフトで鍛えることができるお尻の大臀筋という筋肉は、ヒップラインを形成するのにとても重要な筋肉です。
大臀筋は下記の画像のように、お尻の表面を広く覆っており、大臀筋の発達程度によりお尻の見栄えは大きく左右されます。
ヒップリフトは大臀筋を発達させ、さらにはお尻の無駄な脂肪まで落ちやすくしてくれるので、ヒップアップ効果が期待できるのです。
また、自宅で取り組める代表的な自重トレーニングの中ではスクワットもお尻の大臀筋を鍛えることができます。
しかし、スクワットは体を上下運動させる際は、太ももの力をメインに使います。
ヒップアップの効果を期待するのであればスクワットよりも、大臀筋をメインに鍛えることのできるヒップリフトの方が相性は良いでしょう。
ヒップリフトではお尻を持ち上げた状態をキープすることによって背中の深部にある脊柱起立筋と腹筋の最深部にある腹横筋を鍛えることができます。
脊柱起立筋は腰から首の下まで通る大きな筋肉であり、鍛えることで背中の真ん中の縦のラインを美しく見せることができます。また、背骨に沿って付いている筋肉なので、鍛えることによって姿勢を引き締めてくれる効果もあります。
一方、腹横筋は腹筋の中で最も内側にある筋肉で、シックスパックとも呼ばれる腹直筋、お腹の横側にある腹斜筋を支える役割をしていることに加えて、臓器など体の内部にも影響を与えます。
そのため、腹横筋を鍛えることによってお腹周りのラインを綺麗に見せることができます。特に、クビレを形成するのに重要な筋肉なのです。
ヒップリフトはお尻を閉めないとできないポーズです。お尻を閉めることで、骨盤底筋群と呼ばれる骨盤周辺の筋肉を鍛えることができます。
骨盤底筋群は緩んでしまうと、尿もれをしやすくなります。
そのため、ヒップリフトは尿もれの改善や予防に効果的です。
これまでヒップリフトによって得られる様々なメリットについて説明してきましたが、それらが得られるのはあくまでも正しいやり方で取り組んだ時に限られます。
間違ったやり方でヒップリフトを行ってしまうと、腰や膝に痛みを生じてしまうこともあるのです。そのため、ここで正しいヒップリフトのやり方を確認しておきましょう。
<参考動画>
ヒップリフトの正しいフォームを理解することができても体の柔軟性や、筋肉の付き具合によって、正しいフォーム通りに行うのが難しいと言う方もいるでしょう。
そこでヒップリフトを行う際につまずきやすいポイントを3名の専門家に伺いました。
ヨガインストラクター斉藤 玲奈
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ヨガインストラクターとして活動中。スタジオでのレッスンに加え、ヨガフェスタ・ヨガジャパン・神宮ヨガなどの大規模イベントの講師としても活躍。全米ヨガアライアンスRYT200取得/インナービューティープランナー。 |
ストレッチトレーナー山崎 友佳
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e-stretch代官山店で担当顧客数・指名獲得数店舗1位のトレーナー。保有資格:T-Fit認定パーソナルトレーナー NESTA-PFT全米エクササイズトレーナー ピラティストレーナー |
パーソナルトレーナー斎藤 裕香
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元ライザップのトレーナーであり、現在は表参道 plat-gym所属のパーソナルトレーナー。自身の経験を元に、男女問わずしっかり食べて生涯リバウンドしない、健康的な体をサポートしている。 |
昨日のヒップリフトで腰がいかれてる
— おすま氏(っ˘ڡ˘ς) (@0sumac) April 14, 2020
おしりとふとももに効果があるというヒップリフトをすると腰がバチクソ痛いので絶対になにか間違ってるんだけどなんなんだろうか
— とりちゃん (@tori333chan) May 18, 2019
ヒップリフトがどうしても腰が痛い🤔
— やや (@12yayako) August 9, 2018
<膝を痛めた方の実際の声>
今朝からマジで股関節から膝にかけて痛いのでどう考えても昨日やったヒップリフト
— ずうちゃん (@03zuu) November 13, 2019
ヒップリフトで膝とかが痛いんだけどなんで…
— ちゃちゃ@ (@kienikeri) August 12, 2019
※斎藤裕香さんと山崎友佳さんの実践動画はこちら。
ヒップリフトを続けていくと、「ヒップリフトに慣れてきたので、もっと筋肉を追い込みたい!」と感じる方もいるでしょう。
そういうときはヒップリフトのアレンジ種目にも挑戦してみてはいかがでしょうか。ここでは5つのアレンジ種目をご紹介します!
通常のヒップリフトの姿勢から、片足を伸ばして行う、もしくは足を組んで行うことで単純に負荷を増やすことができます。
足を組んで取り組むよりも、片足を伸ばして行う方が負荷は強いのでそれぞれ試してみてください。
<ワンレッグヒップリフトの例>
ワンレッグヒップリフト🍑
— 玉城舜也/shunya tamashiro (@syonya2) April 10, 2020
飽きてきたらレベルアップ!!
筋肉の成長は早い✨ pic.twitter.com/u5Dwgq2zIT
日々鍛錬その5
— Haruki Oga (@846Lg) April 12, 2020
(その4は前回のエクササイズということで…)
今日は片脚ヒップリフト
腰椎の過伸展、骨盤の回旋に注意してやりましょう。@naoto0326m pic.twitter.com/c5LGHPtlKR
椅子などの高さがあるものを用意し、そこに脚を置いてヒップリフトを行うことでも負荷を上げることができます。
お尻を上げる前の状態で膝の角度が90度ぐらいを目安にすると良いでしょう。
脚を高いとこに置くことで可動域が大きくなり、動きが大きくなることで太もも裏の筋肉であるハムストリングスにも負荷がかかりやすくなるので、よりお尻の大殿筋に力を入れることを意識して行うことをおすすめします。
<脚を台に乗せたヒップリフトの例>
📌「階段」は家トレのツールとしてオススメ
— 奥谷 大雅🏈ストレングス&コンディショニング (@oky_performance) April 11, 2020
強度を高める要素である
✅ ″可動域を広くとる″ ことが簡単にできます
■ヒップリフト
■ランジスクワット
■ジャンピング腕立て伏せ(の補助)
などいろんな種目に応用可能です! pic.twitter.com/x8q2AzpbFA
通常のヒップリフトを行う際に、どうしても太ももの力を使ってしまうという方は足裏をくっつけてヒップリフトを行うのがオススメです。
足裏をつけて行うため、太ももの力が使いづらくなり、お尻の大臀筋に刺激がより加わりやすくなります。
<足裏を合わせたヒップリフトの例>
夏までに「ヒップアップ」すると同時に
— ゆうや🍋-40kg達成!! ダイエット 料理 筋トレ ストレッチ ヨガ 美容 コスメ 糖質制限 (@YUYA88888888888) March 9, 2020
太ももを引き締めて「太ももの隙間」を作って
圧倒的美脚美人になりたい女子にマジおすすめの筋トレ
ヒップリフトをする際に足裏同士を付けてやると
お尻だけでなく、普段鍛えにくい
内ももや股関節もしっかり鍛えられるし
腹筋も使う😇
10~20回を3セット目安 pic.twitter.com/Y4igkFEBA6
【ヒップリフト】
— 【2分トレ】こばフィットネス (@XPq3b) April 14, 2020
効果:ヒップアップ、姿勢改善https://t.co/x0t8mYke8d#ダイエット #筋トレ #ダイエット#ヒップアップ pic.twitter.com/z0548HyRvn
トレーニンググッズを使ってヒップリフトの負荷を高める方法もあります。
バランスボールに両足を乗せてヒップリフトを行うことで、通常のヒップリフトよりも足場が不安定になり、姿勢を支えるために体幹の筋肉により刺激が入ります。体幹の筋力を高めたい方にオススメです。
<バランスボールを用いたヒップリフトの例>
最後はバーベルを負荷に用いたヒップリフトです。バーベルを下腹部に乗せてヒップリフトを行うことにより強い負荷をかけることができます。
ただしこのやり方は上級者向けですし、怪我のリスクも高まるため周囲にサポートをしてくれる人はいる状態で行うようにしてください。
<バランスボールを用いたヒップリフトの例>
Jr.93Kg級の宇興(゚∀゚)
— 山ちゃんねる (@97tSrkRJSIisi6D) April 13, 2020
ZEAL期待の若手!!
彼のポテンシャルは高い!!
ヒップリフト300Kg(;・∀・)#パワーリフティング#フィットネス #尻トレ#ヒップリフト pic.twitter.com/4JrWCqdblw
ヒップリフトの効果を高めるためにも、トレーニングの前後にストレッチを行うことが重要です。ここでは、ヒップリフトの前後に取り組むオススメのストレッチをご紹介します。
トレーニング前にストレッチを行うことで、筋肉が温まり、関節の可動域を広げることができ、ヒップリフトの際に筋肉により負荷がかかりやすくなります。
ヒップリフト前は、お尻の大臀筋を伸ばしつつ、体をひねる動きや前に倒す動きで腰回りを温めておきましょう。
両方のお尻をしっかりと地面につけて行いましょう。
<参考動画>
トレーニング後に行えば、疲労の蓄積を防ぐことにもつながります。ヒップリフトの後はお尻の大臀筋をじっくりと伸ばしてあげるストレッチを行いましょう。
腰が浮くとお尻が伸びないので、腰が浮かないように注意して取り組みましょう。
<参考動画>
今回ご紹介した、「ヒップリフト」はヒップアップに繋がるだけでなく、姿勢の矯正や尿もれ予防など幅広い効果が得られるトレーニングです。
正しいやり方を意識すれば初心者から上級者までしっかりと効果があげられます。
誰でも簡単に始められる種目なので、ぜひ試して見てください!