【僧帽筋の筋トレ・鍛え方10選】肩こりまで解消する効果的なトレーニング

栗原強太

「物を持ち上げる、引き寄せる、胸を張る」など、背中を用いる動きで使われる僧帽筋。

 

鍛えることで、美しい背中を得ることができます。さらには、肩甲骨周辺の血液循環を促進し、肩こり解消の効果まで得ることもできるのです。

 

そこで今回は、自重、ダンベル、チューブ、マシンそれぞれで僧帽筋を鍛える方法をご紹介します。

栗原強太
フィジーカー 栗原強太
湘南オープンメンズフィジーク172cm以下の部で5位入賞したフィジーカー。体脂肪率は1桁。複数のジムを掛け持ちして日々トレーニングに励む。

僧帽筋とは

僧帽筋とは、肩甲骨、背中の中央付近にある筋肉を指しており、「広背筋」や「脊柱起立筋」などと同様に、私たちの背中部分を形成する大きな筋肉です。

 

僧帽筋は上部・中部・下部の3つに分けることができ、それぞれが重要な役割を担っています。僧帽筋のトレーニングを効果的に行うために、まずは3つの特徴を理解しておきましょう!

僧帽筋上部

僧帽筋上部とは、背中上部の表面に広がる大きな筋肉を指しており、頸部の伸展動作や、肩甲骨を挙上や上方回旋・内内転させる動作の際に使う筋肉です。

<主な動作>

物を持ち上げる、肩をすくめる。

 

僧帽筋中部

僧帽筋中部とは、背中中部表層に広がる筋肉を指しており、肩甲骨を後退させる動作の際に使われる筋肉です。

 

僧帽筋中部は、僧帽筋肉で最も大きな面積を占めるため、この部位の安定化が肩甲骨の安定性につながります。

<主な動作>

背伸、深呼吸といった胸を張る動き。

僧帽筋下部

僧帽筋下部とは、肩甲骨を内転または上方回旋させる動作や、下製させる動作の際に使われる筋肉です。

 

僧帽筋の中で最も使われる筋肉のため、トレーニングの種類も豊富にあります。

<主な動作>

物を引っ張る、引き寄せる動き。

僧帽筋の筋トレで肩こり解消

きちんと僧帽筋を鍛えることができれば、肩こりや猫背といった体の問題を解消することができます。

 

日々の仕事(デスクワーク)や運動不足によって、あまり体や肩を動かさない生活をしていると、血流が悪くなり、その弊害として姿勢が悪化して肩こりや頭痛、猫背の原因につながります。

 

特に肩こりを誘発する筋肉は、一般的に僧帽筋およびその周辺の筋肉といわれています。

 

僧帽筋を鍛えることで、肩甲骨を動かし筋肉を緩ませ、血液循環を改善させることで、血液中の背痛物質の排出・筋緊張の改善を促進させることで、肩こりの症状を改善させることができるのです。

僧帽筋の自重トレーニング

僧帽筋をトレーニングする上で最も簡単に行えるトレーニングが自重トレーニングです。

 

以下では簡単に行える自重トレーニングを難易度に応じて5種類紹介していきますので参考にしてみてください。

懸垂(チンニング)

 懸垂

<やり方>
  1. 肩幅より少し広めに手幅をとりバーを握る。
  2. 肩を徐々に上げることを意識して、体を持ち上げていく。
  3. 持ち上げたら、ゆっくりと体の位置を下げて元の高さほどまで戻す。
  4. この23の動作を繰り返す。
  5. 終了(1セットあたり約10回を目安に行う)

 

チンニングを行う際のポイントは、腕の力ではなく、僧帽筋を意識して体を持ち上げること。

 

体を持ち上げる際は、胸を張り、肩甲骨を寄せる動きを意識してください。

 

チンニングのトレーニングで余裕が出てきたら、持ち上げた状態で約23秒ほど体をキープすると、より効果的なトレーニングをすることができます。

懸垂(チンニング)の効果と必要な筋肉。握力不足でできない方向けのやり方・フォームまでプロが解説!
 

デクラインプッシュアップ(腕立て伏せ)

 デクラインプッシュアップ

<やり方>
  1. 椅子を二脚用意して、一つの椅子に片足ずつ乗せて、腕立て伏せの形を作ります。
  2. 地面につく両手は、肩幅二つ分ほど広げましょう。 ※両手の指の向きは「右手4時方向」、「左手8時方向」にします。
  3. 姿勢が構築できたら、ゆっくりと下に体を落としていきます。
  4. 自身の限界まで体を下げたら、素早く上へ体を引き上げる。
  5. この動作を1530回行う。
  6. インターバル(30秒〜1)
  7. 終了。

 

    このトレーニングは1530回×3セット行うことがおすすめです。回数については筋トレ初心者の方は、トレーニングの頻度や回数をアレンジしながら行いましょう。

     

    腕立て伏せ(プッシュアップ)ができない人にオススメのトレーニング(正しいやり方、種類、必要な筋肉とは)

    フロントブリッヂ

     フロントブリッジ(インナーマッスル)

    <やり方>
    1. (マット等を敷く)うつ伏せになった状態で寝転がる。
    2. 両腕を肩幅程度に広げて、上体を起こす。※この時両肩の真下に、両肘がくるようにする。
    3. 両足は伸ばして、つま先で立つようにする。※この時頭からつま先までは地面と平行になるように意識してください。
    4. 姿勢を1分間キープ。
    5. インターバル(30)
    6. 3セット行う。

     

    このトレーニングは僧帽筋だけでなく、大胸筋や体幹を鍛える際に用いるトレーニングの一種になります。

    そのためトレーニングの姿勢や呼吸法を意識するようにしましょう。

    フロントラットプルダウン(自重トレーニング版)

    フロントラットプルダウン(自重トレーニング版)

    <やり方>
    1. あぐらを組んで座る。
    2. 背筋をしっかり伸ばして、両手を上にあげる。※上に挙げる手はパーに広げて、手幅は肩幅よりやや広めにとる。
    3. 顔のやや前を通過するように、ゆっくりと肘を下げていく。この時肩甲骨を寄せておくことを意識する。
    4. 肘をあばらにつける。
    5. その後、素早く元の位置に戻す。
    6. この動作を20回繰り返す。
    7. インターバル(30)
    8. 終了(20回×3セット)

     

    このトレーニングを行う際は、背筋をしっかりと伸ばしておくことや、肩甲骨を寄せた状態をキープすることがポイントです。

     

    このトレーニングは元々はラットマシンを使って行うウエイトの一種になります。

     

    そのため35キロ程度のウエイトバーを使い、負荷をかけることでより効果的なトレーニングにすることができます。

    バックエクステンション

    <やり方>
    1. 体をうつ伏せにして、脇を締めて、顔の横に両手をセットする。
    2. 体幹に力を入れて、姿勢をキープする。
    3. 上半身と両足を連動させて、同時に上にあげる。
    4. 筋肉の収縮を感じる位置で12秒間キープする。
    5. キープ後、ゆっくりと体を元の位置に戻す。
    6. この動作を1セットあたり10回程度繰り返す。
    7. 終了(10回×3セット)

     

    このトレーニングのポイントは、体を反りすぎないことです。

     

    単に体を反らすことがいいわけではなく、正しいフォームを意識しながら、ゆっくりと丁寧に体全体を使ってトレーニングしていきましょう。

    ダンベルを用いたトレーニング

    自重トレーニング以上に、僧帽筋の筋肥大に効果的と言われるトレーニングがダンベルを用いたトレーニングです。

     

    ダンベルを活用することで、自重トレーニングだけでは鍛えることが難しい僧帽筋の細部まで鍛えることができます。

     

    下記ではダンベルを使用してできるトレーニングを3種類紹介します。

    ワンハンドローイング

     ワンハンドローイング

    <やり方>
    1. 足を肩幅分まで広げる。
    2. 片手と片足をベンチの上に乗せて、姿勢を安定させる。
    3. 腰から首筋まで丸まらずに真っ直ぐキープする。
    4. 肩は上げずに、軽く胸を張る。
    5. 顔は下ではなく、斜め前を向くようにする。
    6. ダンベルを横腹付近まで引き上げる。
    7. ゆっくりとダンベルを下ろしていく。
    8. この67の動作を10回ほど繰り返す。
    9. インターバル(1)
    10. 終了(10回×3セット)

     

    このトレーニングのコツは、ダンベルを強く握りすぎないことです。

    強く握ることで余計な部位に力が入ってしまい、体のフォームやバランスを崩すことに繋がります。

     

    慣れてくるまでは、呼吸法や、しっかりとダンベルを引き上げることにフォーカスしてトレーニングを行うようにしましょう。

    ダンベルデッドリフト

    <やり方>
    1. 足を肩幅と同じ、もしくは少し狭めにとる。
    2. ダンベルを握り、太もも前にセットする。
    3. 上半身を前に倒していき、ダンベルを足関節付近まで落とす。※この時、足をただ曲げるのではなく、お尻を突き出して体を曲げることがおすすめ。
    4. 胸を張りながら、体をゆっくり起こす・倒す動作を繰り返す。
    5. この一連の動作を10回繰り返す。
    6. インターバル(約90秒)。
    7. 終了(10回×3セット)。

     

      デッドリフトは姿勢が崩れると腰痛の原因になるため、セット間で背筋をきちんと伸ばすようにしましょう。

       

      腕の力でダンベルを持ち上げるのではなく、背中と下半身の筋肉で持ち上げることがポイントです。

       

      まずはトレーニングフォームを意識するため負荷は抑えて、トレーニングに慣れてきたら負荷を上げていきましょう。

      ダンベルアップライトローイング

      <やり方>
      1. 両足を肩幅分ほど開いて立つ。
      2. 肩幅よりもやや狭めの手幅でダンベルを持つ。
      3. 肩は上げずに、リラックスした形でダンベルを持つようにしましょう。
      4. ダンベルを鎖骨付近まで引き上げ持ち上げていく。
      5. 限界まできたら12秒ほどキープする。
      6. その後ゆっくりと元の位置まで戻す。
      7. この動作を10回繰り返す。
      8. インターバル(60)
      9. 終了(10回×3セット行う)

       

      このトレーニングのポイントはダンベルを引き上げる時だけ肩に力を入れることです。

       

      下げる際にも肩に力が入っていると、肩付近の筋肉を痛めてしまいます。

      マシンやチューブを用いたトレーニング

      自重トレーニングやダンベルトレーニングとあわせて行いたいのが、より効果的にトレーニングすることができるマシンやチューブを用いたトレーニングです。

       

      マシンやチューブを使うことで、普段鍛えることのできない僧帽筋の各部位までトレーニングできます。積極的に取り入れていきましょう!

      シーテッドローイング

      <やり方>
      1. マシンに胸を起こした状態で座る。
      2. 一度プレートに両足を置いて、バーを握る。
      3. この時背中を真っ直ぐにして、軽くバーを引っ張り、胸を張る。
      4. 背中を丸めずに、ゆっくり戻していく。※背中や肩甲骨を意識しながらトレーニングする。
      5. 1セットあたり約1520回ほど繰り返す。
      6. インターバル(60)
      7. 終了(20回×3セット)

       

      このトレーニングを行う際は、バーを握る腕にほどんど力を入れず、広背筋や僧帽筋に力を入れて、脇を締めるようにして引っ張るようにしましょう。

       

      この時、勢いをつけた状態でバーを引っ張ることもやめましょう。

      チューブアップライトローイング

      <やり方>
      1. チューブの両端をそれぞれ順手で持つ。
      2. 片足または両足でチューブを肩幅ほどに足幅を開いて踏む。
      3. 身体の前で手幅ほどに開いて姿勢をつくる。
      4. 肘を引くように肩の高さまでチューブを引く。
      5. 肩の高さまでチューブを引いたら、ゆっくりと元の位置まで下ろしていく。
      6. この動作を繰り返す(610回ほど)
      7. 終了。

       

      僧帽筋のストレッチ

      続いて紹介するのは僧帽筋のストレッチです。

       

      僧帽筋のトレーニングを効率的に行うために必要不可欠なストレッチですが、ポイントやコツを把握しておかないと、効果的な僧帽筋の回復には至りません。

       

      ここでは僧帽筋を効果的に伸ばす2種類のストレッチの手順とポイントを解説します。

      首・僧帽筋上部のストレッチ

      <やり方>
      1. 椅子に座りましょう。※椅子に座る際は、背中を丸めずにしっかり伸ばしましょう。また椅子でなくても床にあぐらをかいてもストレッチすることができます。
      2. 左手を腰の後ろに回して、椅子の縁を掴みます。
      3. 右手を頭のてっぺんに回して、左耳に置きます。
      4. その姿勢のまま、ゆっくりと右斜め前に倒していきます。
      5. 僧帽筋上部への刺激を意識しながら、20秒ほどキープしましょう。
      6. ゆっくりと頭を元の位置に戻して、もう一方(左斜め前)も行なってください。
      7. 終了(左右それぞれ20秒ずつ行う)

       

       

      このストレッチのポイントは、背中が伸びた状態で行うことです。

       

      背中が伸びていないと、僧帽筋ではなく他の部位に刺激を与えることになります。

       

      ストレッチを効果的にするには、後ろ側に回している手の肩を挙げないことや、痛みが出るまで前に倒さないなどといったことを意識しましょう。

      僧帽筋中部のストレッチ

      <やり方>
      1. 両足を肩幅よりも少し広めに開脚する。
      2. 開脚する足先は真っ直ぐに向けることを意識する。
      3. 両手を後ろに回して、両手をくみましょう。
      4. 肘を伸ばして、肩甲骨を閉じる。
      5. この状態をキープしたまま、腰からゆっくりと前に倒していく。※姿勢を前に倒す際は、頭も一緒に落としていきましょう。
      6. 限界まで前に倒したら、その位置で約20秒キープする。
      7. キープし終わったら、ゆっくりと元の位置に戻して再度(1)(6)までを繰り返す。
      8. 終了(20秒×2)

       

       

      このストレッチのコツは、呼吸を安定させた状態で取り組むことです。

       

      背中を丸めたり、急に体を起こしたりするのではなく、僧帽筋を意識しながらストレッチをすることで、効果的に筋肉を伸ばすことを心がけてください。

       

      【僧帽筋ストレッチ7選】1分で肩こり・首こりを速攻解消するテクニック

      筋肉痛や痛みの対応

      最後にお伝えするのは、僧帽筋をトレーニングすることによって伴う筋肉痛や、そのほか痛みを感じた際の対処法についてです。

       

      僧帽筋への定期的、または過度なトレーニング、誤ったストレッチは、当然として、背中や肩周辺に筋肉痛や痛みを引き起こします。

       

      下記ではそれらを想定した上での対応策を紹介します。

      筋肉痛の場合

      僧帽筋のトレーニングをすることで、当然として背中や肩まわり周辺の筋肉で、筋肉痛になることも想定されます。

       特に僧帽筋の筋肉は日常生活で使うことが多い筋肉になるため、生活に支障をきたす可能性を最少限にするためにも、あらかじめ筋肉痛の際の対処法について知っておく必要があります。

       

      軽度の場合

      僧帽筋の筋肉痛が軽度であれば1〜2日(多くて3〜4日ほど)の休養をとることをおすすめします。

       軽度の筋肉痛であれば、時間をかけて適切な休養をとることで回復を促すことができます。

       

      重度の場合

      ただし、当初より痛みがひどくなったり、回復において適切な日数を設けたにもかかわらず改善が見られない場合は医療機関にて診察を行ってもらいましょう。

       

      筋肉痛の予防策

      また、筋肉痛の予防策は、先ほど紹介した僧帽筋およびその他(首・肩・背中など)のストレッチをトレーニング後に取り入れることも効果的な対処法です。

       筋肉痛が起きた際は、激しい動作や回数を抑制したり、十分な休養をとることで、回復力を高めることを意識しておきましょう。

      痛みを生じた場合

      僧帽筋のトレーニングを行っていると、筋肉痛以外にも痛みを引き起こす可能性があります。以下ではその一部について紹介します。

       

      肩関節周囲炎(筋肉の炎症)

      肩関節周囲の筋肉や靭帯・腱が、炎症や老化、損傷、断裂など、単独または複合して生じる痛みのことを指してきます。

       これは年代問わずによく起こるため、原因に応じた治療を行うことが最適となりますが、主な対処法としては、安静にすることや鎮痛剤の服用や湿布の貼付が該当します。

       

      肩腱板断裂

      腱板の一部またはすべてが切れてしまうことを指しています。

       

      「肩が痛い」という患者さんの大半に腱板の断裂が見られ、明らかな外傷が原因となるケースもありますが、肩関節の使い方によっては、日常生活を送っているだけでも断裂が見られるケースも存在します。

      テーピング方法

      僧帽筋の上部および中部などに肩こりや痛みがある際のテーピング方法について紹介します。

      <やり方>
      • 座った状態で首を前に倒す。
      • 1本目のテーピングを上僧帽筋のラインに沿って貼る。
      • 肩甲棘の上からラインに沿って貼りはじめて、肩のラインを意識しながら貼っていく。

       

      テーピングを巻くことで完治や治療をすることはできません。下記を留意しておきましょう。

       

      テーピングを貼ることの効果は、傷害を受けやすい部位の補強、または可動範囲を制限させることにより怪我や傷害の予防・再発を防ぐことです。

      まとめ

      今回は僧帽筋についての役割や基本的な説明をはじめ、僧帽筋の各部位を鍛えるトレーニング方法、またトレーニング方法だけでなく、体を鍛える上で重要なストレッチ方法や怪我等の対処法について紹介しました。

       

      僧帽筋は3種類に分類されるため、トレーニングする目的や理由によってトレーニング方法を使い分ける必要があります。

       

      しかしトレーニング方法をマスターするだけでは筋肉痛や怪我を引き起こすため、正確かつ効果的なストレッチや身体をほぐす方法についても覚えておく必要があります。

       

      身体を効率的に鍛えるためには、トレーニング方法、ストレッチ方法、怪我等の対処法など、どの点も欠かすことはできません。

       

      僧帽筋をより正確に鍛えるために正しい知識とともにトレーニングしていきましょう!

      この記事を書いた人
      栗原強太
      フィジーカー
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