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【フルマラソンサブ3.5】を達成するトレーニング法!月間走行距離は100kmで十分

倉本 岳
当サイトの監修・執筆者

フルマラソンでサブ4達成したランナーが次に目指すところと言えばサブ3.5ですよね。

 

サブ3.5を達成できる人の割合は、フルマラソンに出場するランナーの上位10%とも言われる高いレベルです。サブ3.5を達成するのに苦戦している方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そこでこの記事では、私がサブ4を達成してから3ヶ月後の大会でサブ3.5を達成した経験をもとに、サブ3.5達成のためのトレーニングプランの立て方をお伝えします。

この記事を書いた人  倉本 岳
参加者3000名を超える都内最大級のランニングチーム「Morning Running Club(通称モニラン会)」の代表。フルマラソンの自己ベストは3時間26分。

フルマラソンサブ3.5達成のペース

マラソン

サブ4達成するランナーの割合は全体の約3割ですが、サブ3.5になると全体の約1です。

 

1キロのペースは4分59秒、5キロを25分未満、10キロを50分未満、ハーフマラソンを1時間45分以内で走る走力が必要です。

 

求められる距離とペースの詳細は下記の通りです。

 

<サブ3.5達成に必要なペース>

距離 時間
1km 4:59
5km 24:53
10km 49:46
15km 1:14:39
20km 1:39:32
ハーフマラソン 1:45:00
25km 2:04:25
30km 2:29:18
35km 2:54:11
フルマラソン 3:30:00

フルマラソンサブ3.5を達成した練習量

ランニングアプリ

私がフルマラソンサブ3.5を達成した際の、直近の3大会の結果と、各月の走行距離は次の通りでした。

時期
フルマラソンタイム
2015年 3/15 横浜マラソン 4時間8分
2015年 12/14 ホノルルマラソン 3時間41分
2016年 3/13 横浜マラソン 3時間26分

 

2015年の12月に初めてサブ4を達成し、2016年の3月に初めてサブ3.5を達成しました。

倉本アイコン
この間の月間走行距離はそれぞれ約100kmです。具体的には下記の通りです。
月間走行距離
3月
80km(フルマラソン4時間8分)
4月 50km
5月 50km
6月 70km
7月 70km
8月 80km
9月 100km
10月 100km
11月 100km
12月
100km(フルマラソン3時間41分/サブ4初達成)
1月 100km
2月 100km
3月
フルマラソン3時間26分(サブ3.5初達成)

 

フルマラソンのタイムを上げるために、月間走行距離を増やそうとする方は多いですが、サブ4をすでに達成しておりサブ3.5を目指すのであれば、月に100キロを走れば十分達成可能です。

サブ3.5達成へトレーニング内容を見直そう

トレーナー

月間走行距離100kmでサブ3.5達成すると言われると、走行距離が少ないと感じる方もいらっしゃると思います。

 

もちろん、フルマラソンのタイムを縮めるために長い距離を練習で走るに越した事はありません。

倉本アイコン
しかし、走行距離が増えると怪我のリスクも高まりますし、それだけの練習時間を確保すること自体が難しくなってきます。

そこで、月間走行距離を伸ばそうと考える前に、100kmの取り組み方から見直すことをオススメします。

心肺強化の練習でペースに慣れる

ジムでランニングマシンで走る人たち

フルマラソンでサブ3.5達成するためには、まずは1キロを4分58秒で走ることのできる心肺機能を得ることが必要です。

 

現実的には、フルマラソン当日のコースの混み具合や、給水などのロスタイムを考えると、1キロ4分50秒程度で走れるようになっておく必要があるでしょう。

フルマラソンサブ3.5達成には3つの練習

ランニングをする人

フルマラソンサブ3.5達成のために取り組んでいただきたいのが、「インターバル走」「ミドル走」「スピード走」、この3つの練習方法です。

 

<サブ3.5達成のための練習方法>

分類 目的 距離 ペース
インターバル走 筋肉や心肺に強い負荷をかける。 1km×5〜10本 4:50〜4:20/km
ミドル走 レースペースに体を慣れさせる。 10〜15km 4:58〜4:50/km
スピード走 筋肉・心肺に刺激を入れる。 5〜8km 4:50〜4:40/km

 

私の場合は、走るのは週に3回、週の走行距離は25kmと決めて次のような練習スケジュールで取り組んでいました。

 

<実際に取り組んだ練習メニュー>

曜日 分類 距離 ペース
水曜の夜 スピード走 7km程度 4:50前後
土曜の朝 インターバル走 6km程度 5:10〜4:30
日曜の朝 ミドル走 12km程度 5:00前後

ペースに慣れるまで続けることが大事

ランニングをする人

フルマラソンでサブ4達成したランナーであれば、先ほどのトレーニングをこなす事はできるでしょう。

 

私自身は上記のトレーニングをこなすことができましたが、ランニングのペースがサブ3.5を目指す方向けのペースなので、体が慣れるまでは1回1回の練習は息切れを起こしとてもしんどいものでした。

 

しかし、フルマラソンでサブ4達成したランナーであれば、月間の走行距離をいくら伸ばしても、走るペースを上げて心肺機能追い込まなければ、それ以上のタイム短縮は難しいです。

 

サブ3.5のペースに慣れるまでは、体が苦しいのは我慢をしてトレーニングに取り組んでみてください。

筋力強化の練習でペースダウンを防ぐ

下半身の筋トレ

フルマラソンでサブ3.5達成するために、走る以外に筋力トレーニングにも取り組みましょう。

 

せっかくサブ3.5のペースに必要な心肺機能を身につけても、サブ3.5のペースに耐えうる筋力が伴わなければ、フルマラソンの後半に失速してしまいます。

フルマラソンサブ3.5達成へ鍛えたい筋肉

サイドレッグレイズ のフォーム

フルマラソンサブ3.5達成に向けて特に鍛えて欲しいのが、体幹とお尻の筋肉です。

 

各筋肉は、フルマラソンのパフォーマンスにおいて次の役割を担っています。

筋肉
フルマラソンとの関係
体幹
体の軸になる深層部の筋肉。ランニング中に姿勢を支える働きがあり、体幹の筋力強化は上半身のランニングフォームの安定につながる。
お尻
ランニングの着地の衝撃を吸収する役割がある。お尻の筋肉が弱いと着地際に膝が曲がり、体が沈み込んでしまう。お尻の筋力強化は、ペースダウンや足の疲労蓄積を和らげる。

 

上記のように体幹とお尻の筋肉はフルマラソンにとても重要です。

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これらの筋力が弱いと足の筋肉に負担がかかり、レース後半に「ふくらはぎ」や「太もも」の筋肉が痛くなり、思うように走れなくなってしまいます。

また、レース後半にランニングフォームが崩れて、心肺機能に余裕があったとしてもペースダウンしてしまいます。

 

サブ3.5達成を目指すのであれば、体感とお尻の筋力アップに取り組みましょう。

サブ3.5達成へオススメの筋トレメニュー

体幹を強化するためのトレーニングは、プランクやブリッジ、サイドブリッジがオススメです。

 

これまで筋力トレーニングに取り組んでこなかった方は、まずはこの3つの種目から始めてください。

ランナーおすすめ体幹トレ「プランク」 ランナーオススメ体幹トレ「ブリッジ」 ランナーオススメ体幹トレ「サイドブリッジ」

週に2回ほど、各トレーニングを1分間ずつ取り組むと良いでしょう。

 

また、すでに基礎的な筋力トレーニングに取り組んでいるランナーの方には、追加してバーベルスクワットを行うことをオススメします。

 

バーベルスクワットとは、文字通りバーベルを背負って行うスクワットです。バーベルを背負った姿勢を維持するために体幹の筋力を、スクワット行う際にお尻の筋肉を1度に鍛えることができます。

倉本アイコン
実際に私もこのようにバーベルスクワットに取り組みました。

https://www.instagram.com/p/_6C5bxiYzf/?igshid=nt8t0ygha160

 

バーベルスクワットは、短期間で体幹とお尻の筋力を劇的に強くことすることができるので、ジムに通っている方は併せて取り組んでみてください。

筋トレはランニングの前がオススメ

ランニングシューズの靴紐を結ぶ

筋力トレーニングを行うタイミングは、ランニングの前がお勧めです。

 

ランニングの前に筋力トレーニングを行うことで、ランニングの際に使う筋肉に刺激を入れることができます。

 

あらかじめ筋肉に刺激を入れていくことで、ランニング中にその筋肉をより使えるようになり、フォームの安定につながるのです。

 

また、私は先ほどご紹介したバーベルスクワットをランニング前に行うようにしていました。

 

練習で20キロや30キロなどの長距離を毎回走る事はとても難しいです。

 

そこでランニング前にバーベルスクワットを行い、20キロや30キロ走った時のように体幹やお尻の筋肉を疲れさせた状態を作っておけば、フルマラソンのレース後半を想定したトレーニングが可能になるのです。

 

この状態で、フルマラソンサブ3.5を達成するのに必要な1キロ4分58秒のペースである程度の距離を走ることができれば、フルマラソンの後半で失速する可能性も少なくなってくるでしょう。

 

しかし、バーベルスクワットは負荷が非常に高いトレーニングでもあります。

 

ランニング前にハードなトレーニングを行うことでランニング中に怪我をするリスクも上がるので、真似をする際は怪我に充分に気をつけて行ってください。

シューズの見直しも忘れないで

ランニングシューズの選び方記事のカバー画像

ここまでフルマラソンでサブ3.5達成するための練習内容について触れてきましたが、ランニングシューズを見直すこともとても大切な要素の1つです。

 

ランニングシューズは、サブ3用、サブ3.5用、サブ4用など、フルマラソンの目標タイムに合わせて作られています。

 

目標のタイムに合わせて、シューズの重さやソールの暑さが変わってきます。

 

すでに、サブ3.5用のランニングシューズを使っている方は今のシューズのまま大会に参加すれば良いですが、サブ3.5より遅いタイムに向けて作られたシューズを履いている方は次の大会に向けてシューズを買い直すと良いでしょう。

 

<参考記事>

ランニングシューズの選び方!値段・デザイン以外に重視すべき3要素

大会2週間前からは当日へ向けて調整を

マラソンの練習プラン

ここまで紹介したフルマラソンでサブ3.5達成するためのトレーニング方法は、大会当日の2週間前までで辞めるようにしましょう。

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大会の2週間前からは「調整期」と呼ばれる期間に当たります!

「調整期」は、自分の能力を伸ばすためのハードなトレーニングではなく、大会をベストコンディションで迎えるためのコンディション調整のための期間です。

 

そのため大会2週間前を切ったら、ペースを上げて走るインターバル走や、バーベルスクワットなどのハードな筋力トレーニングは行わないようにしましょう。

 

大会2週間前からの過ごし方は、別の記事にも詳しくまとめていますのでこちらもご参照下さい。

 

<参考記事>

【フルマラソン2週間前】の練習法!30km走の是非から食事法まで詳しく解説
 

大会当日は序盤のペースに注意

マラソン

フルマラソンでサブ3.5達成を目指すランナーは、大会当日はフルマラソンをサブ4前後で走るランナーと同じブロックでのスタートになるでしょう。

 

サブ4前後で走るランナーと同じブロックでのスタートと言う事は、そのランナー達と同じペースで走っていてはサブ3.5を達成するのが難しいと言うことです。

 

特に、参加人数の多い大会となると、フルマラソンのスタートから3キロ地点位までは周りの集団と同じ位のペースでしか走ることができないでしょう。

 

サブ3.5のペースに合わせて走ろうとすると、周りのランナーを無理に追い抜いていく必要が出てきます。

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しかし、ここで焦って周りのランナーを無理に追い抜いてはいけません!

ランナーで密集したスペースの狭いコースで、周りのランナーを追い抜くにはどうしてもスプリント(ダッシュ)をしなければなりません。

 

フルマラソンで必要な長い距離を走る筋肉と、スプリントをするための短距離走で必要な筋肉は別の筋肉です。

 

サブ3.5達成するためのペースをレース序盤から守ろうとダッシュをしてしまうと、今まで鍛えてきたのとは違う筋肉を使ってしまい足の疲労がぐっと高まってしまいます。

 

そのため、フルマラソンでサブ3.5達成するためには、レース序盤3キロ程度のタイムを無理にあげる必要はありません。

 

しっかりとトレーニングを重ねてくれば、フルマラソン後半に失速せず、逆にペースを上げることができるようになっているはずです。

倉本アイコン
実際私は、サブ3.5達成した大会では、最初の3キロは1キロ5分45秒程度のペース、最後の3キロは1キロ4分30秒程度で走ることができました。

心肺機能を強化するトレーニングと、筋力を強化するトレーニングの両方を行ってくれば、レース後半にペースを調整するだけの走力は備わっているはずです。

 

フルマラソン当日はこれまで行ってきた練習を信じて、序盤に無理なペースアップをせずレースの後半でタイムを調整するようなレース展開をすることをイメージしておきましょう。

まとめ

階段を駆け上がる女性

この記事ではフルマラソンでサブ3.5を達成するためのトレーニング方法をご紹介しました。

 

私自身も経験しましたが、サブ4からサブ3.5にタイムを縮めるのは相当な努力が必要です。

 

練習によって身体にかかる負担も増してきますので、くれぐれも怪我をしないことを最優先にトレーニングに取り組んでみてくださいね。

この記事を書いた人
倉本 岳
ランニングクラブ代表

MYREVOはパーソナルトレーニングジム、ヨガスタジオ、
ストレッチ、ダイエット、ランニングに関する
プロ集団が著者・監修を担当

パーソナルトレーナー

山本耕一郎

パーソナルトレーナー

斎藤裕香

パーソナルトレーナー

松浦晴輝

パーソナルトレーナー

YOKO

フィジーカー

栗原強太

ストレッチトレーナー

福原 壮顕

ヨガインストラクター

斉藤玲奈

管理栄養士

佐藤樹里

プロランニングコーチ

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