筋トレ民が摂るべき野菜【管理栄養士が解説!】

佐藤樹里
当サイトの監修・執筆者

健康を意識して運動やトレーニングに励んでいる皆さん!
身体づくりの為に、お肉や魚・卵・野菜などバランス良い食事ができていますか?

 

筋肉を作るためにタンパク質を多く摂るようにはしているけど、野菜はついつい不足しがち…なんて方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、筋トレをする人にとって必要な野菜と、食べ方についてご紹介します!

佐藤樹里(管理栄養士)
管理栄養士。アスドリファクトリー代表。フィットネスジムでの運動・栄養指導経験後、約1年海外移住をし、現地のレストランでシェフと共に働く。現在はスポーツイベント開催、アスリートへの栄養講座、栄養個別サポートを通算1000人以上に行う。

野菜にも「淡色野菜」と「緑黄色野菜」がある

私は栄養相談というお仕事を通して、アスリートや筋トレをしている方の食生活についてお話させていただく機会があります。

「普段から野菜をよく食べるようにしています!」

「意識して野菜を摂っています!」

そうおっしゃる方の中で、どんな野菜を摂っているのか訊ねてみると、意外と摂れていない方がたくさんいらっしゃるんです。

 

・ほとんどレタスだけのサラダ

・コンビニで売っているパックの千切りキャベツ

・小鉢のサラダにドレッシングを大量にかけて食べている

 

こうした食生活になっている方は黄色信号!

野菜を摂っているつもりでも栄養が足りていない可能性があります。

野菜にも種類があり、それぞれが身体に与える効果も当然異なります

野菜が持つ特徴をおさえて、バランスの良い食べ方を考える必要があるのです。

 

野菜は大きく分けて「淡色野菜」「緑黄色野菜」の2種類があります。まずはその違いを知りましょう。

淡色野菜

キャベツ白菜

文字通り、淡い色をした野菜をさす。(レタス・キャベツ・大根・白菜・かぶ・きゅうり・もやし等々)

食物繊維は豊富だが、ほとんどは水分が占める。

かさ増しやお腹いっぱいにはなりやすいが、たくさん食べても摂取できる栄養がその量に対して少なくなってしまう。

緑黄色野菜

緑黄色野菜

簡単に言えば、赤青緑などの色が濃い野菜をさす。(トマト・ピーマン・にんじん・ほうれん草・ブロッコリー等々)

淡色野菜に比べて微量栄養素やビタミンなどが多く含まれる

 

<ビタミンと筋トレの関係をさらに詳しく知りたい方にはこちらの記事がおすすめ!>

ビタミンは体の調整役。筋トレする人はプロテインだけでなくビタミンも摂ろう【管理栄養士が解説!】

レタス・キャベツ以外の野菜も摂るべき理由

サラダを食べる女性

レタスやキャベツを食べることは悪いことではありません!

レタスにもビタミンCや食物繊維などの栄養は含まれていますし、キャベツにはキャベジンという胃に優しい特有の栄養が含まれています。

 

ただ、上の特徴にもあるように、淡色野菜は緑黄色野菜と比べると、含まれる栄養素が少ないため、淡色野菜だけでは体に必要な量がまかなえないのです。

レタス、キャベツなどで野菜を摂ろうという意識は素晴らしいことですので、ぜひ緑黄色野菜も一緒に摂るようにしてみてください

避けがちな野菜も、メリットデメリットで考えてみよう

野菜と男性

淡色野菜と緑黄色野菜、どちらも健康の為にバランスよく食べてほしいのですが、特に積極的に食べるべきは、栄養豊富な緑黄色野菜です!
字の通り、赤や黄色、緑といった色が濃い野菜を日頃から積極的に食べるようにしましょう

 

筋トレなどで普段身体を鍛えている人の中には、糖質が多いトマトを避けたり、根菜のにんじんはでんぷんが多いからと避けたりしてしまうこともあるかもしれません。
ですが、例えばトマトの場合、含まれる糖質と他の栄養素を比較した場合、トマトにはリコピンやカリウムなどが豊富なので、むくみの防止や高血圧予防にも向いています。

これらのメリットを除外して糖質というデメリットだけで食べるか食べないかの判断をするべきではない!と私は考えます。


野菜はデメリットよりメリットを優先して食べるようにすることをおすすめします。

トレーニング(筋トレ)をしている人におすすめの野菜

野菜と女性

ここからはトレーニングをしている人には特に食べてもらいたい野菜をいくつかご紹介したいと思います!

鉄分豊富な野菜

鉄分は血を作る為に必要な栄養素のため、たくさんの血を巡らせる筋トレをする方には不可欠な栄養です。

鉄分はほうれん草、小松菜、モロヘイヤ、大豆などに多く含まれています

 

そして、鉄分を摂る際のおすすめな食べ方は、ビタミンCと一緒に摂取すること!

野菜に含まれる植物性の鉄分は吸収率が低いのですが、ビタミンCと合わせて摂取することで吸収率を上げることができる為です。
例えば、ブロッコリーやピーマンと合わせて食べたり、レモンをさっとかけてあげるなどがおすすめです!

ビタミンB6を含む野菜

トレーニングを行う人の中にはタンパク質を多めに摂っている人もいますよね。
このタンパク質を代謝するにはビタミン B 6という栄養素が必要になります。

ビタミン B 6が多く含まれている野菜は、ピーマン・かぼちゃ・じゃがいも・玉ねぎ・山芋・里芋・カリフラワー・ニラ・そら豆・ブロッコリーなどがあげられます。
タンパク質を摂る際にはこれらの野菜も一緒に食べるよう、ぜひ心掛けてみてください!

植物性タンパク質の多い野菜

タンパク質というと肉や魚、卵などのイメージが強いですよね。

こうしたタンパク質は、動物性タンパク質です。これらの動物性のものばかり食べていると、腸内環境が酸性に傾いてしまうことが多く、例えばうんちが黒くなったりおならが臭くなったりしてしまうんです!

 

野菜や大豆からも植物性タンパク質を摂るように心がければ、腸内環境はアルカリ性に傾き、バランスが整います。
植物性のタンパク質が多く含まれる野菜や豆類には、えんどう豆・枝豆・豆腐・アボカドやほうれん草・ポテト・ブロッコリー・芽キャベツ・とうもろこしなどが挙げられます。

これらの野菜や豆類を食べるようにすれば、タンパク質の摂取はもとより、腸内環境の改善や、それにより栄養の吸収率もUPし、まさに一石二鳥、いや三鳥ですね!

 

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これさえ買えば間違いなし?!高コスパ野菜!

スーパーにいる女性

さて、ここまでたくさん野菜についてお話ししてきましたが、なにしろ野菜って高いですよね。

普段野菜をなかなか買わない理由の一つにもなるのではないでしょうか。

野菜を食べよう!と決めて買うなら、栄養豊富でお値段もお手頃なものを選びたいですよね!
そこで、ここからは高コスパを実現してくれる優秀な野菜たちをいくつかご紹介したいと思います

ブロッコリー

鉄分豊富でタンパク質量も高く、食物繊維、ビタミンCも含んだまさに栄養の宝庫!

噛み応えもあるのでトレーニング中の摂取にもおすすめです。最近では便利な冷凍状態でも販売されていますね。

パプリカ

普通のピーマンよりビタミン C が豊富なところが◎。

また、パプリカを使用するだけで、食卓に赤や黄色の色どりを加えてくれるので、見た目がパッと鮮やかおしゃれに!

にんじん

βカロチンが多く含まれるにんじん。βカロチンは、ビタミンAに似た働きをしてくれます。

ビタミンAは免疫のサポートしてくれる抗酸化ビタミンなので、体の酸化を予防してくれる。女性には嬉しい美容のビタミンです!

ビタミンAは脂溶性なので、油と一緒にとると吸収が良くなります。炒め物などに使うとおすすめです。

ほうれん草

鉄分豊富な野菜としてもご紹介したほうれん草。鉄分、食物繊維が豊富ですが、他のビタミン類ももちろん入っている優秀選手です。

ビタミンCで鉄分の吸収率を上げる為、別皿でピーマンやパプリカを食べたり、レモンで味付けなどするのがおすすめです。

芋類

芋類にはじゃがいもやサツマイモがありますが、意外にも彼らはビタミン C が豊富だという素晴らしい面があります。

炭水化物が多いので敬遠されがちですが、食物繊維も含まれています。

 

ちなみに食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があり、水溶性は水に溶けやすい食物繊維と言われていて、不溶性は水分を吸収して膨れていくような性質があります。

例えばうんちがコロコロと硬いときには水溶性を、逆に軟便時には不溶性の食物繊維をとるとよいと言われますが、芋類はそのどちらもカバーできるような素晴らしい割合で両食物繊維がバランスよく含まれているんです!

外食でも野菜不足は補える!

食事をする人々

忙しくてなかなか自炊をする時間がない人は、外食の機会も多くなりますよね。
普段野菜が摂れてない人は、そんな状況から「外食が多くて…」のひょうなな言い訳をしがちです。ですが、世の中野菜が摂れる外食店は意外と多くあります

 

例えば誰でも行きやすいところだと、大戸屋やよい軒などは野菜を使った定食などが豊富です。

自分で好きな惣菜を選ぶタイプのオリジン弁当も野菜を使用したおかずがたくさんあります。

 

都内の飲食店になりますが、鹿屋アスリート食堂や筋肉食堂などは栄養バランスの良いメニューがトレーニング中の人には特におすすめです。
個人的にぜひ皆さんに一度足を運んでいただきたいのが「農家の台所」(銀座や新宿三丁目などにあり)という野菜ビュッフェのお店です!

 

また、ファミレスなどでも野菜が摂れるメニューは実はたくさんあるんです。

外食の際には、ぜひ野菜に着目してメニューを選ぶように心がけてほしいと思います!

 

<コンビニ食では栄養の偏りが不安!という方はこちらの記事もおすすめ>

忙しい人必見!「コンビニ食」って危険なの?【管理栄養士が解説!】

まずはなるべくカラフルな野菜を摂ってみることから!

昨日までコンビニのパックキャベツで満足していた人は、ぜひ緑黄色野菜に置き換えてみましょう!

毎回の食事では、野菜だけを見てどの栄養が入っていて、どれは足りなくて…と考えるのは初めは難しいかもしれません。

そう言ったときには「パッと見てカラフルかどうか」だけでも気にかけてみてください! 少しずつでも、意識することが大切です。

 

筋トレや運動をしている人は、タンパク質ばかり頑張って摂取している反面、野菜不足で便秘の人が多かったりします。

きちんと野菜や芋類などから食物繊維をとって、腸内環境を整えてあげるように心がけましょう!

この記事を書いた人
佐藤樹里
管理栄養士

MYREVOはパーソナルトレーニングジム、ヨガスタジオ、
ストレッチ、ダイエット、ランニングに関する
プロ集団が著者・監修を担当

パーソナルトレーナー

山本耕一郎

パーソナルトレーナー

斎藤裕香

パーソナルトレーナー

松浦晴輝

パーソナルトレーナー

YOKO

フィジーカー

栗原強太

ストレッチトレーナー

福原 壮顕

ヨガインストラクター

斉藤玲奈

管理栄養士

佐藤樹里

プロランニングコーチ

大角重人

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