「筋トレって毎日するべきか分からない」「そもそも毎日できない」「仕事などで不規則にしか筋トレを行うことができない」などの経験はありませんか?今回は、筋トレの頻度や決まった時にできない場合の対処法を理学療法士が徹底解説します!
目次
筋トレを毎日行う事自体に問題はありません。しかし、鍛える部位や、運動の種類を理解していく事が重要であると言えます。そこで、今回はトレーニングの種類ごとに分けてご説明します。
有酸素トレーニングは酸素を利用して筋肉を動かし糖質や脂肪をエネルギーとして燃焼する運動です。有酸素運動は、ランニング、ジョギングなどに代表される運動です。
などが挙げられます。有酸素運動は毎日行うメリットが多いですが、その理由や、デメリット合わせて知っておくことも重要かと思います。
こちらの記事には有酸素運動を毎日行う際のメリットとデメリットがより詳しく解説されています。
無酸素トレーニングは筋力トレーニングに代表されるものです。このトレーニングは、短い時間で糖質などを エネルギー源として行うトレーニングです。強度が高く、筋力強化や筋肥大を目的として行われることが多いです。
全身をバランスよく鍛えることができ、鍛える部位を毎日変化させてトレーニングを行うことで、より効率の良いトレーニングを行うことができます。例えば、月曜には胸筋、火曜には太ももなど分けて行うことにより、間を開けずにトレーニングを行うことができるのでスピード感を持ってトレーニングを行うことができます。しかし、多くのエネルギーを必要とするため、栄養補給の仕方や、筋トレ後のストレッチ、トレーニングの強度などを考えなくてはいけません。栄養補給などについてはこの記事の後半でご説明します!
1)筋トレの効果が薄れる
上記でご説明した通り無酸素のトレーニングにおいて身体は運動強度の高い動きを必要とします。そのため、毎日行うことで疲労が蓄積してしまう場合があります。疲労が蓄積すると、筋肉本来の力が発揮できなくなってしまいます。その結果、トレーニングの効率が落ちてしまう可能性があることは頭に入れておきましょう。
2)疲労が蓄積し怪我の原因に
部位を分けて、トレーニングを行っていたとしても、各メニュ―で同じ部位を使っている場合があります。例えば、懸垂とベンチプレスは背中と胸筋をそれぞれ鍛えるトレーニングですが、両メニューともに肩の筋肉を使用しています。これに気づかずに高頻度でトレーニングを行ってしまうとオーバーワークにより怪我の原因になりかねません。そのため、どのメニューでどの部位を鍛えられるのかを把握した上でメニューを組むことが必要です。
3)超回復という理論
超回復とは、トレーニング後に48~72時間ほど休息をとることで、筋肉の総量が以前よりも増加するという概念ですことです。ですから、毎日同じ部位を鍛えたとしても筋肉がつかない可能性があります。しかし、この超回復の期間を設け、摂取するものや、トレーニングプランを考えれば、より効率よく筋力アップにつなげることができるのです。これだけではなく、超回復のためには睡眠などの生活習慣に気を付けることも大切です。
超回復のメカニズムなどを理解することは筋トレにおいてとても重要なことです。これを理解することでより効果的なトレーニングが可能になります。また超回復において意識することは睡眠だけでなく、摂取するものも重要です。
超回復について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください
では、筋トレはどれくらいの頻度で行うのがベストなのでしょうか?その答えを出すには超回復理論を理解しておくべきでしょう。
先ほど、筋肉の回復には48~72時間かかるとご説明しました。そのため、日数に換算して約2日間は最低でもあける必要があります。そのため、週2~3回の頻度がおすすめの頻度であると言えるでしょう。そうすることでより効果的なトレーニングを行うことが可能です。
では、必ずしも、2、3日空けなくていけないのでしょうか?答えは、必ずしもそうではありません。やり方を考えることにより毎日行っても問題ない場合があります。それではそれは、どのような場合でしょうか?
上記で筋肉を発達させるためには2日間時間を空けるべきとお伝えしましたが、中には毎日やってもいい筋力トレーニングも存在します。皆さんの中に腹筋の毎日やると良いと聞いたことがある方はいらっしゃるのではないでしょうか?
数あるトレーニングの中でも、毎日行ってもいいトレーニングや毎日行えるように工夫ができるトレーニングも多く存在します。
有酸素トレーニングなどの高い強度を必要としないトレーニングは毎日行うことで、基礎代謝のアップや、運動の習慣化など多くのメリットがあります。また、無酸素トレー二ングにおいては、低い強度であれば毎日行っても問題はありません。もしくは、部位を変え行うことにより効率よく行うことができます。しかし、注意点として筋肥大させるために膨大な量のエネルギーが必要になることや、オーバーワークによる怪我に気を付ける点が上げられるので、しっかりと身体のコンディションと向き合いながら行うことが重要です。
腹筋は大きく分けて3種類の部位が存在するからです。それらは、腹直筋・腹斜筋・腹横筋と呼ばれる部位です。腹直筋はシックスパックを形どる筋肉で、お腹にまっすぐと伸びる筋肉です。腹斜筋はくびれを作るのに重要な筋肉でお腹の横に文字通り、斜めに伸びている筋肉です。これらを毎日分けてトレーニングを行うことで、腹筋は毎日鍛えることが可能になります。
筋肉がどうしたら大きくなるのでしょうか?これには先ほどご説明した超回復についておさらいしておくべきでしょう。簡単に言うと筋肉を傷めつけ筋繊維を破壊する行為が筋力トレーニングにあたります。また、その状態から回復をしようとする過程で筋肉が増加します。これが、上記で説明した超回復にあたる部分ですね!
しかし、ただ筋トレをすれば筋肉がつくというわけではありません。筋肉が破壊された後、回復する際に重要な要素が存在します。
睡眠や休息も、トレーニングにおいて欠かせない要素であると言えるでしょう。これは、人間の成長ホルモンと大きくかかわっています。特に夜10時~1時までは睡眠のゴールデンタイムと言われ、成長ホルモンが多く分泌される時間帯なのです。この時間帯に深い眠りに就くとでより効率良い超回復を期待できます。
トレーニング1時間から2時間前まではエネルギー源となる糖質を摂ることが大切になります。というのは栄養が不足した空腹の状態でトレーニングを行うと、筋肉を分解してエネルギーにしてしまう可能性があるためです。筋肉の分解を避けるためにトレーニングの2、3時間前までに糖質を摂取してエネルギーを蓄えましょう。また、ビタミンB1と合わせて摂取することで、更に効率よく摂取することができます。
身体を動かす際に体内の、水分や糖質は常に失われている状態です。ですからしっかりと水分補給をすることが重要です。また、必須アミノ酸を摂取することが重要になります。必須アミノ酸を摂取することによって本来の力を発揮することができます。
筋トレ後は筋肉が疲労し、回復しようとしている段階です。この回復を助けるにはどのような栄養素が必要なのでしょうか?それは筋肉の材料となるタンパク質と疲労回復に効果のあるビタミンB6です。
では、ここで具体的な栄養補給の例をご紹介します。上記で触れましたが筋トレにおいて栄養補給は非常に重要な要素の一つであると言えるでしょう。今回は筋トレ前・後に分けて具体的に摂取するべき栄養素や食べ物をご紹介します。
トレーニング前はトレーニングに向けて筋肉を動かすエネルギー(糖質)を取ることが最も重要でしょう。直接筋肉を増加させる栄養素ではないものの、筋力を最大限に働かせる燃料としてとても大切です。また、エネルギーが不足していると筋肉を分解しエネルギーとして利用してしまうので逆効果になってしまいます。しかし、ここで注意です。あまりにも多い量を摂取してしまったり、直前に食べてしまうのはお勧めできません。なぜなら、本来血液の多くが消化器官を働かせるために流れていくのに対して、トレーニングをしてしまうと、鍛えている筋肉の方に血流が流れ、消化不良を引き起こし、逆効果になってしまうからです。そのため、筋トレの約2時間前などに適量を摂取するよう心掛けましょう!
例)白米、バナナ、パスタなど
トレーニング中常に体内の水分が失われている状態です。ですから、常に水分補給を心がけましょう。
例)水、スポーツドリンクなど
可能であればとっておきたい栄養素です。これらは、EAA・BCAAと呼ばれます。EAAとは必須アミノ酸と呼ばれる9種類の栄養素を指します。BCAAとはEAAの中に含まれる、バリン、ロイシン、イソロイシンの必須アミノ酸3種類を指します。必須アミノ酸は主にタンパク質の合成を高め、分解を抑える役割があります。
例)乳製品やチキン、BCAA・EAAのサプリなど
トレーニングにおいてEAA・BCAAの知識を知ってい奥ことは重要です。しかし、なかなか理解するのが難しい分野ではないでしょうか?そんなあなたへ専門家が解説するEAA・BCAAの関する記事をご紹介します。詳しくはこちらをご覧ください。
トレーニング後は筋肉が破壊された状態です。トレーニング直後30分間はゴールデンタイムと呼ばれ、たんぱく質などの筋肉の構成の元となる栄養素の吸収が最も盛んな時間帯です。ですから、この時間帯にタンパク質の摂取(プロテインなど)をすることをお勧めします。
例)プロテイン、チキンなど
トレーニング後は疲労が蓄積した状態です。ですから、疲労の回復を助けるビタミンやクエン酸を摂取することが重要です。特にビタミンB6が代表的です。クエン酸は柑橘系のフルーツなどに多く含まれます。
例)赤みの魚、ニンニク、オレンジ、みかんなど
このように栄養が重要であることがわかりました。しかし、忙しい方や初心者の方にとって、しっかり栄養をとることは中々難しいことです。そこで管理栄養士の方が紹介する、おすすめの栄養摂取方法や、コンビニで食事を選ぶ際の秘訣などを紹介している記事を載せておきますので、ぜひ参考にしてください。
・疲労を残さず効果的な筋トレをするための食事【管理栄養士が解説!】
・筋トレする人に炭水化物は必要不可欠!炭水化物を摂取するポイント【管理栄養士が解説!】
お仕事で忙しい方や決まった時間に時間が取れない方にとって、トレーニングの時間を選択する事は難しいことだと思います。一般的に筋トレをするベストな時間は昼~夕方にかけてと言われていますが、この時間に筋トレができなくてもコツさえ知っておけば大丈夫です。そのコツに関しては、こちらの記事で紹介をしています。
いかがでしたか?筋トレはみなさんの毎日の生活の一部になりえるものですよね!ですから、うまくトレーニングと向き合い、楽しくトレーニングを行ってください!