皆さんデッドリフトというトレーニングを知っていますか?
名前からして敬遠しそうなトレーニング名ですが、実は理想の体にするうえで最高のトレーニングなのです。
そのため、デットリフトをまだ行ってない人もデッドリフトを行っているけどなかなか効果が出ない人もしっかりフォームやコツを確認して理想の体にしていきましょう!
目次
実はこのデッドリフト、スクワットやベンチプレスと並んで筋トレにおけるBIG3といわれているのです。
なぜこの三つがBIG3と呼ばれているのかというと、多くの筋肉の部位に高負荷を与えることにより、一度で効果的に体を鍛えられるためです。
デッドリフトは日本語に訳すと「死の挙上」を意味しますが、まさにその名にふさわしい高負荷なトレーニングとなっております。
多くの部位とは具体的に、どの部位が鍛えられるのでしょうか。
デットリフトは、バーベルを持ち上げるときに「1.背中全体」と「2.太もも周り」、バーベルを握っている間に「3.腕の筋肉」が鍛えられます。
それぞれの筋肉を鍛えると、以下のような効果があります。
まず、デットリフトを行うことで僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋を鍛えることが出来ます。
筋肉の部位についてあまり聞きなじみのない方もいらっしゃると思いますので、具体的にお伝えします。
僧帽筋は、背中の上部に位置している筋肉です。
腕の働きを助け、肩甲骨(背中側の上部にある三角形の形をした大きな骨)を正しい位置に安定させる役割があります。また、ストレッチを行わないと肩こりの原因にもなる筋肉です。
広背筋は、脇腹、脇の下辺りにある筋肉で、肩甲骨を寄せるときに使います。
この筋肉を鍛えることで逆三角形のベースとなるシルエットが生まれます。
脊柱起立筋は、背筋深くにあるインナーマッスルです。
僧帽筋や広背筋と比べると小さな筋肉ですが、腰を守る重要な役割を持っています。
これらの筋肉はすべて、デットリフトのバーベルを持ち上げる動作のときに鍛えられます。
太もも周りとして大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋が鍛えられます。
具体的には、大腿四頭筋は太ももの前側にある筋肉です。
日常生活において多く使われる筋肉で、歩くときやジャンプするときに使います。鍛えることで太ももの引き締め効果があります。
ハムストリングスは、太もも裏に位置する筋肉です。
股の関節を閉じたり開いたりする動きに大きく関わっています。鍛えることで太ももの引き締め効果があります。
大臀筋は、大殿筋はお尻を覆っている筋肉です。
椅子から立ち上がるときや地面を蹴って走り出すときなど日常生活でよく使われています。また、この大臀筋を鍛えることでヒップアップ効果があります。
こちらも背中の筋肉と同じように、バーベルを持ち上げるタイミングで鍛えられます。
デットリフトは腕の筋肉(前腕筋と上腕二頭筋)も鍛えることが出来ます。
前腕筋は、手首から肘の間にある筋肉の集合体。ものとつかむときに使います。
上腕二頭筋は、腕の中で最も目立つ力こぶを形成する筋肉です。
力こぶとは、肘を曲げて腕に力を入れたときに出てくるコブのような盛りあがったもので、筋力を象徴するものなので、あればあるほど魅力的です。
ベンチプレスには筋トレ界のBIG3と言われるにふさわしい理由がいくつかあります。
ここではその理由を一つ一つ分かりやすく説明していきます。
BIG3と呼ばれるデッドリフト、スクワット、ベンチプレスの3つのトレーニングは多関節運動と呼ばれ、それぞれの部位に丁度良い負荷をかけることができます。
そのため、結果としてバランスの取れた体形になります。
多関節運動とは、2つ以上の関節が動くエクササイズのことです。例えばスクワットなども股関節と膝関節、足関節が動くため多関節運動に当たります。
これは女性においても同じで、デットリフトを行うことで体幹と呼ばれる体の軸となる部分が鍛えられるので、結果として引き締まった理想に体になることが出来ます。
体のトレーニングにはランニングのように酸素を取り入れながら脂肪や糖質を消化する有酸素運動と、筋トレのように短時間で大きなエネルギーを使う無酸素運動があります。
このうち無酸素運動である筋トレを行うことによって、基礎代謝と呼ばれる人間が生きていく上で必要不可欠なエネルギーの消費量が上がります。
この基礎代謝は寝ている時も起きている時も必要なエネルギーであり、消費エネルギーの60-70%を占めています。
そのため、この基礎代謝を上げることによって脂肪が燃えやすくなり、食べても太りにくい体質になるのです。
一方、トレーニング時のカロリー消費という観点からはランニングなどの有酸素運動のほうが大きいです。
よって、ダイエットの基礎固めとして筋トレを行って基礎代謝を上げ、その状態で有酸素運動であるランニングなどを行うことが脂肪を燃焼させる上で、最も効果的であると考えられます。
先ほど軽く述べましたが、デットリフトによってお尻の中で最も重要な筋肉である大臀筋(だいでんきん)を鍛えることが出来ます。
一般的にヒップアップはヨガやスクワットなどのトレーニングによって実現できます。
これは大臀筋が鍛えられることで脂肪が減り、スマートなボディを作りことを促しているためです。
しかし、スクワットは大臀筋よりも大腿四頭筋への負荷のほうが大きいため、大腿四頭筋の筋肉がより付きやすくなってします。
そのためデットリフト(のちに紹介するトップサイドデットリフト)のほうが相性が良くおすすめです。
運動している人を見ると、若々しく見えることが多いですよね。
実際それは気のせいではなくて、運動にはエイジングケアとしての効果が期待できるのです。
人間はちょっときついトレーニングや、大きな筋肉を動かすトレーニングを行った際に成長ホルモンを分泌します。
成長ホルモンとは言葉通りに体の成長を促すほか、体にある物質をエネルギーとして使えるような物質に変えていく働きがあります。
そのため、成長ホルモンが分泌されることによって、美容・健康に良い効果が期待できます。
具体的には肌の皮膚の再生促進効果があります。(※1.2)
20代30代になってから見た目が老けてきたと感じることがあるかもしれませんが、成長ホルモンの分泌が20代から急激に減少するということを考えると納得いきますね。
この記事を見ている人の中には、デッドリフトを行っているものの思ったように効果が出ていないと感じている人もいるかもしれません。
実はデットリフトは他のトレーニングと比べてもフォームがとても難しく、さらにコツも必要になってきます。
正しいフォームを行わなければその絶大な効果は得られないため、これからデットリフトを行う人も、まだ効果が出ていない人もこの章の内容はしっかり確認していきましょう。
まずは、最も重要な正しいフォームを説明していきます。
<参考動画>
デットリフトは非常に体に負担のかかるトレーニングです。
そのため、自分の行える範囲の中で限界と感じるまで行ってください。
デットリフトのコツは、バーベルを持ち上げる際に腕の力だけで持ち上げず、必ず背筋・腹筋や下半身の力を使って持ち上げることです。
その際、足の裏は非常に重要です。
足の裏の重心が前か後ろによっていると、下半身の力をうまく使いきれないと同時に、バランスを崩して怪我をしてしまう可能性があります。
効率的にトレーニングするためにも、怪我しないためにも足の重心はしっかりコントロールして取り組みましょう。
これはすべての筋トレに共通することなのですが、重力に逆らう動作を行うときは素早く、重力に従う動作を行うときはゆっくり行います。
そうすることでより筋肉への負荷が高まり、効果的な筋肥大をサポートします。
しかし上げるのが早すぎたり、無理をしすぎると怪我の原因になってしまうので、無理のない範囲で行って下さい。
前述したようにデッドリフトはとても負荷のかかるトレーニングです。
高負荷を筋肉に与えた後、筋肉はエネルギーの枯渇や筋線維の損傷により一時的に低下しますが、その後適切な期間休憩をとることで結果として筋力の向上や筋肥大などの成果が現れます。
これを超回復といいます。
超回復の適切な期間はだいたい48-72時間といわれています。
このことから、デットリフトなどのハードなトレーニングを行う場合は、前後日に背筋、太もも、腕などのトレーニングは控えたほうがいいと考えられます。
よってその人のライフスタイルにもよりますが、デットリフトを行う頻度は、週二回が良いとされています。
この章では現在デットリフトを行っているものの効果が感じられず、上記のトレーニング方法やコツを見ても原因がわからない人に向けてその疑問を解消していきます。
読者の体格やなりたい体にもよりますが、バーベルの重量は筋肉肥大の観点では6回-12回、引き締め効果を期待するなら20-30回で限界を迎えるような重量にしなければ効果は出ません。
そのため、もし10kgで現在デッドリフトを行っているが効果がでないという方がいたらさらに重量を上げることで効果の改善が見込めます。
トップサイドデッドリフトもデッドリフトの一種ですが、やり方が少し異なります。
トレーニング方法の違いとしては、通常のデッドリフトは床にバーベルを下ろすことでハムストリングにも負荷をかけることが出来ますが、トップサイドデッドリフトは、バーベルをひざまでしか下ろしません。
そのため、背中を重点的に鍛えられ、腰への負担が小さいです。
また重いバーベルを扱うことが出来ます。
このことから、背中を集中的に鍛えたい方、腰に負担をかけたくない人はトップサイドデッドリフトを行うことを推奨です。
デットリフトは脊柱起立筋を鍛えるだけで広背筋は鍛えられないという話を聞きますが、どうなのでしょうか。
実際、広背筋にも効果はありますが、他のトレーニングと併用することでより効果があります。
例えばトレーニングの種類として背筋を使って引くローイング系トレーニングが広背筋に効果です。
今回はその中でもより広背筋に効果のあるバーベルベントオーバーローというトレーニングのやり方を紹介します。
デットリフトを共に行うことでより効果的に部位を鍛えていきましょう。
バーベルをもってないものの家にダンベルがあるため、ダンベルでデットリフトを行っている、または行いたいと考えている人もいるでしょう。
実際ダンベルで行っても良いのですが、ダンベルの場合バーがないことから「①手首がぶれやすい」「②ダンベルで膝をぶつけてしまう」などのリスクがあります。
そのため、ダンベルで行う際は細心の注意を払って行いましょう。
デットリフトを行う人の中には腰への負担がある人やもっと重量を上げていきたい人がいると思います。
そんな人に向けてオススメのグッズを紹介していきたいと思います。
デットリフトやスクワットを行うにおいて重宝されるのがこのデッドリフト用トレーニングベルト。
これは体幹部を補強し、パフォーマンスを向上させたり、腰痛を防止したりなどの効果があるベルトです。
うまく使いこなすことで高重量を扱えるようになります。また、バーベルを引き上げる際に生じる腰への負担を軽減する効果もあります。
けが予防、パフォーマンスアップなど良いことだらけのこのベルトを使いこなして、効果的にトレーニングを行いたいですね。
具体的なおすすめとしては、ゴールドジム(GOLD’S GYM) ブラックレザーベルトG3367
です。
革の硬さや、巻き心地が優れていて、トレーニングベルトとしてもっとも愛用されている商品です。
詳細はこちら!
このリストストラップというグッズは握力を補助してくれる筋トレ器具です。
握力の負担を減らしてくれることで、「背中をもっと鍛えたいのに握力がなくてもう鍛えられない…」なんでことも避けることが出来ますね。
背中など限界まで鍛えたい部位がある際にとても便利なグッズですね!
こちらの商品もおすすめはGOLD’S GYM(ゴールドジム) リストストラップ G3500
とゴールドジムのものとなっています。
とてもシンプルな構造とデザインですが、研究に研究を重ねて作られたもので、必ずあなたの握力への懸念を補助してくれるでしょう。
詳細はこちら!
デットリフトは多くの筋肉に高負荷を加えるため、体への負担は大きいです。
また、効果が出るまで時間もかかります。そのため逃げ出したくなるかもしれませんがそこであきらめずやり遂げた先に理想の体形が待っています。
体に無理のない範囲でめげずに頑張って継続していきましょう。
<参考文献>
※1 Trends Endocrinol Metab 2011;22(5):171-178
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21420315
※2「運動と美肌 佐藤クリニック」