EPA・DHAの効果と筋トレをする人に必要な理由【管理栄養士が解説】

佐藤樹里
当サイトの監修・執筆者

みなさんは“EPA”“DHA”という単語を聞いたことがありますか?

最近ではコンビニでサプリメントとして売られていることもあるので、耳にしたことのある方も多いかもしれません。

 

「肌の健康」や「血液サラサラ」などの効果がうたわれることが多いですが、これ以外にも「運動時の持久力につながる。」「筋肉の炎症を抑えて、回復を早くする効果が期待できる。」など、筋トレをする人にとって嬉しい効果が期待できます。

今回の記事では、管理栄養士目線で、DHAEPAの効果や、おすすめの摂取方法などについて解説します。

コンビニやドラッグストアでも見かけるサプリメントの選び方についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

佐藤樹里(管理栄養士)
管理栄養士。アスドリファクトリー代表。フィットネスジムでの運動・栄養指導経験後、約1年海外移住をし、現地のレストランでシェフと共に働く。現在はスポーツイベント開催、アスリートへの栄養講座、栄養個別サポートを通算1000人以上に行う。

EPADHAは自分の体で作り出すことができない

EPADHAは、青魚に多く含まれる脂質の種類のことで、EPAはエイコサペンタエン酸、DHAはドコサヘキサエン酸というのが正式名称。「オメガ3」という必須脂肪酸の一つです。

このオメガ3必須脂肪酸は、人間が自分で作り出すことはできません。そのため、食品やサプリメントから摂取する必要があります

EPADHAはお肌や血液の健康維持をサポート

人間は37兆個という膨大な数の細胞でできていますが、その細胞一個一個を形作る細胞膜は脂質で構成されています

EPADHAは脂質の中でも細胞膜を柔軟にしてくれる効果が期待されています。

 

脂質を厳しく制限するダイエットをしたり、ファストフードなどに含まれる酸化した脂質ばかりを摂取していると、肌がボロボロになったりニキビができたりして、お肌に直接影響が出ることも。

EPADHAをしっかり摂取することで、細胞膜を柔軟にし、お肌や血液の健康維持をサポートしてくれます。

EPADHAは筋トレの持久力、筋肉の炎症にも関係!

EPADHAは、筋トレなどの運動をしている人にとっても嬉しい効果があります。

EPA は、酸素を運搬する赤血球の膜を柔らかくします。

運動時の赤血球による酸素供給を円滑にすることで、全身の細胞に酸素が行き渡りやすくなり、持久力を高めてくれるとされています。

 

また、筋トレをする人がEPADHAを積極的に摂るべき理由に、筋肉の損傷や炎症を抑えるというものがあります。

筋肉の損傷や炎症を抑えてくれることで、筋肉痛からの回復を早める効果が期待できるのです。

筋トレ後の食事でタンパク質を意識される方は多いと思いますが、その際に、積極的に魚を取り入れることで、効率的に疲労の回復を早めることができるでしょう。

 

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DHA・EPAは魚に多く含まれる!

EPADHAは魚に多く含まれており、サンマ・マグロ・サバ・カツオなどが代表的な食品です。

厚生労働省では11 gを摂取の目安量としていますが、この11gという量は、サンマでしたら約1匹、サバの味噌煮だと3人前ぐらい取る必要があります。

 

脂身が多いマグロの中トロ・大トロはEPADHAも大量に摂取できるので、おすすめですよ。

 

煮たり、油で揚げたりするとせっかくのEPADHA が溶け出してしまうので、なるべく生で食べることをおすすめします。

調理された魚を食べる場合は、煮汁にEPA・DHAが溶け出しているので、煮汁も一緒に食べれば無駄なく摂取することができます。

 

ただ、塩分過多にもなってしまうので気をつけてくださいね。

食品から摂るなら魚の缶詰がおすすめ!

DHAEPAを毎日摂ろうと思っても、魚を料理して食べるのはなかなか難しいですよね。

そういった場合は、缶詰がおすすめです。

 

サバの水煮缶や、味噌煮缶などはコンビニでも手に入れることができます。

最近はEPADHAの注目度が上がっていることもあり、缶詰の成分表示の部分にDHAEPAの推定量を記述している商品も多いです。

 

そのまま食べてもおいしいですし、チャーハンにしたり、炊き込みご飯なども手軽に作ることができおすすめですよ。

また、缶詰は骨が柔らかくなるまで調理してある為、骨ごと食べることができ、カルシウムも摂取できるのも嬉しいですね。

 

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DHAEPAはサプリでも摂取可能!ただし品質の高いものがおすすめ

1日の摂取目安量である1 gEPADHA、管理栄養士としてはなるべく食品から摂取することをおすすめします。

ただ、どうしても魚が嫌いだったり、毎日外食で食べるのは難しいなどの理由で摂れない場合は、栄養を補う目的としてサプリメントを活用するといいと思います。

コンビニやドラッグストアで手軽に入手できるものよりも、オーガニック系のショップやiHerbなどの通販サイトで酸化対策がされているものを選ぶことをおすすめします。

脂であるDHAEPAは空気に触れることで酸化しやすい成分です。酸化してしまうと、思うような恩恵が得られない場合があります。

 

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筋トレをする人はEPADHAを不足させないようにしよう!

EPADHAは全身の細胞にとって不可欠なため、筋トレをしない人にとっても必須の栄養素と言えます。

特に筋トレをする人は持久力や、筋肉の回復を助けるために、積極的に摂取するようにしましょう。

 

DHAEPAはサプリメントも出ていますが、管理栄養士としては、なるべく食品からの摂取をおすすめします。サプリメントは補助的に使うようにしましょう。

毎日魚ばかり調理できない!という人は缶詰を、それも難しいという方は補助としてサプリを。ぜひ食生活に取り入れてみてくださいね。

この記事を書いた人
佐藤樹里
管理栄養士

MYREVOはパーソナルトレーニングジム、ヨガスタジオ、
ストレッチ、ダイエット、ランニングに関する
プロ集団が著者・監修を担当

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