「週に何回、何曜日にどこを鍛えるのがいいのだろう」
「同じ部位は連日鍛えてもいいのかな?」
筋力トレーニングを行っていて、こんな風に迷ってしまったことはありませんか。
そこで今回は、パーソナルトレーナーの目線でトレーニングの組み方、考え方をお伝えしていきます。
今回の記事では、もっとも有名とも言える「分割法」を用いた組み方をご紹介します。
山本 耕一郎(パーソナルトレーナー)
|
|
アメリカンフットボール全国制覇の経験と、3か月で25kgの減量を実践した経験を活かし、数多くのクライアントのダイエットを成功させる。早稲田大学出身。 |
目次
まず、トレーニングをする部位はなんとなく決めるのではなく、部位別で決めることをお勧めします。
例えば、胸の日、肩の日、背中の日、下半身の日を作るといったように、部位別に曜日ごとに分けて筋トレを行っていきます。
このように部位別に行うことを「分割法」、または「スプリットルーティン」と言います。
分割法を行うことによって、質の高いトレーニングができます。
ひとつの部位に1日あたりで時間をかけて行うので、筋肉に色々な刺激を与えることができます。
筋トレというのは、徐々に負荷を増やしていかなければ成長は止まってしまうもの。
1日あたりの負荷を増やす必要がある時は特に、この分割法を取り入れることが効果的です。
「分割法を使わず、1回で全身のトレーニングを行うとします。
すると、足→背中→腕…と丁寧に行なっていると、最低でも2時間は必要になると思います。
トレーニングの間に休憩も必要になり、その分だけ時間がかかってしまいます。
分割法を用いて、「今日は胸の日」と決めてベンチプレスを行うとします。
こうすれば、次の胸の日までは十分に胸の筋肉の休みを作ることができます。
さらには、鍛えたい部位に集中することができ、一回のトレーニング時間を短くすることができます。
<トレーニングに慣れてきた方で、より時短でトレーニングを行いたい方へおすすめ>
分割法では1日に鍛える部位を決めるため、部位さえ変えればトレーニング自体は連日行なってもかまいません。
例えば、月曜日は胸、火曜日は足、水曜日は背中、木曜日は肩…というように曜日が隣り合っていても問題ありません。
ただし、疲労が溜まってきたら勇気をもって休むことも必要です。
主流の方法としては、「何曜日は○○の日」という風に、あらかじめ曜日と鍛える部位を決めてトレーニングをするやり方があります。
曜日と部位をあらかじめ設定することで、習慣にしやすく、自分の意志の力に頼ることなくトレーニングを行いやすくなります。
この際、トレーニングの感覚を何日空けるかは自分のスケジュールに合わせて決めてOKです。
ただし、背中の次の日に下半身のトレーニングを行うことは、個人的におすすめできません。
なぜかと言うと、私は下半身の日にスクワットを行うのですが、背中の次の日にスクワットを行うと背中が疲労しています。
スクワットは、姿勢を保つ脊柱起立筋という筋肉を非常に多く使います。
この脊柱起立筋が疲労していると、下半身は疲れていなくても、上半身の影響でスクワットの効果を最大限に得られなくなってしまいます。
このように、背中の日と下半身の日を離してあげることは、有効かと思います。
とはいえ、下半身の日に背中を使わずに追い込む方法はたくさんありますので、いち方法だと認識しておいて頂けると、迷うことなくトレーニングができるかと思います。
<各部位を鍛える具体的なトレーニング方法はこちらがおすすめ>
トレーニング内容は記録をつけ、振り返りを行うことをおすすめしています。
自分のトレーニング方法について見直すことにも使えます。また、例えば1年トレーニングを続けてしっかりと記録を取り続けると、成長を実感できてモチベーションに繋がりやすいです。
現在は便利なアプリがたくさん出てきていますが、私は紙のノートを使うことをおすすめしています。
トレーニングをしながらその内容を記録するには、スマホをトレーニングジムに持ち込む必要があります。
スマホを触りながらトレーニングを行なっていると、ついつい集中力が下がりがちになります。
実際に、ゴールドジムではトレーニングエリアでのスマホ、携帯電話の操作は禁止になっています。
どうしてもデータで管理したい場合は、そのノートの内容をアプリに移していく方法をおすすめします。
これは私からの提案なので、トレーニング中にスマホを開いても他のアプリを触らず 、画面に通知が見えても集中力が維持できる、という意志の強い方ならば、アプリの活用はしてもいいかもしれません。
その場合は、ジムのルールを守り、周りの迷惑にならないように使用してくださいね。
トレーニングを行なっていると、どうしても忙しくて出来ない、疲労困憊でできないということもあるかもしれません。
このようにリズムが崩れてしまった時にまずやることは、自分がどのトレーニングを行っていて、どのトレーニングを行っていないかを把握することです。
ノートやアプリに記録を取っていれば、自分がどの種目を行なったかが残っているはずです。
まずは一週間のうちでどのトレーニングを行っていないのかを洗い出しましょう。
トレーニング再開時、最初に、行わなかったトレーニングを行うことで、リズムを整えなおすことができます。
また、一度リズムが崩れてしまったとしても、落ち込む必要はありません。
たとえ背中のトレーニングが一週間空いてしまっても、筋力トレーニングの効果が極端に下がってしまうということはありません。
リズムが崩れたときも記録に従って、行なっていなかったトレーニングからもう一度リズムを作っていきましょう。
<大会に出るような人はどのようなトレーニングをしているの!?フィジークに興味のある方はこちら>
今回は、分割法を使ったトレーニングメニューの組み方についてお話をさせていただきました。
分割法でスケジュールを作ったあとで、仕事や休養でどうしても守れない場合もあるかと思います。
そうした時には慌てず手帳を開き、リズムを取り戻す方法を考えることをおすすめします。
ぜひ分割法を用いて、ご自分の生活リズムにあったトレーニングを組んでみてくださいね。
以上、効果的に筋肉に負荷をかける「分割法」で筋トレメニューを組む方法でした!